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声フェチ令嬢と魔石の声  作者: 月城キナ


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16/16

16:エピローグ

 実験は成功した。この実験結果を元に理論が構築されている属性同士を掛け合わせる実験が始まった。グレン様とシリル君は毎日忙しそうにしている。私も最初は精霊の説得に忙しかった。でも一度、全属性の精霊に話を通せばあとは記憶を共有している精霊のこと、たまに話を聞いて不満とか、もっとこうして欲しいとかを聞く程度になった。


 クズ魔石の価値は瞬く間に広がった。各地から売ってくれという内容と問い合わせが殺到した。とてもじゃないがお父様だけでは対応できないのでパンハーニ商会に間へ入ってもらった。商会長のムソリーニおじさまは狂喜乱舞したとか。


 窓の外では新しく建てられる倉庫の工事が始まっているし、クズ魔石を運ぶ荷馬車が列をなし、以前は閑散としていた領都には活気が溢れている。


 一度私にお礼を言いにきた。


「レオーネお嬢様。この度は本当にありがとうございます!」

「いいえ。ムソリーニおじさま。おじさまが私達を見捨てずにいてくれたからこそです。本当にありがとうございました」

「これから領地は安泰ですな」

「ふふ。そうですわね」


 隣で話を聞いてた、お父様も頷く。


「これから死ぬほど忙しくなるぞ。ムソリーニ」

「はっはっは。繁盛しての過労死なら大歓迎ですよ!」

「まだまだ死なせんさ」


 そんな二人の会話を静かに聞いていた私は静かに席を立ち上がる。


「おや。レオーネお嬢様。どちらへ?」

「仕事ですわ。ムソリーニおじさま」

「仕事?」

「えぇ。あの二人に食事と睡眠を取らせないと、それこそ過労死してしまいますわ」

「他の者に任せれば良いのでは?」

「あら。おじさまは私から仕事を取り上げると?」


 するとお父様が苦笑い。


「行って来い。あの二人にも倒れられちゃかなわんからな」

「はい。お父様。行ってまいります」


 世界は変わったが私の日常は変わらない。


「あー! 二人共また冷めたオートミール粥を食べてる! 言ってくれれば温めたのに! まったくもう!」

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