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くびちょんぱ姫:その玖首 カッチ〜ン!


   その玖首 カッチ〜ン!


「あなたは絶対許しませんからね! 覚悟なさいよ!」


「もう覚悟の限界点超えてんですけどね?」


「女神! それって田中貴金属工業のLBMAの登録刻印入ってんじゃ……?」


「当然でしょ! わたしが手渡すんですよ! 勿論入ってますよ!」


「そんなんでくびちょんぱなんて出来っこ無いでしょ……?」


「そんなお馬鹿さんがいますでしょうかねぇ……」


 チラッ……。


「いるかもね……?」


「女神よヨーコをヨーコを戻してはくれぬか……何でも言われた事は聞くから……頼めぬか!」


「はあ? あんた大馬鹿なの? 田中貴金属工業のLBMA登録刻印入りの純金製の斧なのよ! 24金よ! もらっときなさいよ! あんな錆びた鉄の斧なんかいくらだって作れるわよ! ばっかじゃないのばっかじゃないのばっかじゃないの! 参回(さんかい)続けて言ってあげるわよ! この大馬鹿者!」


「ふん! 興味無いわ! 銀色の奴にも文字が書いてあるがなんと書いてあるのだ?」


「SILVER925よ! ほぼほぼ銀って事よ!」


「あなた矢鱈と目が効くようね!」


「なんならもう壱本(いっぽん)御覧になりますか? クソ女!」


「やめて! わたしの脳内に白金の斧が! 落ち着いた鈍い妖艶な気を放ってるわ! Pt999ですって? 品位999! こんな業物があるなんて……」


「何言っとるんじゃ? お前は……?」


「こちらは差し上げられませんけどね! わたしのお気に入りですからね!」


「わたしの完敗よ! 女神樣と呼ばせて頂きます! 煮るなり焼くなり好きにしてよ!」


「ふふふふふ……それで! 腰砕けの漢よ! どちらになさいますか? その手に取りなさい?」


「この展開で無視は無いでしょ! 壱言(ひとこと)あってしかりでしょ!」


「さあ! 腰砕けの漢よ! 手に取りなさい!」


「ガン無視決め込むつもりね! 乗ると見せかけて放置とか……真逆わたしくびちょんぱの女神に嫌がらせされてるの?」


「オロロンオロロン……オロロロ〜ン! ヨ〜コ〜〜〜〜オッ!」


「な! 何事よ? オロロンて何よ?」


「腰砕けの漢の心の汗ですよ!」


「はあ? 心の汗ってなによ? ばっかじゃないの?」


 カッチ〜ン!


「腰砕けの漢よ! どちらも授けましょう! 号泣してないで、さっさとこれを手に取って! 早く!」


 腰砕けの漢はオロロンオロロンと号泣しながらも、純金と純銀の斧を無理矢理持たされルガママに素直にしたがっていました。


「あなたへの嫌がらせはまだまだこれからよ! 父が嫌いなようね!」


「あんな奴! クソよ!」


「宜しい! 願いを叶えて上げましょう!」


 と、女神は空間をヨイショヨイショと見えない糸を手繰り寄せるかのような仕草をしている……?


「なにやってんすか……?」


「浮遊していました貴方の父を手繰りよせましてよ! 今頃意識が戻っていることでしょうね!」


「クソ女神! 何やってくれてんのよ! 最悪よ!」


「まあ! 良いお顔だこと……うふふふふふ……」


 更に女神は髪を鷲掴みにし、耳元で囁きました。


「あなたのくびちょんぱ(本懐)は決して遂げさせませんからね! わたくしの事をブッサイクなんて言うからですよ!」


 不本意ながら、

   何故ゆえにまた次へと続くのです…

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