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精神病院に入院した  作者: 幸(ゆき)
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別の病室

部屋は4人部屋で、入って右側の奥の窓側だったので、少し気分が晴れた。


荷物をタンスに直して持ってきていた本を開き始めると向かいの2つのベットから豪快なイビキが聞えてきて、[まだ昼前なのに寝てたら夜、寝れなくなるやろう。うっとうしいな]と思いながら本を読み始めた。


しばらくすると隣から『孫は可愛いな。おじいちゃんが可愛がったるからな』と言う大きな声が聞こえてきて、しばらく聞いていると妄想していて一人で話をしている様で『いあない、いないバー。レロレロレロレロバー。ハハハハハ、可愛いな』と聞こえてきて、イビキと声で集中して本を読むことが出来ず、テレビがある場所に向かった。


そこに行くと中年の男が2人と女が1人でニュースを見ていて、空いている席に座ってそれを見た。


テレビを見ていると医者が来て


「こちらの病棟とどうですか?今日の夜に下剤を飲んでもらって、明日の朝から液体の下剤を飲んでもらい便が透明になったら昼の13時頃から検査をしますので、明後日にB5に戻ってもらいます」


「え、明日の検査が終わったらB5に戻れるのじゃないのですか」


医者が笑いながら「早く戻りたいですか」


「はい、ここはしんどいです。出来れば明日検査が終わったら戻れるようにしてもらえないですか」


「分かりました。明日、戻れるようにします」


「ありがとうございます」




部屋に戻ると隣のおっさんは、分けの分からない事を大声で言っていて、向かいで寝ている2人はイビキが煩くて、だんだん腹が立ってきて大きな音を立ててタンスを叩いたが何の反応もなく、タンスを蹴ったが何の反応もなかったので[ここは、あかんわ]と思いながらテレビのある所に行って、ついているテレビを見た。


夕食の時間が来て、看護師に席を指定されて、そこに座り


「明日の朝8時からいつも見ている連ドラがあるので、見たい」


「朝は誰もテレビを見ないので、その時間だと大丈夫ですよ。あ、でも8時からだったら、ここでは食事中はテレビを消す事になっているので」


「え、そうなのですか?でも8時前にBSで8時前に放送してるので、それだったら大丈夫ですよね」


「ごめんなさい、分かりません。食事前までだったら大丈夫なので明日の朝の看護師に言って下さい」


「分かりました」


食事を終えて部屋に戻ったが、前と変わらない状態だったのでテレビの所に戻った。


見たいテレビがあったが先に見ていた人が2人いたので、見たくもないテレビを時間つぶしに見た。


消灯時間がきて部屋に戻ったが前と同じような状態で、イライラして眠れずに大きな音をたてたが変わらずに、6時が来たのでカーテンを開けた。


6時30分頃に看護師が来て、隣のおじいちゃんに


「昨日、体を拭いてないので今から拭きますね」


「ほんまか、ハハハハハ。チンポも拭いてくれるんか?立ったら入れてくれるんか?」


「そんな事は出来ません。体を拭きますよ」とガサゴソと音が聞こえて


「あー、そこや、そこや。玉も拭いてくれ、あー」


「拭き終わったので、そろそろ食事前なので移動をしましょうか」


「いやや、いやや、入れてくれへんかったやろ」


「そんな事は出来ませんよ。ベッドから車椅子に移動しないと」


そんなやり取りの声が5分ぐらい聞こえて、看護師が部屋から出ていき、ヘルパーを連れてきて説得をしていたが諦めて戻っていった。


時計を見ると7時10分を回っていて慌ててテレビの場所に行って、一番テレビが見やすい場所に座り、ヘルパーにテレビをつけてもらった。


車椅子に座っているおばさんが大声で


「看護婦さん、一回部屋にもどして」と言っていたが、朝の忙しい時に看護師1人とヘルパー2人しかいなくて、その声を無視して看護師とヘルパー1人が隣のおじいちゃんの所に行ってこっちに来るように説得していて、もう一人のヘルパーは食事を配る準備をしていた。


車椅子のおばさんが何度の大声で「部屋に戻して。部屋に連れて行って」と言っていて、向こうではおじいちゃんが怒鳴り散らしている声が聞こえて、おばさんが「早く連れていけ、早く戻せ」と怒鳴りだして、


おじいちゃんがいている所から2人が持って来て、おばさんを部屋に戻して食事の準備を始めた。


B5も夜勤と朝は看護師1人で、食事、薬を配ったりしていて、一般の病院ではあり得ないように感じた。


テレビを見終わるころに食事を配り終わり、おばさんを連れてきたがおじいちゃんは来ていなかった。


食事を終えて、看護師から薬を貰うと「下剤を持って行って検査の説明をするので、部屋で待っていて下さい」と言われ、部屋に戻ってベッドに寝ころぶと隣から


「あいつら、やらせへんから向こうに言ったれへんねん。ヒイヒイ、ヒイヒイ言わして可愛がったろうと思ってたのに」と聞こえてきて、


向かいの2人も戻って来て、おじいちゃんの向かいの子も30代ぐらいに見えてが車椅子だった。



 看護師とヘルパーが部屋に来て、


 看護師が検査と下剤の説明をはじめ、ヘルパーがおじいちゃんを説得し始め、ようやく向こうに行って食事をする事になったようで、説明の途中だったが2人で車椅子に移動させてヘルパーが向こうに連れて行った。

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