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ACADEMIC LIFE  作者: 一聖
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SUMMER VACATION

僕達がギルドルームで寛いでいると女性陣が帰って来た。

カルラ、ジュリがヘロヘロだ。


「お疲れー。これから焼肉パーリーだけど来る?」


「もちろんです。」


キリコとシゲさんが精算に行った。


「どこでやろう?」


「クラブハウスでいんじゃないか?」


「そうだね。」


ヒカミと優が準備するといって一足先に帰った。

キリコとシゲさんを待って、僕らもクラブハウスへ戻る。


「ただいまー。準備できてる?」

「はい、食堂の方へ。」


おお、いつでも始めれる状態だ。まずはギャラの精算をしてしまう。

大量の魔石、爪、それとボスドロップも必要なかったので全てギルドに売却。

1人頭金貨80枚の大商いだった。


「カエデ・・・なにこれ?」


「何って今日のギャラだよ、スリル。」


「まじか・・・ダンジョンってすげーな。」


「普通は1層を攻略するのに何日もかかるらしいのですが、私達はだいたい1日

 で終わらせますので。」


「金銭感覚を維持するのが大変なんです。」


「確かに・・・何年も暮らせるぞ・・・。」


「まあまあ、将来何をやるにしてもお金は必要になるから。それにこれから

 もっと稼ぐようになるから。」


「いやいやいや。」


腹ペコだ、食べようぜ。


「皆様、前期終了です。短い間に色々ありましたがお疲れ様でした。」


キリコの挨拶と乾杯でスタートし肉をジュウジュウ焼きだす。

丁度いいタイミングでボルタとリオンも帰ってきた。


「おっ、焼肉じゃん!」


「いい匂いですねえ。」


「前期終了焼肉パーリーだ。」


みなで今日ドロップした肉を堪能、ヒカミがトリュフ塩を作っていた。


「やばいですよ!ヒカミ!量産希望!」


「うっま!」


「メタルピッグって、こんなに美味いのな。」


食べながら今日の映像を見る。


「成程ねえ、膨張と収縮か。」


女性陣はメタルピッグをスズメが高熱にしてヒカミが急速冷凍。鎧の様な硬い

皮膚がひび割れた。すかさず他の女性陣が斬りかかり見事倒していた。

地竜は結界を張るまでもなく、単騎とツーマンセルで倒していた。


「すげえな、女子・・・。」


「そうだぞ。怒らせない方がいいからな。」


男子全員が頷く。


「カエデも珍しく戦ってますね。」


「ただの黒幕だと思ってましたが、残像が出るくらい速い。」


「いやいや、いつもダンジョンでは戦ってるから。」


「スリルも初参加なのに動けてますね。」


「覚えてないくらい必死だったぞ。」


「何でしょう、このドロップの後の生き生きした感じは。」


「いや~海産物がドロップしてさ。メインは蒲鉾なんだけど。」


「ああ、それで・・・。」


さあボス戦だ。ボスは予想通りアースドラゴンだった。

当然だがメタルピッグより全然硬いだろう。しかも、でっかい!

ブレスもあるしどう倒したんだろう?

鎧にチェンジはしてるね。ぶっちゃけあの鎧ならアースドラゴンのブレスなど

もろともしないしないけどね。

うわっ、いきなりブレスかよ。ザイルが結界を張った、成程来る方向がわかってる

ならそこだけに結界を張ればいい。しかも5重で展開した。

3枚目が割れたところでブレスは止まった。

メタルピッグ同様、膨張と収縮を使うかと思いきやキリコが糸で動きを止めた。

キリコは角も出さずにアースドラゴンを1人で抑えてる。やばくない?

他のメンバーが斬りかかる。魔法は厚い鱗で通らないからな。

うへぇ・・・硬そう・・・。結構な時間をかけ、エイルが斬鉄剣で首を落とした。


「エイルもすげーんだな。」


「みなさん、さすがですねえ。先輩達が言ってましたけど下級のドラゴンでも

 レイドでやっと倒せるかどうかだと。」


「才蔵のエナジードレインも効いてるな。」


アースドラゴンは倒せたけど・・・。


「キリコ。」


「ええ、わかってます。私達には大砲的なものがありません。」


そうなのだ、ヒカミ、スズメの魔法は強力だが範囲攻撃だ。

可能性があるのはザイルの雷撃だがさすがにザード相手では厳しいだろう。


「飛行船の砲撃でカバーしようと思っています。」


「シゲさん、荷電粒子砲って?」


「そうだな、連発は無理だが1発ならなんとか作れると思う。」


「1発でもいいから保険でキリコ達に持たせて。」


「了解。空島で作ってくるわ。」


「カエデは旅をするんでしたっけ?」


「うん。魔導院の依頼をこなしてからだけどね。」


「ああ、バンパイアの。」


「そうそう、スリル用のだね。」


「スリル、頑張って下さい。」


「そ、そうだな・・・。」


「大丈夫だって、諭吉も居るし。」


腹いっぱい食べて解散。週末は箱庭だ。ガーネットの屋敷に戻りリビングに

行くとベル姉達が居た。


「カエデちゃん♡、箱庭に連れて行って。」


「そうだね、もう行こうか。ベル姉、桃ちんも連れて行くから迎えに行くよ。」


「クラマの屋敷はわかる?」


「寮じゃないの?」


「桃に甘々な師匠が豪邸とカラス天狗の使用人を用意してるわ。」


「知らんかった。」


ガーネットの屋敷からそう遠くはないそうなので大型ジープで迎えに。

鞍馬の屋敷はきっちり日本家屋だった。帝都内の移動はコクーンか転位だった

ので全く知らんかった。華姉が顔パスという事で呼びに行ってくれた。

少し待つと桃ちんがカラス天狗に姫だっこされて出て来た。誘拐かよ!


「この娘、寝るの早いから・・・。」


カラス天狗に挨拶をして寝ている桃ちんを積んで出発だ。


「カモナ、ジープごと箱庭に行くよ。」

「かしこまりました。」


すぐ目の前に転位門が現れ、箱庭の屋敷の庭に出た。進化してない?


「ラスプ、桃ちんは客間に寝かせて。」

「承知しました。」


僕達はリビングへ。


「広いわねえ、神楽の屋敷に近いかしら。」


「そうだね、ここを使ってもいいしそれぞれの家の屋敷もあるよ。なんだったら

 個人の屋敷も用意するから。」


「確か国に分かれてるんだったわね。」


「ここは無国。商業の国が青国、教育の国が白国、職人の国が黒国、農業の国が

 朱国、観光の国が橙国だね。それぞれ特徴があるんだ。」


「どの国も面白そうね。」


「まずは色々見てまわってから決めてもいいと思うよ。」


「そうさせてもらうわね。」


「学校があるのは白国ね。」


「うん、学校だけじゃなく研究施設とかもあるよ。」


「神刀の皆さんはここかしら?」


「そうだね。あと神達の屋敷とかかな。」


「神も住んでるの?」


「別荘みたいな感じだね。」


「すごいわねえ箱庭。国のレベルじゃないわ、もう一つの世界ね。」


「まあ外の世界で生きづらい連中が自然に集まってこうなっちゃったって事だね。

 今日はもう遅いからここに泊って明日から見てまわって。」


「ありがとう、カエデちゃん♡。」


ラスプが来てみんなを連れて行った。

僕はテラスでのんびりコーヒータイム。ストーム先輩の事、すっかり忘れてた。

桃ちんを橙国に連れて行った帰りに寄ろう。橙国には天狗達も住んでるというか

修行している。鞍馬とは系統が違うし修験僧に近い感じだから桃ちんの悩みも

聞いてくれるだろう。


翌朝、食堂に集合。


「よく眠れた?」


「ええ、ぐっすりよ。それにしても魔力というか霊力に溢れてるわね。」


「住んでるだけでレベルアップするよ。」


「カエデちゃん、ここどこ?」


桃ちんはずっと寝てたからな。


「さすが桃。全く起きなかったのね。」


「アリ姉、目が覚めたら知らない所でびっくりした。」


「桃ちん、ここは僕の別荘みたいな所だよ。」


「あっ、もしかして『箱庭』?」


「そうだよ。」


「父さんに聞いた事があるの。イカルガ様のパラダイスがあるって。」


「パラダイスって・・・。まあ、そうかも。」


朝食後、ベル姉達は箱庭ツアーに。僕は桃ちんを連れて橙国に。


「どこ行くの?」


「橙国といってね、神楽を大きくしたような国。」


イド君に飛んでもらったので、ものの数分で到着。


「お早う、響さんいる?」


「あの女、まだ寝てやがります。叩き起こしますか?」


「ははは、大丈夫だよ。寝かせてあげて。アンモ達は山かな?」


「はい。清春も来てますよ。」


「爺ちゃんが・・・もしかしてアンモ達と修行してるの?」


「はい、朱雀様の命で。」 大丈夫かいな、爺ちゃん・・・。


「行ってみるよ。」


アンモ達が居るのは八ケ岳を模して作った山だ。


「うわー!綺麗な所、それに霊力パンパン。」


「確か、この辺に屋敷が・・・あった。行こ、桃ちん。」


「うん。」


「たのもー、アンモ居る?」


庭で組み手をしてた天狗に声をかける。


「むっ、子供・・・。はっ!我が王!」


「やめてよ!その呼び名!」


「我が王ププ。」


「桃ちんまで・・・。」


突然、影がさした。

ズザー!飛んできた天狗が土下座した。


「我が王ー!」


「はぁ・・なんか、もういいや・・。アンモ久しぶり。」


「お久しぶりです、我が王。」


「ちょっと相談があってさ。今、大丈夫?」


「もちろんでございます!はっ、しまったあー!清春を山に置き去りに!」


「えっ、ちょっと爺ちゃん大丈夫?」


「たぶん・・・大丈夫じゃありません!」


「駄目じゃん!」


組み手をしていた天狗達が慌てて山に飛んで行った。

僕達は居間というか囲炉裏のある部屋に通された。

箱庭の天狗達は木の葉天狗といって、人間より見た目が犬に近い。

ある意味、獣人と言ってもいいだろう。鞍馬達の祖先にあたる。


「紹介するよ、鞍馬の娘の桃ちん。」


「おお、鞍馬の・・・。アルノの他にも娘がおったとは、鞍馬もすみに

 おけませんな。」


「あ、いや・・・。」


「鞍馬山に捨てられてた私を拾って娘にしてくれたの。」


「そうでしたか、これは失礼した。」


「今、僕は学生でね。桃ちんは先輩になるんだけど、クランってわかる?」


「はい、派閥みたいなものでしょうか?」


「まあ、そんな感じ。それで桃ちんはそこのトップになったんだけど

 前任者が僕の姉でね。いろんな意味でえげつない人なんだ。近々会えると

 思うけど。」


「えげつない?」


「うん、清春爺ちゃんの孫ではあるんだけど月詠の後継者でもあってね。」


「はっ?という事は神ですか?」


「今はもうそうだね。」


「えっ、知らなかった・・・。」


「桃ちんも人間離れレベルで強いけど、そんな人の後なもんだからさ。」


「ああ成程、自信がないと・・・。」


「ベル姉だけじゃなくてアリ姉と華姉もすごいの。」


「僕の従姉妹達だ。アリ姉はバルの姪で華姉は須佐之男の孫。」


「あの・・・我が王が通ってるのは神の学校かなにかで?」


「違うんだけどね・・。まあ、不動と愛染の息子に箱庭の姫が3人。北の神系が

 2柱にヘリオポリスが2柱。あとキング、バハムート、ブライトのドラゴン。」


「な、なんちゅー学校ですか!しかし・・・桃、鞍馬の娘なら私の孫も同然。

 天狗代表として、その派閥の長を自信を持って務めるのだ。」


「天狗代表・・・。」


「桃ちん、たぶん鞍馬は言ってないと思うんだけど天狗には隠し名がある。」


「隠し名?」


「そう。天狗またの名を流星というんだ。」


「流星・・・流れ星の事?」


「神とは別の次元の。だけど神と同等の存在なんだよ。天狗には信仰の力は必要

 ない、それゆえ人々にあまり知られてないんだ。立ち位置としてはドラゴンに

 近いかもね。」


「ますますプレッシャー・・・。」


「ははは、天狗の代表がたかがクラマスにびびってどうするのさ。カード先輩や

 クリスタ先輩、ナギサ先輩や暗部のミランダ先輩。みんなに頼ったって

 いんだしね。」


「桃、天狗の法術や刀術も大事だが精神も鍛えねばならん。私も志なかば

 共に鍛えようぞ。」


「アンモに相談したかったのはまさにその件でさ、面倒見てほしいんだ。」


「喜んで。」


「桃ちん、ダンジョンアタック以外の日はここに来て修行したらいいよ。」


「そうする。お爺様、よろしくお願いします。」


「お、お爺様・・・良い響きですな。我が王、孫が出来ましたぞ。」



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