竜王
「いったい何が起こった!?」
落ちてきた瓦礫の山が崩れ、中央に人──いや、人ではないかもしれない──が現れた。
ロリータ服を着た少女だった。白銀の髪にツインドリル、赤く光る爬虫類のような目、そして、太い尻尾と大きな羽が生えている。
龍人化した子供? いや、それともちがう。
少女は、頭に響くような大きな声をだした。
「こんなものを持ち込みおって……誰じゃ使ったのは!」そう言うと少女は、回転しているエクスカリバーを手に取った。エスクカリバーは、激しく白い火花を飛ばしているが、少女は全くひるまない。
「多分、その瓦礫に埋まってるアランという男です」俺は、少女の大人びた声に反応し、素直に答えてしまった。
「マサカ……竜王様……」
ソエルは、少女を見て恐る恐る声を出した。
「ん? 竜王って、なんだ? ソエル」
「コノ世界ヲ統ベル存在……力ノ持チ主……」
「なぜそんなやつがこんなところに」
あの少女が竜王? 敵なのか味方なのか?
だが、一つだけわかることがある。こういう種類の存在とは戦ってはいけないということだ。
威圧感だけなら、魔女サマンサがSSSクラスだとすると、Sを100個並べても足りない。
俺の本能は、この少女との戦闘を拒否している。
──体の震えが止まらない。
少女は、回転するエクスカリバーを強く握り、制止させた。そして俺たちに鋭い眼光を向けた。




