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リュウノスケの冒険 その後の長靴をはいた猫  作者: ぽち丸


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5/5

灰色猫の名前はリュウノスケ

リュウノスケをうちにむかえてひと月たった。


ちなみにリュウノスケという名前はぼくがつけた。我ながらぴったりの名前だと思う。男らしくてカッコイイ。本人も気に入ってる。


あのとき緑道でリュウノスケが話かけてきたのは偶然じゃなかった。毎日緑道をうろついているぼくに、話しかける機会を探してたんだって。


「なんでぼく?」


「ピンときたんだよな!」


ピンときたからって、話したこともないぼくによく秘密をあかす気になったよね。さすがリュウノスケ、男らしい。


ぼくはなぜか、リュウノスケが人間の言葉を話せることをすんなり受け入れることができた。それどころか「この猫なら言葉くらい話すだろう」と思ったくらいだ。


ぼくらはすぐに意気投合した。離れるのがおしくて「うちにくる?」と聞いたら、「それいいな!」とうれしそうに笑ったので、ぼくもうれしくなった。



両の手のひらにすっぽりおさまるリュウノスケをかかえてマンションに戻ると、お母さんは絶句した。


「……そりゃあペット可の物件だけど、いきなりすぎない?」


でも、リュウノスケが「ニイ」と小さく鳴くと、「あらあらきれいな猫ちゃんねえ」とたちまちお母さんは目じりを下げて「連れてきちゃったもんは仕方ないわね」だって。


それからは病院に連れて行ったり、猫グッズを買いに行ったりで、春休み最後の二日間は怒涛のようにすぎた。


獣医さんの話では灰色の毛とエメラルドの瞳はロシアンブルーという猫の特徴だそうだ。


お母さんは「飼い主がどこかにいるんじゃない?」と気にしていたけど、首輪もマイクロチップも入っていないので、とりあえずは納得してくれた。


リュウノスケ本人から「オレ、生まれたときから外暮らし」と教えてもらったことは、お母さんには内緒だ。

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