追憶の夜Ⅱ
この次も過去篇を書きます。
光希の所属しているテニス部の部活が終わり、光希が帰路に着こうとすると、後ろから姫月が走ってきた。
「如月君!」
「ん?雪白?」
「私も部活終わったから、一緒に帰っていいかな?」
「おぉ、良いぞ」
と、走って疲れた表情が満面の笑みに変わった。
それから、部活の話をしていると、姫月が本題を切り出した。
「ねぇ、如月君」
「ん?」
足を止め、姫月が質問する。
「休憩の時、一緒にいた女の子とはどういう関係なの?」
頭の中ではあの女の子は誰なの?と聞こうと思ったのだが、姫月の本音が出てしまったようだ。
(私、こんなに嫉妬してるんだ・・)
「彩羽のことか?彩羽とはただの先輩後輩だよ」
「ただの先輩後輩なら何で・・・」
光希には聞こえない程の小さな声で呟く。
「え?何だって?」
「ううん、何でもない私、こっちだから」
小走りで、家に走っていた。
「どうしたんだ?」
光希には見えなかったようだ、姫月の涙が。
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「何でよ、何で・・・私だけ・・」
姫月は自室のベッドに顔を埋め、泣き声で言った。
「何でその子だけ・・・」
姫月はあることに嫉妬していた。
一つは光希は姫月のことを雪白と言うが、彩羽の時だけ彩羽と言う。
しかも、彩羽はいつも光希と一緒、恋人では無いだろうが、これから二人が恋仲になると思うと、胸が張り裂けそうになる。
最近の姫月の心情はそんなことでいっぱいだった。
一方、彩羽はと言うと、
「あの人は一体・・・」
ここ最近の彩羽も悶々とした日々を過ごしていた。
光希は以外と面倒見が良く、後輩から慕われている存在だ。
そして光希を慕っている子の気持ちが頼りになる先輩から素敵な一人の男性に変わる人もいる。
例としては彩羽とか。
彩羽のクラスでも光希を慕う子もいる。
光希が褒められていると同情するのだが、褒めている子が女の子だった場合、複雑な気持ちになる。
「私じゃダメなんですか、先輩」
自室の机にあるテニスの試合の時に撮った彩羽と光希が写ってる写真を見て言った。
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時は過ぎ、光希がテニス部を卒業し、卒業シーズンへ。
姫月は白方高校を目指していた。
理由は一つ、光希も白方高校を目指しているから。
行きたい大学はあるが、高校はどこでも良いので、高校は光希と一緒の所に行くと決めたのだ。
そして、受験当日。
「お互い、頑張ろうな!」
受験前に言ってくれた光希のおかげか、見事合格。
光希はと言うと、かなり危なかったが、合格。
こうして二人は来年から白方の生徒となる。




