↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
28/28

パンツァー『ルーツィフェル』

 テンマは投げつけられた剣のかなたを見つめた。

 そこには黒い、天使型パンツァーをまとった男がいた。


「フッ、命乞いなど見苦しい。そのまま潔く死ね」


「!? 誰だおまえは!?」


 テンマが詰問する。

 男は金髪の長い髪に、黒い甲冑……。


「私はミトラント(Mithrant)。そしてこのパンツァーは『ルーツィフェル(Luzifer)』だ」


「おまえの目的は?」


「簡単なことだ。コンスタンティウスの帝国を私が奪う。そのために私は来た」


「そんなこと許すと思うか?」


「ふっふふふ、そうだな。我々は本気だ。ここで、すべての決着をつけようではないか。パンツァー『シャックス』!」


 ミトラントの後ろから魔法陣が現れた。

 その中から、黒い天使型のパンツァーが次々と現れる。

 

「これは!?」


『テンマ!』


「アスカ!?」


『気をつけて! 敵のパンツァーは少数でもかなりの強さと性能を持っているわ!』


「ありがとう、だが、俺たちは負けない!」


 パンツァーたちが空中を飛び交う。

 パンツァー『グラーヴォ』はパンツァー『シャックス』に向かっていった。

 テンマはミトラントのもとへと行く。


「フッ、私に勝てると思っているのか? 無駄なことを。愚かだな」


「俺は勝つ! そして、この戦いを終わらせる!」


 突如乱入したパンツァーたちによって戦場は静寂が支配した。

 しかし、戦場は熱気を上げていく。

 テンマはミトラントに斬りかかった。

 ミトラントは大型エーテルソードを持っていた。

 テンマのエーテルブレードとエーテルソードがぶつかり、火花を散らす。


「ほう……やるではないか。だが、この私の敵ではない!」

 

 ミトラントはエーテルソードで薙ぎ払う。

 

「くっ!?」


「ふははははは! その程度か!」


 ミトラントは傲慢な男だ。

 だが、それだけの実力を彼は持っていた。

 テンマの機体が切り刻まれる。

 致命傷は追っていないが、このままでは戦闘不能に追い込まれるだろう。

 まずい……。

 

「くうっ!?」

 

 ミトラントの剣筋が俺のボディに傷をつける。

 悔しいが彼の力は本物だ。


「ははははははは! どうした? ぶざまだな?」


 ミトラントが哄笑する。

 

「さあ、これでとどめと行こうではないか! カスマ・スラッシュ!」


 ミトラントが強烈な闇をまとって斬りつけた。

 すさまじい闇の粒子があふれる。

 テンマはこの闇に呑み込まれる。

 テンマの意識が落ちていく。

 駄目だ! ここで倒れたら、ミトラントは王になるだろう。

 それだけは阻止しなければならない。

 アスカ……俺に力を貸してくれ!

 テンマは踏みとどまった。

 

「はあああああ! エーテルスラッシュ!」


「な、なんだと!? 私の攻撃に耐えた!?」


 テンマの斬撃がミトラントを襲う。

 テンマはその隙を見逃さなかった。

 テンマは一気にミトラントに突撃して、エーテルブレードでミトラントを貫いた。


「ぐああああああああっ!? ぐっ……この私が……こんなところで!」


「終わりだ! ミトラント!」


 テンマはミトラントに一太刀入れる。

 テンマの一撃は致命傷だった。

 ミトラントは落ちていった。

 そのまま爆発と同時に消えた。



 こうしてバビュロニア帝国は消えた。

 帝国軍は解体されて、新アルカディア共和国が樹立された。

 俺は共和国の軍人になった。

 シグルドは共和国大統領になった。

 アスカも軍の開発部に属することになった。


「アスカのおなか、どんどん大きくなっている……ティエンマーの子供?」


 アスカとシャオユエは開発部の建物の屋上にいた。

 天気は晴れだ。

 二人はここでランチを取っていた。


「もう少しで出産ね。それが待ち遠しいわ」


「おーい、二人ともー!」


「テンマ!? どうしたの!?」


 俺はアスカの前に姿を現した。

 パンツァーを着ている。


「二人の様子が気になってね」


「んもう……今仕事中じゃないの?」


「あははは、まあ、そうなんだけど。アスカに会いたかったからこうして抜け出してきたというわけだ」


 俺はパンツァー海兵隊に入った。

 今では生活は順調だ。

 俺はアスカと結婚した。

 アスカのおなかの中には俺の子供がいる。

 

「んもう……テンマったらっ……」


「アスカ、嬉しそう?」


「え? そんなことないわよ?」


「えー……」


 シャオユエが疑惑を持つ。

 俺はアスカの前に降りると、そのままほおにキスをした。


「じゃあ、午後の勤務もがんばるよ」


「テンマったら……じゃあ、テンマもがんばってね!」


「ああ、じゃあ俺はもう行く。抜け出してるのがばれるとまずいんだ」


 こうして俺の戦いは新しいステージに入った。

 共和国はまだ設立されて間もない。

 それを守るために俺は自分の命を出せる。

 俺は共和国を信じている。

 こうして、俺の叛逆の物語は終わったのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。