戦争と懺悔 ~女公爵、支える
エカチェリーナ様!エカチェリーナ様は居られますか!
っ...この張り詰めた声は...仕方無い!
「私はここよ!」
タッタッタッタッタ!バタン!
「失礼し...!こ、皇后陛下...」
「大丈夫よ、言って頂戴」
「申し訳ありません...報告します!スオミ王国、ノレグ王国、スヴァリエ王国のノスエウロパ同盟が宣戦布告してまいりました!」
「っ...遂に来たのね...」
「皇帝陛下がペテロブルクでお待ちです」
「分かったわ、マーリンを連れて来て頂戴」
「分かりました」
「...申し訳ありません。私はここで失礼させて頂きます」
「仕方無いわよね...頑張って?」
「はい」
「...ねぇ、ちょっと待って?私まだ意味が分からないのだけど...」
「...お母様。私には帝国軍の指揮権が陛下より与えられているのです。
...ですので行かねばならないのです、お母様」
「...そんな...まだ会ったばかりなのに......必ず帰ってきて頂戴。良いかしら?」
「...はい。例え何があろうと、帰って参ります」
私は右手を上げ、手のひらをお母様に向け、1、2秒後降ろした。
「...では」
...本当に申し訳ありません、お母様。
......
「...騎士、では無いわね...まるで軍人ね、あの娘」
「確かお姉様は軍人達を感動させた演説をしたって...ね?ナターシャ」
「うん!一部の人は泣いてたよ!」
「...そう」
...頑張って?ジョージア...
「...さ、銃後の私達も頑張るわよ?」
「はい、お母様」
......
「カメーネフ、今どんな状況説明して」
「はい。今は国境付近の戦闘かと...」
「...そう。陛下に総動員の許可を戴かないと...」
「...あんな小国相手に、ですか?お嬢様」
「こんな時に貴族に反乱を起こされたら困るわ」
「っ...!いや、でも流石にそれは...」
「有り得るから言ってるのよ?マーリン。...一応予備隊の動員許可も戴かなきゃ...」
...そして。この子の身も考えなきゃ...
「...?お嬢様?」
「...どこまで庇えるか分からないけど...貴女を守ってみせるわ、マーリン」
「っ...!お嬢様、お知りで...」
「...やっぱりそうだったのね...」
「...お嬢様、マーリンを逮捕します。良いですね?」
「...待って」
「...はい?」
「...今この子に抜けられたら更に仕事が増えるの。意味分かる?」
「しかし...」
「それとも貴方が全部彼女の分もしてくれる?」
「いや、流石にそれは...」
「という事よ。もうちょっと待ちなさい」
「しかし...!...はぁ、分かりました...」
「...取り敢えず少しでも罪が軽くなるようにしないと...」
「...え?お嬢様...?」
「...ねぇ、マーリン?1つ提案があるの」
「...何ですか?お嬢様」
「逆スパイにならないかしら?」
「「え...?」」
......
「...お願いします、お嬢様」
「はい、よく言えました」
私はマーリンの頭を撫でた。
「...言いくるめが上手ですね」
「貴方達がしやすいだけよ...」
...にしても最悪ね。唯一の家族を人質にするなんて...スオミ王国潰そうかしら...
そして、マーリンを罪人にしたノスエウロパ同盟を叩き潰してあげるわ」
「有難う御座います...」
「あ、溢れてた...?」
「はい...
お嬢様?今しか言えないと思いますので、申し上げさせて頂きます...」
「...何かしら?」
「...大好きです、お嬢様」
「っ...!マーリン...」
「お嬢様を一目見たときから私はお嬢様の虜になりました...
侵入者である筈の私は、お嬢様から本をご所望された時、私は本当に嬉しくて...
バレないように図書館から本を持ち出して...そして持って来た時量の多さに驚いていましたけど、気付いていないと思われますがお嬢様は私に微笑んでくれたのです。
...使用人にバレた時は、ああ、私の一時の夢も終わりね。
私はそう絶望したのです。
...そんな時です。お嬢様が私を呼び止めたのです」
ああ...あの時...
「そして、私を...お嬢様はこんな私を...専属メイドに、してくれ...たので、す...」
あ、マーリン...
「...ほんっ...とうに...こんな私を...うけい、れてくらさって...ありが、とう...ございまひた...」
「...」
私は優しく抱き締めた...
「っ...!お、おじょうさま...お召し物が...よごれま、す...」
「...良いの。貴女なら私は許すわ...」
「う、うぅ...ぅわあぁぁん...!」
「...私も貴女の事が大好きよ、マーリン」
......
「落ち着いた?」
「...はい」
「良かった...」
「...お嬢様?」
「何かしら?」
「...妹の事をよろしくお願いします」
「...嫌よ」
「ふぇ...?」
「...姉妹で私に仕えなさい。そうじゃないと許さないわ」
「...はい!」
...必ず助けてあげるわ。例えどんな手段を使おうとも...
「...それで服はどうなさるのですか?」
「...あっ...申し訳ありません、お嬢様」
「...大丈夫よ。軍服を着て、御前会議に出るわ」
「分かりました」
「...じゃ、あとはよろしく頼むわよ?二人共」
「「はい(!)」」
さ、皆の為に頑張るわよ。




