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エピソード1、貴族地位剥奪

ここ、王都グランベルにある教会でたった今、貴族地位の剥奪を言い渡された少年がいた。

「セシル!お前には失望した!今からお前は我がローゼン伯爵家のものではない!」

そう言い放ったのは僕、セシル・フォン・ローゼンの父、クラウゼル・フォン・ローゼンだ。

しかも、僕は生まれて初めて父の口から失望という言葉を聞いた。僕の父は僕が小さい頃からとても優しい人だった。僕がわからないことはとても優しく教えてくれたし、僕が他の貴族の子たちにいじめられている時も僕を第一に守ってくれた。

だから、そんな父の口から失望という言葉を聞いた僕はショックで仕方がなかったし、とても精神を維持できる状態ではなかった。

しかし、僕は優しく勇敢な父がなぜ、僕に伯爵家の地位を剥奪するようにと命じたのか、それには僕も心辺りがあった。

それは、僕が今さっき受けたスキル選別の儀で外れスキルを与えられたからだと思う。この世界では15歳になると、みんなスキル選別の儀を神から受けた使命として受けるのが義務となっていて、そこで神からスキルを授かることとなっている。

その儀式で、神からレアなスキルを授かればどの職にでもつけるのが基本。しかし、もちろん外れスキルを授かれば、平民だろうと貴族だろうと関係なしに職につけなくなるのが基本なのだ。

だから、父は外れスキルを捧かった僕に将来を見越して僕に伯爵家の地位を剥奪するように命じたのだと思う。

まぁ、あたりまえといえばあたりまえだ。なぜなら、代々ローゼン伯爵家はレアなスキルを神から授かったものを職につかせており、神に愛された伯爵家として名が知られていたくらいだ。

だから、外れスキルを授かってしまった僕を神から愛されなかった人としてローゼン伯爵家のものとして認めたくはなかったのだと思う。

だが、僕はあの優しかった父でさえもスキルを前にしては人が変わってしまうのかと思うとショックで仕方がなかった。

だから、僕はその時、スキル選別の儀をやり直したい気持ちで一杯だった。なぜなら、僕は父の変貌した姿を見れるほど、精神的に成長していたわけでもなかったのだ。そう、僕は元の父に戻って欲しかったのだ。勇敢で優しく、僕が愛してる父に。

だが、すべてがもう遅かったのだ。

その日、スキル選別の儀が終わったと同時に僕はすぐさまローゼン伯爵家を追い出された。

ちなみに僕が父から失望したと言われた最もの原因は神から授かったスキル【枝使い】が原因だった。

そう、いわゆる外れスキルというものだった。

父が【枝使い】を外れスキルと認識した一番の理由は、スキルの説明欄にあった。そこに書いてあったのは、枝を上手に扱えるという記述だった。それを見た父が、戦闘には使えないスキルだと認識したのだろう。それで、僕を貴族の地位から外したのだろう。

とうぜんといえばとうぜんだ。レアスキルというのは主に戦闘系のことで、有名なスキルでいうと剣聖や魔術師がその部類だ。ちなみに、僕が授かったスキル、枝使いは非戦闘系の外れスキルで、しかも、ただただ枝を上手に扱えるという、訳のわからないスキルだった。

そして、ローゼン伯爵家はその戦闘系のスキルもちを代々輩出してきた名門中の名門。そのため、父は戦闘系でもなく、レアでもないスキルを授かった僕を家にはおいていけないと判断したのだろう。そのため、すぐさま僕を家から追放したのだろう。

そして、家から追放され、貴族の地位を失った僕は、ローゼン伯爵家を少し出た先にある森で途方に暮れていた。

これから、どうしよう⋯。やることがわからない。

まぁ、やる事ないから今一度スキルの詳細でも確認しておくか。どうせ、確認しても外れスキルなのは変わりはないけど⋯。

そう、僕は自分のスキルが嫌いだった。なぜ、嫌いなのか。それは、父との縁や家族の後ろ盾がなくなったのは自分のスキルのせいだからだ。

しかし、嫌いなスキルの詳細も確認しておかないわけにはいかなかったのだ。僕は嫌いなスキルの詳細もしっかり目を通すことにした。

すると、僕はあることに気がついた。

「ん!なんだこれ?よく見ると説明欄の下に矢印が書いてあるぞ!」

最初は、目を疑いもしたが、押さない訳にはいかなかったので僕は、恐る恐る押してみた。そしたら、文字が出てきた。どうやら、スキル説明の続きだったようで、そこに書いてあった説明は僕の人生を変えるほどにとてもすごい説明だった。

ーそう、このスキルの説明こそがセシルの人生を大きく変えるカギだったのだ。そして、セシルが初めて仲間をつくるきっかけともなったものであった。

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