第70話 教え合う約束
大変遅くなりました。すみません。
学校、バイト、進路などの予定が重なり…。
今後はストックまで作成できるように予定を調整していきます。
俺たちはショッピングセンター内に入っている大型書店にやってきた。
店内に入っても、葵は俺の手を放そうとはしない。
「思ったよりも広いですね」
「そうだな。……それはそうと葵さん?手は離さないんでしょうか?」
「デートなのに離しちゃうんですか?」
彼女に上目遣いでそんなことを言われて離せる男がいるならぜひ見てみたい。
俺の心臓は朝からブラック企業顔負けの労働環境である。
「いや……そのままでいいけど」
「けど?」
「……視線が痛いなと」
「まあ、そうですね」
いつものことです、と慣れた口調で葵は続けた。
「参考書コーナーに行ってもいいですか?」
「もちろん」
参考書コーナーには、高校の教材とは比べ物にならないほど多くの本が並んでいた。
「こんなにあると迷うな…」
「ですよね」
葵は数学の棚の前で立ち止まり、1冊ずつ表紙を眺めていく。
「これとかどう?」
手に取ったのは基礎問題集だった。
「それ、学校でも薦められてたやつです」
「じゃあ間違いなさそうだな」
「でも、もう少し難しいものも挑戦してみたくて……」
そう言いながら、別の参考書へ視線を移す。
勉強に対して真剣なところは、昔から変わらない。
「これは?」
「何で東大の赤本なんですか……」
どうやら、いきなり難しいものを選べばいいというわけではないらしい。
葵は数冊手に取り、こちらにやってきた。
「翔くんだったら、どっちを選びますか?」
「うーん……こっちかな」
「じゃあ、それにします」
「あ、これ面白そう」
プログラミングの本を手に取った。
「プログラミングですか…?」
「ああ、少し前から興味があったんだ」
「翔くんってプログラミングしてましたっけ?」
「なんだかんだしたことはないけど…」
「パソコンは持ってるんですか?」
「一応あるぞ、環境だけ整えて満足してるけどな」
「私も興味あったので、少し教えてくださいね」
「もちろん、俺には勉強教えてくれ」
「はい!」
レジで会計を済ませ、紙袋を受け取る。
「次はどうする?」
「翔くんにお任せします」
そう言って微笑む葵。
恋人になって初めてのデートは、まだ始まったばかりだった。
あとがき
お読みいただきありがとうございました!
次回投稿は8月3日(日)~8月7日(土)の間を予定しております。
次回はデート回の続きになる予定です。
もしかすると作者の予定の都合上、若干遅れての投稿になるかもしれません。
どうぞ、よろしくお願いします!
引き続き推敲もしていきます。
内容については以下の通りです。
※推敲履歴
1/06
01〜07話 一部文章・文末の変更
1/10
08〜11話(閑話①を含む) 一部不自然箇所の表現の変更、セリフの加筆・修正 など
1/11
12話 注釈位置の変更
2/07
60話 タイトルの修正(61話との統一)
14〜15話 一部不自然個所の表現の変更、セリフの修正、改行位置の修正
17~21話 セリフの加筆・修正、一部不自然個所の表現の修正、改行位置の修正
2/10
22〜26話(閑話②を含む) セリフの加筆・修正、一部不自然箇所の修正 など
3/01
01~05話 誤字の修正および行間の最適化
*カクヨムでも本作を連載しております。そちらでは一部推敲前の内容が含まれております。読み比べると
表現の変化がわかるかもしれません。




