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【挿絵付】月本菜穂物語  作者: ㈱姫神V
3/11

中2、おばあちゃんちで新年会③

「どうする?上下に別れる?」

「僕、上がいいな」

「え!?孝介くん上なら僕も!」

「でも懐中電灯無しでいい?あたし1人でもいいけど懐中電灯は欲しいよ」

「僕はいいけど…直樹くん、いい?」

「え…やだ…」

「じゃあ二人で懐中電灯ありで下にしたら?」


みんなの条件を叶えるならこの組み合わせになるしかない。

「え~じゃあ孝介くんも一緒!三人で入ろう!」

「でも三人も乗ったら底が抜けちゃうかも…」

「じゃあ下でいいじゃん!三人で懐中電灯持って下!だめ?」


三人は狭そうだけど入れないこともないかな…

「じゃあそうする?なおが怖くないってわかったら次は孝介が上に行ってもいいし 」

「うん、いいよ。じゃあ入ろうか」

僕は先に這って入る。


「なお、真ん中がいい?それともすぐ出られる最後?」

なおくんは考えている。僕の隣に来たいみたいだけどすぐ出られる方がいいと思ってるのか…

「僕、真ん中になろうか?」

直樹くんの顔がぱっと明るくなる。

「それがいい!」

では、と一度出る。


挿絵(By みてみん)


「じゃああたしからね」菜穂ちゃんが替わりに這って入る。続けて僕が這って続く。

最後に直樹くんも…やっぱり三人はなかなか狭い。

ぐいぐい来るから仕方なく菜穂ちゃんを押す感じになる。

「やっぱり狭くない?」

「しょうがないよ。なおがビビりだから(笑)」

「一回入って平気だったら、ひ、1人で入れるかも?」どうかな…?


「はい、じゃあ直樹くんが閉めて」

「し、閉めるよ!?」

「はいはい、怖がってるのはなおだけだから」

ゆっくりと押入れを閉めていく。

射し込む光が細くなり…真っ暗に…菜穂が懐中電灯を点けた。


押し入れの中が明るくなったので直樹くんは安心したのか戸を一気に閉めた。

「どう?怖い?」聞いてみる。

「平気…かも!」

3人で懐中電灯ありなら大丈夫みたいだ。


「やったじゃん。直樹くんもお兄さんになったんじゃない?」

「へへ、まぁね!」

「じゃあなお、次は1人で入る?(笑)」

「1人は…まだ…入れるかな…」

「もしくは…」

突然真っ暗になる。懐中電灯を消したんだ。


!?途端に直樹くんがパニックになる。

「わぁあ!」

助けを求めてかこっちに抱きついてくる!

いやいやそれなら戸を開けたらいいじゃん!

直樹くんの猛烈なアタックに負け、横並びに菜穂ちゃん側に倒れる。


ん?むにゅっとしたクッション?に抱き止められ…でも菜穂ちゃん、クッションなんて持ってないし…あ、これっ…おっぱい?


挿絵(By みてみん)


「ちょっと、なお!重い!戻って!」

「だってお姉ちゃんが急に暗くするから!」

「痛い痛い!直樹くん、落ち着いて!」

ぐいぐい押されながら僕の横顔はむにむにと柔らかい感触に押し付けられる。


「もう!ほら!」

懐中電灯が点くと半べその直樹くんが浮かび上がる。

「お姉ちゃんが悪い!」

「怖いなら戸を開けたらよかったのに」

「あっ…」

明かりを取り戻し直樹くんは元の位置に戻る。

僕も続いて戻る。それにしても菜穂ちゃんの…柔らかかったな…


直樹くんのパニックのせいで菜穂ちゃんは気付いてないのか、自分のせいでもあるから仕方ないと思っているのか、むにむにしちゃったことは何も言われなかった。

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