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ノスタルジアの箱  作者: 水菜月
夏の果てしなき。
22/27

いたずら星みっけ


下弦の月が嫉妬するから

流星群は はっきりとは見られないんだって聞いた


8月のはくちょう座、12月のふたご座

こぐま座も見れるといいのに シャケ抱えてるかもね


だから、特別な双眼鏡を準備して

だいすきなドーナツをくわえて、見えても見えなくてもいいことにしよう


ぼくは 別に 君と手をつなげたら、それでいい

ドーナツを半分こできれば、尚の事いい



あの夜、君に送ってしまった 書き損じのメール


流星ずきな君を 密かに さりげなく誘いたくて

流れ星って書くつもりで、らっかせいって打ってしまったら

何故か 落花生じゃなくて、落下星に変換された

そうしたら、もう 「落下星」の方が断然いい気がして、説明もなく使っちゃった


それを、君はとても気に入って

今でも、そっとミミモトで言うと 目に星が入る合言葉



時折、不安定な空模様の雨が

豹変して、ひょうに変わることがあるね

まるで怒ってるみたいに、空から刺さる氷の粒

降っている間は、決して近付いちゃいけない


過ぎ去ってから、そっと落とし物を見に行くとね

中に、星の形をしているものが混ざってるんだ


金平糖みたいに 透明の姿に光を内包した、あれが

落下星が 地球まで 到着したものなんだ


四つ葉のクローバーと同じように

見つけた人はいいことがあるんだって


言い伝えだけど、ほら、ぼくが 君と一緒にいることが

きっとそうだよって、てのひらに 金平糖をのせてみる 

満天の夜空の下の 一人占めの特権


幾つもの夏を 二人で過ごせたらいい この先も






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