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夕方 ~公爵令嬢、宮殿を探索する.3~

お、楽しそうに皆で話してるな...良かった、安心安心。


(ただいま、シャルン)

(お帰りなさい、...名前知らないわね。名前教えて...?)

(...すまん、何か名前だけ記憶からすっぽり抜け落ちてるんだ)

(...それはまた災難ね...)


「お姉ちゃ~ん!」

「おっと...どうしたの?」

「何か面白い話して~?」

「何か面白い話、ね...」

「こら、迷惑掛けちゃ駄目よ」


(...シャルン、代われ。俺が良い話をしてやる)

(...え?...ええ、分かったわ)


「良いよ、面白い話じゃ無いけど良い話をしてあげる」

「わ~い!」

「もう...ごめんなさい...」

「大丈夫、私達従姉弟でしょ?」

「...ありがとう」

「お母さんもどう?」

「私を唸らせる自信があるのね?それは。良いわ、聞いてあげる」


...絶対唸らせてやる...


「昔々あるところにシモヘイへという老狩人が居ました。彼はガンを獲物としていて...」


......


「彼は雪を離してこう言いました。『来年も来いよ。来年こそ捕まえてやるからな。』...終わり」


ところどころ今の時代には合わない場所があったから変えたがギリギリセーフだな...

さて、反応は...


あ、皆泣いてる...


「お姉様...良い話ですね...」

「シャルン...泣かせないでよ...久し振りに泣いたじゃない...」

「当たり前でしょ?お母さんを唸らせる位じゃないと納得しないんだから」

「お姉ちゃん...」

「何?」

「明日もお話...して?」

「明日はちょっと無理かな...」

「え...な、何で?」

「明日私の実家にシャルンと一度帰るの」

「...分かった」

「ごめんね?次帰ってきたらまた話してあげるから...」

「...うん、お願い」


だから上目遣いは...


「うん」


俺は最高の笑顔を送った。


「えへへ...ありがとう...」


可愛いなぁ...こんな妹欲しかった...


(むぅ...)

(...嫉妬か?)

(し、仕方無いじゃない...私は貴方の事が(大好きだ、シャルン)え...ええ...?)

(もし生きてお前に会えてたら...必ず告白してたよ...)

(っ...!)

(あ~ぁ...神様は意地悪だ...)

(そう、ね...)

(まぁ...死ななきゃお前に会えてはいない、か...)

(...)


「お姉ちゃん」

「ん、何?」

「今日何日だっけ...」

「えっ...えっと...」

「果香、十二日よ」


えっと...果香だから九月か...


「面倒ね...」

「「「「えっ...」」」」

「あ、月の読み方よ?確かに趣はあるけどややこしいわ...」

「...まぁ他国生まれ他国育ちだからシャルンは仕方無いわね...」

「お姉様?一応この暦には理由があるのです」

「...どんな?」

「私達の先祖は公国を作り生活していましたが数百年前のある時ある民族が攻めてきて負け、統治下になりました。


基本的にこの国の国民は取り敢えず生活出来れば上はどうでも良いと思う国民性ですから国民はどうでも良かったでしょう。


...しかし、数百年もの月日の間。確実に反抗心と独立という考えを元公国貴族達の間で育まれていきました。


その急先鋒が私のお祖父様です。

私のお祖父様は公国の公爵家の流れを汲んだ人でした。


1422年11月3日、お祖父様はお父様の抑えを振り切り、幾つかの元公国貴族家を連れ、約ニ千人で彼等を倒そうとしました。


...しかし、多勢に無勢。お祖父様は敗れました...


ここまでは元公国貴族家の方も何とか抑えており、国民も何とも無いように生活してました。


しかし、ある続報が舞い込んできたのです。


『中央から敵司令官が出てきて、首謀者三人、及び幹部十四名が死刑。他の者も奴隷にされた』、と。


これを聞き、お父様を中心に元公国貴族家の人達のみならず国民にさえも独立感情に憎しみの怒りの炎を灯す事になったのです。


直ぐに元公国貴族家は全兵力をかき集め、出撃して行きました。途中国民も参加し、約六万人に膨れ上がったと聞いております。


しかし、敵は約十万人...連敗が続き、負けるか、というところに約五万人の軍勢を引き連れ、我々に味方すると言った人が居ました。

彼の名はトゥハチェフスキー。我が国の英雄です」


...ねぇ、赤いナポレオンさん何してるの...?


「彼の軍勢は不思議な杖を持っていました。その不思議な杖を使って敵を遠距離からどんどん射抜いて倒していったのです。


ついに我々の方に形勢が傾いたのです。


その後私達も共に戦い、ついに私達を統治下に置いていた敵を追い出す事に成功しました。


長年の統治から抜けた瞬間でした。


この後彼、彼らは兵器を幾つか置いていき、立ち去って行ったと聞いております。


ただ彼らの中で持ち物を忘れていかれたものがありまして...

その中に詩集の様なものがありましたので読んだところこの暦をお父様が連想し作られたのです」


「...凄い歴史」

「はい」

「...一つ聞きたい事があるけど良い?」

「はい、どうぞ?」

「...幾つかの兵器を置いていったってあるけど今それは何処にあるの...?」


もし見つかれば...魔法が無くても強力な軍隊が出来上がるかも知れないな...


「確か国宝扱いで当家が所持しています。...見られますか?」

「是非」

「ではお父様に許可を戴いてきます、少しお待ちください」

「あ...ありがとう...」


......


「許可が降りました。私が案内致します」

「ありがとう」

「いえ。ではこちらです」


...どんな銃だろな...楽しみだ...

ミハイル・ニコラエヴィチ・トゥハチェフスキー

・・・別名『赤軍の至宝』、『赤いナポレオン』

ソ連陸軍軍人。元ロシア帝国陸軍軍人。

詳しくは情報庫「Wikipedia」に。



つい一昨日お風呂に入ったら、耳に水が入って全く取れないのだけど...

もう嫌な予感しかしないわ...

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