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(3)

 しばらくして、犯人と思われる人物が捕まった。

 若い無職の男だった。しゅんすけが死んだ日、二人で歩いている姿を何人かの人間が目撃していた。

 男は以前から不審者としてマークされている人物だった。男は逮捕され、警察に事情を聞かれた。


『俺じゃない。俺はやっていない』


 男は犯行を否定したそうだ。しかし捜査の中で、男が薬物に手を出している事が判明し、発言の信憑性は薄まった。更に薬物のせいで言動が一貫せず、取り調べは難航しているそうだ。

 でも、僕や皆は、間違いなく彼が犯人だと思った。


「あいつだよ。絶対あいつだ。目がやばかったもん」


 そう言った男子は、実際に男に声をかけられた一人だった。

 その言葉が僕らの感情を後押しした。

 あいつが、しゅんすけを殺した。


「何でしゅんすけが……」


 しゅんすけの葬式の日。みねはまた泣いていた。皆泣いていた。僕も泣いていた。しゅんすけの母親は人形のような無表情でしゅんすけの遺影を眺めていた。まだ現実を受けれ入れられていないといった印象だった。

 ふと、けんたの方を見た。けんたは泣いていなかった。

 何を考えているのか、分からない顔だった。

 ふいに、似ていると僕はなぜかその時思った。

 けんたの顔は、しゅんすけの母親の表情と、どことなく似ている気がした。


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