生きててなにより
竜王は、エクスカリバーを俺たちのいる方へ投げつけた。
「これはお前たちが管理しろ。それと力を溜めすぎるな。世界が滅んでもよいのなら放置しても構わんがの」
そう言うと竜王は、ゆっくりと姿を変え始めた。そして、全身がクリスタルで覆われた巨大なドラゴンの姿に変身した。
「クリスタルドラゴン!?」
俺は、思わず声を上げた。
「そう呼ばれた時代もあったな。それにしても、女神の加護を受けた人間は久しぶりに見た……せいぜいあがくがよい。ハッハッハッ……」
クリスタルドラゴンは、羽を小さく折り畳み、その羽を光らせて上を向いた。
次の瞬間、羽を地面にたたき付けて勢いよく上昇した。
天井の穴をさらに広げ、クリスタルドラゴンはこの場を去った。
…………
「助かったのか……俺たち……」
「そのようですね」
「エクスカリバー、あっしが使ってもいいっスかね」
「いいんじゃないか、竜王は管理がどうとかいってたけど」
「生キタ心地ガシマセンデシター」
「ホントだよ……あんな存在が敵じゃなくてよかったと、つくづく思う……」
「みなさーん、終わりましたかー」
「生きててなによりでーす」
「ハーピッ!」
扉入口にいた非戦闘員の3人が、安堵した表情でフロアに入ってきた。
「ああ、全員無事だ。任務も達成……」
全てが終わり、気が抜けた俺は急激な睡魔に襲われた。そして、そのまま意識を失った。




