24 うっかりやってしまったようです
「自分の番だ。がんばろう」
相手は何やら緊張しているようだ。同じく一年のBクラスの人、・・・名前に見覚えは無かったけど、実際見ても分からなかった。
「気を付けろー!」
「わかってる!」
同じBクラス(多分)の人が相手に声を掛ける。
もしかしてあれかな?決闘を見に来てたのかな?他の学年の人も来てたくらいだし。
「では始め!」
まずは様子見だ。
・・・
・・・
・・・
相手も様子見かな?
なんだかちょっと落ち着かない。マリとか決闘でもバンバン魔法撃ってきてたし。
カガミなんかもももう始まるや否や攻撃しそうなタイプだし。
もしかして防御タイプ同士の試合って面白くない?
とりあえず牽制で石投げとくか。
腕に魔力を集め、ゲートで部屋とつなぐ。
よし、全然本番でも上手く行った。昨日積んどいてよかった。
今、手に取った石を相手に投げる。
相手も魔法を構築。石を落とす。
・・・やりにくいなぁ。
マリとかアオちゃん先生よりも構築は遅いんだけど、この距離じゃこっちも届くまでには落とされる。
相手から火弾が飛んでくる。
おおっと!
そんなには速くないから全然避けられるな。
・・・逆に避けたことがけん制になっちゃったかな?ぜんぜん撃って来なくなった。
ええ、これどうしたらいい?
とりあえず石を取り出し投げるが相手もまた撃ちおとすの繰り返し。
「七太郎さーん、練習を思い出すのですわよ!」
練習って!ゲートも攻撃手段じゃないし!火もその場に落ちるし!土もこの距離じゃ届かないしさ!
あああもうマリのふくらはぎしか思い出せない。
「硬直が続くなら、時間制限を設ける!」
先生の声
ええっ聞いてないぞ!
「七太郎さん!何でもいいから早く!」
時間制限の話を聞いても相手から動く様子ないし、
もう部屋のゲート以外!何でもいいからやぶれかぶれだ!!
全身の魔力をかき集め、体を光り輝かせる!
「なんか出ろ!!」
目の前に・・・ドスン!!
「じ、自動販売機・・・?」
ビイーーーーー!!!ビイーーーーー!!
「わっなんだなんだ!」
あれか!防犯センサーがあるとかなんとか!落とした振動!?
お、なんだか知らんけど相手もびっくりしてる。今だ!自販機を壁にしてありったけの石をぽいぽい投げつける!!!
「い、痛い!痛いっ!!」
「そこまで!勝者七太郎!!」
自販機から覗くと相手にこぶがいっぱいできて倒れていた。
「七太郎さんやりましたわね!」
マリが抱き着いてくる。
「わっ」
「あ。ああ、これはごめんなさい、はしたなかったですわ…」
ビイーーーーー!!ビイーーーー!!
自販機のブザーがまだ鳴り響いている。
「誰か止められないのか!」
「ダメです!コレ最古の50年前の年代物の全自動販売機で!回路が!」
「誰だ、こんな変な組み方したやつは」
「昔の人に言ってくれぇ」
「魔道具班!魔道具班を呼べー!!!」
「・・・なんだかすごいことになってるね」
「そ、そうですわね」
しばらく直るまで休憩になったらしい。
直ったら直ったで、元に戻せる?って聞かれた。
イメージはしたけど、戻せなかった。なんでだ?むしろ何で召喚できたんだ?
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「あれは魔道具扱いと考えていいのか?」
「そもそもあんな事例がないしなぁ」
「しかも備品だぞ?まぁ骨とう品というのはさておいたとしてもだ」
「どういった原理で?」
大人の中にいるたった一人の幼児が発言をする。
「アレはゲートの応用である。おそらくジュース購入の魔力認証をしたことによって、
マーカーを付けたと認識をしてしまったのではないかな。本人はそのつもりがなくてもな」
「ゲートだと?」
大人達がざわつく。
「落ち着いてください。・・・つまりそれを通常ゲートとは違い、手元に空間移動させたと?」
幼児は頷く。
「仮に魔道具扱いだとしても、ナナタローは魔道具の一つという制限範囲内である。問題は無いのでは?」
「そうですね。幸い最古の全自動販売機も問題ありませんでしたし、このままの結果でよろしいのでは?生徒の可能性を伸ばすことが何よりの目的ですから」
そのナバナの言葉で急遽開かれた会議は締めくくられ、そのままの結果を受け新人戦を進めることになった。




