♪ 1.キャンプ地 7 ~ 星を見よう ~
マオ
「や、止めろってば!
離せよ(////)
『 嫌だ 』って、言ってるだろっ(////)
──セロっ!!」
口では『 嫌だ! 』とか『 離せ! 』とか言いながらセロフィートに抵抗するものの満更ではないマオは、とんだ好き者である。
セロフィート
「ほら、マ〜〜〜オ。
マオの好きな流れ星が見れます」
マオを後ろから抱きしめたまま、セロフィートはベッドの上に倒れる。
セロフィート
「流れる星が綺麗です。
──ね、マオ」
マオ
「……思ってないだろ…」
セロフィート
「そんな事…」
マオ
「目を逸らして言うな!」
仰向けになり、星空を見ると、ポツポツと星が大地を目指して落ちている。
マオ
「………………そう言えばさ…1年前だったかな?
初めて流れ星が降って来たのってさ。
彼の時の流れ星が1番綺麗だったよな〜〜〜。
雨みたいに沢山の星が降ってさ!」
セロフィート
「ふふふ…。
彼の時のマオ、はしゃいでましたね」
マオ
「るせ〜〜(////)
しょうがないだろ!
あんなに沢山の星の雨を見たんだぞ!
大人も子供も、はしゃぐってば!
はしゃがないのは、セロぐらいだろ…」
セロフィート
「本来の星が、どの様な物か知ってますし」
マオ
「へ?
そうなのか??
セロ…星を見た事あるのか??」
セロフィート
「見ようと思えば何時でも見れますし」
マオ
「はぁ??
何時でも見れる…って……。
どういう事だよ?」
セロフィート
「其のままの意味です。
マオも本来の星を見たいです?」
マオ
「………………止めとく…。
何か…夢が…壊れそうだし……」
セロフィート
「そうです?
見たければ教えてください」
マオ
「う…うん……。
…………1年前に流れ星が降ってから、偶にポツポツと流れ星を見る様になったよな〜〜〜」
セロフィート
「そうですね…。
…………………………星降りの夜──。
≪ 終焉の地 ≫現る予兆──。
≪ 終焉の地 ≫現る時……〈 鍵 〉も目覚める──。
世界の未来は『 終焉 』か『 救世 』か──……」
マオ
「ん〜〜〜?
何だよ、其??」
セロフィート
「詩歌の1つです。
『 予言の詩 』と云われてます」
マオ
「予言の詩ぁ??
そんな歌があるのかよ?」
セロフィート
「詩歌にも様様な種類があります」
マオ
「へぇ?
種類があるんだな~~。
──なぁ…『 星降りの夜 』って何時なんだ??」
セロフィート
「1年前──。
流星群の降注いだ夜の事です」
マオ
「≪ 終焉の地 ≫って何だよ?
≪ 終焉の地 ≫って何処に現れるんだ??
〈 鍵 〉って何だよ??」
セロフィート
「ふふ…。
ワタシを質問責めしますか」
マオ
「……頭!
撫でんなっ(////)」
セロフィート
「はいはい♪
──≪ 終焉の地 ≫は『 世界を終焉させる為の地 』です。
≪ 終焉の地 ≫が何時、何処に現れるのか──。
其は誰にも分かりません。
〈 鍵 〉は…どちらの地にも使う事が出来ます。
然し…〈 鍵 〉を扱えるのは此の世に唯1人だけ…」
マオ
「1人だけ??
セロじゃないのか?」
セロフィート
「ワタシは〈 鍵 〉に触れません。
〈 鍵 〉に触れるのは此の世に1人……。
〈 救世の子 〉若しくは〈 終焉の子 〉と呼ばれる〈 鍵使い 〉だけ──」
マオ
「鍵使い??
其の〈 鍵使い 〉ってのが〈 鍵 〉を使えるのか?」
セロフィート
「そうです。
≪ 救世の地 ≫≪ 終焉の地 ≫にある鍵穴へ〈 鍵 〉を差し込み、回せるのは〈 鍵使い 〉だけです。
〈 鍵使い 〉は『 救世へ導くの子 』にも『 終焉へ導くの子 』にもなりえます。
〈 鍵使い 〉が、どちらの地へ足を踏み入れたかで…〈 鍵使い 〉の2つ名は変わります」
マオ
「へぇ?
〈 鍵使い 〉にはさ…『 救世へ導くの子 』になってほしいよな…」
セロフィート
「おや?
では…『 彼等 』より先に〈 鍵使い 〉を探さなければ……ね?」
マオ
「『 ね? 』って何だよ…。
第一…『 彼等 』って誰だよ?
『 彼等 』より先に──って事はさ、そいつ等も〈 鍵使い 〉を探してんのか?」
セロフィート
「そうです。
『 彼等 』は探し出した〈 鍵使い 〉を≪ 終焉の地 ≫へ連れて行く団体です。
〈 鍵使い 〉が≪ 終焉の地 ≫へ足を踏み入れたが最後…。
世界は崩壊し、何れ終焉を迎え…、世界は幕を閉じる事になります」
マオ
「そうならない為に〈 鍵使い 〉を≪ 救世の地 ≫へ連れて行かないといけないんだな?」
セロフィート
「そうです」
マオ
「〈 鍵使い 〉かぁ……。
何処で出会えるんだろうな〜〜?」
セロフィート
「マオは〈 鍵使い 〉に会いたいです?」
マオ
「え?
………………う〜ん…。
そう、だな……。
会ってみたい…かなぁ…。
〈 鍵 〉もどんなのか見てみたいしな〜〜〜」
セロフィート
「マオが気になるのは〈 鍵使い 〉より〈 鍵 〉の方です?」
マオ
「悪いかよ(////)」