【48話】誘拐
俺は、急いでいた。
何故かって?
話は簡単だ。
トイレをしたかったからだ!!!
早歩きで角を曲がると体に衝撃が走った。
ドガッ‼︎
『きゃっ!』
女の子にぶつかった様だった。
『すみません。大丈夫ですか⁇』
尻もちをついている女の子に手を差し伸べた。
『あっ、ありがとうございます』
下を向いていた女の子が顔をあげた。
『あれっ⁇雪白くん?』
気づけば、ぶつかった相手は、乙女川さんだった。
『どうして雪白くんがここに⁇』
『ちょっと食べた物が当たったみたいでさ。乙女川さんは⁇』
『え?大丈夫⁇暑くて食べ物が傷みやすいから気をつけなきゃだね!私は、熱中症で…』
『うん。気をつけるよ!乙女川さんも暑いから気をつけてね!』
『うん。ありがとう‼︎あのね、ずっと雪白くんにあいたく、、』
『ごめん!乙女川さん!話は、今度でいいかな?少し急いでるからまたね!』
『あっ、雪白くんっ‼︎』
俺は、乙女川さんに別れを告げてトイレに駆け込んだ。
……………10分後
『ふぅ…』
トイレが終わり、手を洗い終えて、トイレから出た瞬間っ‼︎
ガサガサッ!
目の前が、急に真っ暗になった。
『フゴッ‼︎フゴフゴゴゴゴ!』
顔に袋的な物を急に被せられた様で上手く喋れない。
ふわぁ〜
被せられた布からどこか日常的に嗅いだことがあるような甘い香りがした。
その匂いを嗅いだ瞬間に体の力が抜けて、どうやっても力が入らなくなってしまった。
シュルシュル。
力は入らないが、どうやら感覚までは麻痺していないようだ。
体の感覚で手と足を紐で縛られたことが、分かった。
ガコッ
体を何か四角い箱の様な物に詰め込まれた。
ガタガタガタガタ…
どうやらどこかに運ばれているようだ。
うん。ヤバイな…ピンチかもしれない。




