美咲ちゃんは恋がしたい! ♡7 最終話 美咲の恋
ついに「美咲ちゃんは恋がしたい」完結。
美咲の恋の結末は・・・・
なんか、ハッピーエンドってタグ付いてますが?
「アナタは、カノジョを〜ツマとしぃシコシコナルトキモぉ、ナメルトキモぉ、あぃす、るコトヲ、ティカィます、か〜?」
なんだ? この胡散臭いカタコト日本語神父は? 新郎となる男は苦笑いしながら答える。
「はい、てぃかいます!」(カミカミ)
神父は大仰に頷き新婦に向き合う。
「新婦みさきぃ。アナタは、コノヤローうぉ、うおとしぃアヤメルトキモォ、ブット、バストキモォ、あぃすぅるぅコトうぉ、ティカィますかぁ〜?」
純白のウェディングドレスの美咲は、困った顔から真顔に戻し新郎を見詰め、「誓います」とハッキリ宣誓する。
「でわ、誓いのKISSを!」
新郎が新婦のベールを挙げ、ゴクッと息を呑み顔に紅が刺す。「き、綺麗だ、何時もに増して」美咲も赤らめながら「貴方も素敵よ」チュッと唇を重ね一瞬見つめ合い至福の瞬間。
「ココに〜ふたるぃわ、ふうふうとなるぃまひた!!」
空気を読まない読めないエセ神父の宣言で式はクライマックスを迎える。
教会の扉を開け、中から純白のタキシードとウェディングドレスの二人が満面の笑顔で姿を現す。歓声と紙吹雪が舞い、けたたましいクラッカーが鳴り響く!
十段程の階段を降りると十歳くらいの女の子と八、九歳くらいの男の子が白の子供用タキシードとウェディング風ドレスで花束を抱えて歩み寄る。
◇新郎主観
女の子がニコニコしながら花束を渡す。隣では男の子が新婦に同じく花束を渡していた。
「結婚おめでとう」
「ああ、ありがとう」
「結婚おめでとうございます」
「うふっ、ありがと」
男の子と女の子の祝福に頬が緩む。
「ママ、パパの次にボクのお嫁さんになって!」
「パパ、わたしはママの次にお嫁さんになるから!」
長男と長女からのプロポーズ(笑) 10年後に同じことを言われたら泣いちゃうね。
第一志望大学合格で調子にのって「無しでした結果」のことですぐに婚姻届けを提出し、忙しくバタバタしてもう12年。
落ち着いたら結婚式をと思っていたが、美咲も30歳になったしこうして今頃になって挙式をしている。
二人の子供は次女 と一緒にはしゃぐ姿に胸が暖かくなっていく。
もう少し二人きりの新婚生活をとも思わなくもなかったが子供に囲まれ騒がしい生活も悪くない。
「実はね、出来たの」
「え?」
「四人目」
ふふふっそうか、ならパパはもうひと頑張りしないとな!
彼女が極上の笑顔で見詰めてる。
「貴志、あたし最高に幸福よ!」