第66話 噂と質問攻め
更新遅くなりすみません!
今回まで学校での出来事となりました。
翌日、学校に入ると空気が明らかにいつもと違った。
昨日のざわつきとはまた違った、遠慮のない視線と隠す気のないひそひそ声。
その情報だけで確信した。――完全に、広まってるな。
「ねぇねぇどうやってあの氷姫落としたの?」
どこまでも女子は恋バナが好きらしい。
「どうやってとは?」
「あの氷姫が恋愛ってイメージ無いじゃん?」
「まあ、確かにそうかもな」
「だからどうやって恋仲になったのかな~って」
「家が隣で接点ができたんだよ」
「えっ!?そうなの!?」
「ああ」
「翔くん、何の話してるんですか?」
若干、不満げな葵がこちらへ来た。
「ねえ、田中さん!望月くんのどこが好きなのー?」
「え?」
どうやら予想外の質問に、困惑したらしい。
「どこと言われましても…。人物像を好きになったので」
「なるほどねー」
「そっか~、じゃあこっちで恋バナしようね~」
「えっ?」
「それじゃ、君の彼女借りてくね~」
引きづられていく困惑した葵を見送った。
次は男子の番のようだ。
「なあ、氷姫をどうやって落とした?」
「また、同じ質問?」
「また?」
「さっき、女子にも聞かれたんだよ」
「まあ、気になるじゃん?」
さっき女子に話したのと同じことを伝える。
「なるほどな~」
「じゃあ、どこまで進んだんだ?」
「は?」
「いや、手をつないだとかキスしたとかそれ以上とか、いろいろあるだろ?」
「言うわけないが」
「えーなんでだよー。じゃあ2人きりのときの様子は?」
「なんで教えねえといけねえんだよ」
「まあ、それもそっか」
引きだけは早いやつらだ。
「……やっと解放されたな」
一息ついたところで、廊下の奥から見覚えのある姿がこちらに向かってきた。
「翔くん、お待たせしました」
葵だった。
「大丈夫でしたか?」
「まあな。そっちは?」
「少し質問攻めにあいましたが、問題ありません」
「そりゃ良かった」
「……ただ」
「ただ?」
「少しだけ、恥ずかしかったです」
そう言って、ほんの少しだけ目を逸らした。
教室へ戻る途中も、視線は絶えなかった。
昨日までとは明らかに違う空気。
隠すこともできないほどに、広がってしまった事実。
――まあ、それでも。
隣に葵がいることに変わりはない。
それだけで、十分だった。
お読みいただきありがとうございました!
次回投稿は5月3日(日)~5月9日(土)の間を予定しております。
もしかすると、作者が忙しくストックの閑話にするかもしれません。
本編の場合は、内容は現時点未定です。どうなるのかは作者すらまだわかりません。
どうぞ、よろしくお願いします!
引き続き推敲もしていきます。
内容については以下の通りです。
※推敲履歴
1/06
01〜07話 一部文章・文末の変更
1/10
08〜11話(閑話①を含む) 一部不自然箇所の表現の変更、セリフの加筆・修正 など
1/11
12話 注釈位置の変更
2/07
60話 タイトルの修正(61話との統一)
14〜15話 一部不自然個所の表現の変更、セリフの修正、改行位置の修正
17~21話 セリフの加筆・修正、一部不自然個所の表現の修正、改行位置の修正
2/10
22〜26話(閑話②を含む) セリフの加筆・修正、一部不自然箇所の修正 など
3/01
01~05話 誤字の修正および行間の最適化
*カクヨムでも本作を連載しております。そちらでは一部推敲前の内容が含まれております。読み比べると
表現の変化がわかるかもしれません。




