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第一話 見えない竜☆InvisibleDragon

初めまして。雪野里(ゆきのざと) 孤舞(こまい)です!

お読み頂き、ありがとうございます。

初めての投稿で至らない点もあると思いますが、温かい目で見守ってくださると幸いです。

この物語では、殺人などの要素も含まれておりますが、グロテスクなものは含まれておりません。御覧になる前にご注意ください。

更新は週に1回、あるいは2週間に1回ペースを考えております。

気長にお付き合い頂けると幸いです。

では、この物語、「見えない竜☆InvisibleDragon(インビジブル・ドラゴン)」をお楽しみください。


    人類といずれ人類を滅ぼすであろう幻獣の物語ー


湖の上には青白く底光って冷酷な雰囲気をまとった何かが浮かんでいる。その「何か」は、人を銅像にしたかのように冷たく息吹を微塵たりとも感じさせない。こんな夜は人々を襲うであろう。人々を襲う?それは何者かー。

それはー、

     InvisibleDragon(インビジブル・ドラゴン)。


イ(・)ン(・)ビ(・)ジ(・)ブ(・)ル(・)・ド(・)ラ(・)ゴ(・)ン(・)とは、幻獣(げんじゅう)であり、人々にインビーと呼ばれている。インビーは特殊な幻獣の中でもより異質な生物だ。幻獣という生物の中で最も異質だと言われる理由の一つは、実(・)体(・)が(・)な(・)い(・)ことである。無論、姿が見えないのだから人々はインビーがどんなおぞましい姿をしているのか気付くことはできない。多くの人々にはその姿すら見ることができない。だが、例外としてインビーが見える人も少なからず存在した。



インビーによって初めて被害が生じた時、皆が新聞やテレビ、噂に耳を傾けた。ある者は怪(・)奇(・)現(・)象(・)だと言い張り、ある者は誰かの幻覚だと言った。けれど、インビーの存在を信じようとする者はいなかった。当然のことである。インビーの他に幻獣は存在するが、それらは目で見えるのだから…。


誰もが噂として楽しんでいるだけであった。しかし、被害が拡大するにつれ、人々は信じざるえなくなった。


「最近、奇妙な事件が多いよな。知ってるか?昨日の事件の被害者も変なことを言ったらしいぜ。急に強風が吹いたと思ったら透き通った幽霊みたいなモンを見たとよ。本当に存在するのか?最近都市伝説みたいに噂されてる幻獣だっけ?変だよなぁ。物騒だよ、最近。」


ニュースキャスター:「最近、奇妙な現象が相次いでいます。超常現象というのが相応しいでしょう。被害者は幽霊のような者を見たと主張しておりー。」

噂やニュース、新聞で謎の幻獣が話題として取り上げられる毎日。次第に被害が大きくなっていった。そのことによって人々はインビーの存在を信じるようになった。


そして、現在に至るー。



突然だが、インビーも生(・)命(・)体(・)である。生命体である以上、何かエ(・)ネ(・)ル(・)ギ(・)ー(・)となるものを摂取しなければならない。インビーにとって人間の「恐(・)怖(・)」が摂取すべきエネルギーの源であった。人間が食料がないと死んでしまうようにインビーも人の恐怖がないと生きられない。


ここで、皆の心に一つの疑問が浮かんだのかもしれない。実体のないインビーがどうやって人々の恐怖という感情を引き出すの?


それはー、

      インビーが「霊(れい)」を呼び寄せることだ。


まるで指揮者のように。指揮者が様々な音色を一つに合わせるようにインビーも霊を一(・)つ(・)に(・)合(・)わ(・)せ(・)る(・)。


「霊」とは、実(・)体(・)がなく、人々に悪さをしなければ、良いこともしない得体のしれないモノだ。幽霊(ゆうれい)とでもいえばよいだろう。ただ、幽霊とは全く異なる存在だ。インビーは霊を呼び寄せることで人々の恐怖を得る。インビーと同じく霊も実体はないが、人間の目で見ることができる。さらに、霊はたいていお(・)ぞ(・)ま(・)し(・)い(・)姿(・)をしている。そんな霊を見れば、人々が青ざめ、叫び、恐怖の底に突き落とされる光景は誰もが想像つくだろう。


ここでまた一つの疑問が皆の頭に浮かんだのかもしれない。恐怖を食われた人々は果たしてどうなるのか。無事なのだろうか?頭の中が真っ白になる?いやいや、果たしてそんなことで済むのだろうか。そんなことで済むわけがない。気が狂い正気を失ったように暴れだす?自分が異常なくらい自然に命を放り出し、皆は唖然として見ている?さらには、謎の病気にかかり、死を恐れながら恐怖の毎日を送り、いずれ恐怖のどん底で死ぬ?どれも間違いとは言えない。そうとも言えるかもしれない。しかし、ただ狂ったこととインビーによって狂ったことでは根(・)本(・)的(・)に(・)異(・)な(・)る(・)。恐怖を食われるということは、恐怖という感(・)情(・)そ(・)の(・)も(・)の(・)を(・)失(・)う(・)のだ。


心が一部抜け落ちてしまう。そして、抜け落ちてしまった心の形を生まれた時からのものだと思い込み、抜け落ちたことに気が付けないー


恐怖という感情を食われると自分で自分を死のどん底に追いやる。危ないことへの好奇心を止める安全装置(あんぜんそうち)である恐怖という感情。その感情を失うということは命(・)綱(・)を(・)失(・)う(・)に等しい。すなわち、自分の好奇心を優先し、代償として自(・)分(・)自(・)身(・)の(・)命(・)を無(・)意(・)識(・)のうちに闇のどん底に投げ捨てるということである。


およそ三ヶ月前、インビーに襲われたとある男性が亡くなった。その男性とは、水里紀久斗(みなざと きくと)。彼は唯一イ(・)ン(・)ビ(・)ー(・)が(・)見(・)え(・)た(・)と言われている。だが、他にもインビーが見えた者は人々に知れ渡っていないだけで存在したはずだ。見えないインビーの存在をインビーが見えない人々まで知れ渡っているのだから。話を戻そう。確かに水里紀久斗にはインビーの姿が見えた。彼によると竜のような姿をしていたらしい。そのうえ、その竜は人間のすべてを見透かすような目だったとか。当時、インビーを見た者は少なくとも世間には知れ渡っていなかったため、新聞やテレビに何度も取り上げられた。知らない人などこの世にはいないのではないかというほどに。このことから、その幻獣のことを「インビジブル(見えない)・ドラゴン(竜)」と呼ばれるようになった。その後、彼は恐怖という感情を失い、インビーへの興味で頭がいっぱいになった。一日中インビーについて考えていた。食事さえとろうとしなかった。


10月28日、ついに死を迎える日がやってきた。



これからもインビーの「恐怖食い(きょうふぐい)」による被害者は絶えないだろう。人類はそれを止めなければならない。人類が全滅する前に。しかし、インビーについて知っていることはあまりにも少ない。情報不足だ。



これは、

    人類といずれ人類を滅ぼすであろう幻獣の物語ー



お読み頂き、ありがとうございます‼

一話目では、まだ物語が幕をあげたばかりです。これから本編へはいっていきます。楽しみにしていてください☆

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押してくださるととっても嬉しいです。よろしくお願いします!


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