♪ 1.キャンプ地 9 ~ 救われる条件 1 ~( 21 )
マオ
「え?
…………人間が最後に…すがる存在……??
…………〈 大陸神エルゼシア様 〉……かな??」
セロフィート
「大半はそうです。
『 自分には信仰心が無いから信じない 』とか『 自分は無心論者だから信じない 』と言って〈 久遠実成 〉の実在を否定している人間が居ます。
そんな彼等も形而下的な最善を尽くし終え、其でも諦められない時には、藁をも掴む思いで〈 久遠実成 〉へおすがりし、願いを乞うものです」
マオ
「困った時の神様頼み──ってやつか?」
セロフィート
「普段から背中を向け、否定し、軽視していながら、何かに困った時にだけ『 助けてください 』『 救ってください 』と自分勝手な都合の良い事を言っては我儘を言います。
何も起きなければ〈 久遠実成 〉へ文句を言い、暴言を吐きます。
悪転すれば〈 久遠実成 〉を非難し、罵倒します。
普段から、心を向けず、手も合わせず〈 久遠実成 〉を蔑ろにしている様な人間の願いを〈 久遠実成 〉が叶えると思います?」
マオ
「………………叶えてもらえないのか?」
セロフィート
「〈 久遠実成 〉は気が永いですし、慈悲深いです。
善には優しく、悪には厳しい。
〈 久遠実成 〉は決して無条件では救われません。
〈 久遠実成 〉から救って戴く為には、必ず条件が付きます。
其の条件を成し遂げなければ、願いを叶えて戴けませんし、救っても戴けません」
マオ
「条件??」
セロフィート
「そうです。
少し話を戻しましょう。
人間は『 苦 』を好まず嫌います。
衆生を救う為の手段には色色ありますが、其の中の1つとして『 苦 』を使われます。
人間は『 苦 』を前にすると嫌でも〈 久遠実成 〉へ心を向けます。
人間が救われる為の第一歩は先ず、信仰心を持つ事です。
──『 苦 』は結果です。
『 苦 』が起こるには必ず原因があり、原因には2つあります」
マオ
「2つ??
原因なんて沢山あるんじゃないのか?」
セロフィート
「大きく分けて2つです。
『 形而下的な原因 』と『 形而上的な原因 』の2つです。
『 苦 』を解決する為には『 形而上の原因 』を突き止め、原因を解明し、解決させる方法を知り、実行する為に掘り下げ、解決させる為に実践する事です」
マオ
「『 苦 』の原因を突き止めて、解明して、実践する…??
そんな事が出来るのかよ?」
セロフィート
「〈 久遠実成 〉と意志の疎通が出来れば可能です。
正しく『 苦 』の『 形而上の原因 』を解明し、解決させる為には『 苦 』を使われている張本人である〈 久遠実成 〉へ質問し、教えて戴くしかないです」
マオ
「そ、そうなんだ?
其じゃあ『 苦 』の原因を解明して、解決させる事が出来たら『 苦 』はどうなるんだ?」
セロフィート
「必要が無くなれば〈 久遠実成 〉が取ってくださいます。
〈 久遠実成 〉にとって人間の身体は飴細工ですし」
マオ
「『 苦 』が無くなったら、救われるのか?」
セロフィート
「そうではないです。
『 苦 』は衆生を救の方途です。
『 形而上の原因 』の解明が出来てからです。
解決させる為の方法を〈 久遠実成 〉に『 御伺い 』をしながら実行します。
素直に実践する事で、功徳を積む事が出来ます。
功徳を積むと受継いで来た悪因縁を減らす事、断つ事が出来ます。
悪因縁を善因縁に変える事も出来ます。
自分だけはなく、子孫にも善因縁を継がせる事が出来ます。
〈 久遠実成 〉が定められている『 ある一定の法則 』に適なう事をしていれば、此方が望まなくとも〈 久遠実成 〉が良くしてくださいます」
マオ
「〈 大陸神エルゼシア様 〉が定めてる『 ある一定の法則 』に適なう事??
其って、どんな法則なんだ?
法則を守れば救って戴けるのか??」
セロフィート
「真に救われる為の1番の近道です」
「21」を投稿出来ましたが、「22」を投稿するので、「22」を「23」へ変更します。
書き終えたら投稿させていただきます。