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水上戦隊歴戦禄 ~ Scenery I saw long ago  作者: 東郷藍


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エピソード5 練習の波


戦艦型空母

歴史上の快挙

白河重工業が開発に乗り出て無事完成した

不動の最強艦


空母の航空機運搬能力を保有し

戦艦の装甲、そして戦艦の主砲を搭載した

怪奇的な能力を秘めている


が、それを代償に

重量が重く、艦隊全体の速力低下や

主力艦隊への連続配属

燃料や資材の枯渇問題で

消費の最も激しい旗艦を務める事は出来ず

後方支援へと回る事が多い


が、そんな中勝龍は見事旗艦へ

これは、歴史上初めての快挙である

そして今日も、そんな厳しい状況下でも

努力し、変えようとする者がいた


パシュンッ!


赤城・改「敵艦載機歩測!左砲戦戦闘用意!」

加賀・改「各門斉射用意!」

勝龍「撃ち方!始め!」


バァァン


加賀「だめ!もう一度!」

加賀「今のでは敵艦載機には当たらない!!高高度のは特に!」

加賀「もう少し重心を落としなさい!!艦載機を発艦させるときはいつもどうしてるの!!」

赤城・改「…っ」

加賀・改「…もう一度…お願いします…!!」


加賀「行くわ!!」


パシュンッ!


加賀・改「撃ち方始め!!」


バァァン


勝龍「っ!」


ババババ


勝龍「…けほ…っ」

加賀「ぼさっとしてないで立ちなさい!!勝龍!!」

勝龍「…は、い…」


ギギギッ…


バシャァン


勝龍「…立て…ない…」


ポロッ…


勝龍「…ごめん…皆…」

勝龍「…旗艦…なのに…っ」


赤城・改「…辛い…憧れの…先輩たちが…こんなに…厳しかったなんて…」

加賀「…げほ…っ…」


鳳龍「…加賀さん、流石に厳しいです」

加賀「…戦場で敵は待ってくれない」

加賀「今この瞬間にも、敵は攻撃してくる」

加賀「その時、沈むのは私ではない」

加賀「貴方たちよ」

鳳龍「でもっ!演習でここまでしますか!?」

鳳龍「もうやめてください…っ!加賀さんっ…!!」

鳳龍「皆が…っ!勝龍が轟沈してしまいます…っ!」


カラン…カラン…


鳳龍「赤城先輩…っ!加賀さんを止めて下さい…っ!」


赤城「立ちなさい!!」

鳳龍「…え…?」

赤城「私は貴方たちを近くで見てきた!!」

赤城「貴方たちはそんな事で!!そんなところで力尽きるほど弱いの!?」

赤城「違うでしょう!!貴方たちは誰よりも強い精神を持っている!!」

赤城「死にたくなければ立ちなさい!!そして弓を携え!!砲を構え!!」

赤城「戦いなさい!!」

???「努力に憾みなかりしか!」

長門「私は何度も言ってきた!!」

長門「貴様らの努力はそれだけの程度か!!本当に胸を張って!!」

長門「自分はやり遂げましたと言えるか!!」

長門「言えないはずだ!!私たちは何度も貴様らの活躍を見てきた!!」

加賀「立ちなさい!!貴方たちの本当の力を!!解放しなさい!!」

長門「限界を超えろ!!勝龍たち!!」


キィィィン…


勝龍「…ようやく…目が覚めました…」


ヒュゥゥゥ…


鳳龍「勝龍…貴方…その目…」

長門「…ほう」

加賀「…遂に、やりましたね」

赤城「…開眼、したんですね」


赤城・改「…私たちは…長い長い…夢を見ていたんですね…」

赤城・改「戦場では誰かが守ってくれる…きっと…敵も同情して見逃してくれる…」

赤城・改「…でも…そんな事なんてなかった」

翔龍「…あったのは…途方もない地獄と…」

勝龍「…暗くて、孤独な世界だった」


加賀「もう一度!!」


パシュンッ!


バァァン


ガキンッ


ドォォン


加賀「…やはり、私たちはこれが見たかった」

赤城「…良くここまで来ましたね、皆さん」

長門「…おめでとう」

長門「これで今日から、お前たちも主力級戦力の仲間入りだ」

勝龍「…ありがとうございます」

勝龍「なんだか、目が覚めました」

勝龍「教えてくれて、ありがとうございました」

鳳龍「…勝龍…大丈夫…?」

勝龍「…鳳龍、大丈夫だよ」

勝龍「心配してくれてありがとう」


次回 砲雷撃戦の果てに 其の一


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