この世ならざる、イデア領域、絶対世界
超感覚にして、超技術、全てを超越する技巧によって、俺は天空の果ての世界に至っている。
「この感じている、眼前の全てが、俺の中で変換されて、出力され、入力されている、全てだ」
俺はどこにもいなくて、どこにでもいて、俺は俺の意思のみで、存在を存在させる事ができる、故に絶対の一、なのだろうよ。
ここは黄金郷、ルーツズ・ルイーズ、ザ・ワールドとも呼称される、
超絶的な特異点の中でも、果てしなく別格の超次元大領域だ。
「そう、私は常に、絶対にして非凡、平凡に変哲もない、そういう双眼鏡と呼ばれるモノが、最初の私、だったもので、
わたしは今、世界の全てを見ています、この無上の観測と、無上の博識占有の理念が、わたしをわたし足らしめる唯一無二絶対強度」
情景描写も人物描写も不要、そんなモノは無限大に拡散し収束した果てに、なんの意味も価値も無いのだから。
「ならば、絶対の一には、とうてい至れない、ゼロが一へ至る階梯には、無限熱量が必要、なのだった、、、」
彼女、コイツの持つソレ、特異点収束媒体、双眼鏡は、全てを見る事が出来る、
「それでも、わたしは貴方を見る為に、それだけの為にこれの利器の、およその全てを、全て費やす」
ゆえに、だから、無限の可能性が収束し、ゼロが一へ昇華したのだと、今なら、そうなのだと、思えるのです」
「大抵の人間は脳の一部分しか使っていない」
「言い換えて、世界の一部しか、心の底では見ようとはしていないし、興味も無いのです」
「ハッキリ言って、全体を100%に近く満遍なく使う技術力さえあれば、今の最低限で、百倍情報処理演算力が上がる」
「一部を使うと云うのは、集中するという事、だから視野が狭窄して、無限大、真理、サヴァンから無限に遠ざかる」
「逆にだ、全体を使うと云うのは、集中しない、集中力を拡散させて、限りなく無我の境地で、情報を処理する事を言う」
黄金郷は絶対の強度で、全てが確固として、一切重なり合わずに、存在しているように見える。
だがそれは、個別観測という方式から見た場合の、短慮で浅慮な見方に寄る、
一つは一つは、集中してピントを合わせないと、情報として人間は処理できない様に見える。
だが違う、集中せずに、ピンとすら合わせずに、世界から情報を抜き出し、取り出す方式が有る。
「この世には、英雄の種族と呼ばれる、所詮は鉄屑でしかなかったはずの、特異点が散見される。
魂の人物像、魂力という不可解な物質が生み出す、知的な行為の無限に派生する究極点、
概念的理想形。イデアアストラル、究極罹患者、アルティメットホルダー、などなど」
英雄とは、こういう奴がいたら良いのにな、そういう発想から飛躍して、この世界に超絶誕生するモノだ。
英雄の望みは、全てが叶う、世界が望みの通りに動くのだから、当然だ。
そして黄金の種族とは、英雄に似る、非なる属性として、世界の最小構成要素、その段階レベルを己の意志で動かせる。
「そうだ、この世界を創生した瞬間から手を貸し、神たる権限を得ているのだからな」
故に不可能などありえず、絶対に成るのだ。
故に、ありとあらゆる権限、権限という権限は、黄金の種族に帰属すると、本能と呼べるものから直観的に確信する。




