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第2部 驚愕のニュージーランド編 VOL9「宿の前の道路が突然競馬場に!?」(1997年)

ー驚愕のニュージーランド編 VOL9ー

「宿の前の道路が突然競馬場に!?」

テ. アナウ 1997年1月



「すごくいいタイミングで来たねえ。

明日は競馬をやるんだよ。」


小さな町でほんとにたまたま年に1度の

お祭り?の日に滞在することになった。

なんと俺の宿泊するB&B(朝食付きの民宿)

のまん前の1kmくらい?の道を封鎖して、

その直線で「競馬」をすると

宿のオーナーが言うのだ。

ダイニングルームから自分の部屋に戻ると

窓から外の通りを見て、

もしかしてからかわれてるんかなあ?

って思ったりする。

普通、競馬は公営の楕円形の競馬場で

行われるよなあ。

町中の一般道路でえ? マジい?


翌朝、、、、

「マジだった。」

目の前の舗装道路に朝からダンプカーが

土を撒き始めた。

ウキウキした顔のオトナやコドモが

どんどん集まってくる。

ヤツラはヤル気だ!

運動会用みたいな大きなテントや、

高さ3m、幅10mくらいの観客席、

でっかい広報スピーカーが道の両側の所々に

設営されてゆく。

ダンプカーは何度も土を運んでくる。

そしてみんなで「足で」撒かれた土を

ならしている。


しばらくすると土で作られた即席コースの上を

向こうから馬が2頭並んで走ってきた!

「おおっ!あれかあー!!」

馬の後ろに1人乗りの荷車みたいなものを

つけて、そこに乗った騎手が

馬のおシリにムチを振っている。

昔の外国映画で見たようなやつだ。

2頭で直線。

なんてシンプルな競馬だ。

コースの状態を見てるのだろうか?

ゆっくり流していった。


スピーカーから実況中継のアナウンサーの

声が流れ始める。

さあ、みんな盛り上がってきたゾ!

いつの間にか道に張られたロープに沿って、

ものすごい数の人がズラーっと並んでいる。

この小さな町のどこにこんなに大勢の人が

いたんやろう?

テントではおばちゃん達が忙しそうに

みんなに何かを売っている。

そこでジョーダンみたいなオモチャっぽい

金券を買う。

レースの出場馬とかがトーナメント式に

書かれたパンフレットを見て、

予想して馬券と換える。

全レース分で1口約900円。

2口分買う。

コドモ達もみんなワイワイ買っている。

なんだ、こりゃあ!?

高校の文化祭みたいだ!

ミニ観客席を陣取ったおっちゃん達が

ビールを飲み始める。

みんなニコニコ。

今日をすごく楽しみにしてたんやろか?

もちろん俺も飲む。


さあいよいよ本番だ!

「来た来た来たあーー!! 

RED! REDやあ!!」

パカラッ!パカラッ!パカララッ、、、、。

「うっしゃあーー!!」

「Oh, Yeahー!」

「No−!」

オトナもコドモもみんなドヨメく。

再びテントのまわりは次のレースのために

金券を馬券に換えるヒトでごった返す。


ふと横を見るとコース脇にさっき

土をならしていたユンボイが停めてあり、

空中高く上げられたアームには

でかいプレートがつけてある。

「R1」 「RED」。

ん? なんだ?

おっちゃんが操作してプレートを

付け替えてまたアームを上げる。

ウイイイイ−−ン、、、、。

「R2」。

次は「第2レース」かあ! 

めっちゃタイソー!

ひゃははあー! オモロイー!!

何千人もいるのに日本人はおろか

アジア人は俺ひとりだ。

こんなフザケた手作り競馬を体験した

日本人はめったにおらんかもなあ。

たまたま今日ここにいたことにカンシャだ。

しかあーし、この後彼らニュージーランド人は

またも俺を驚かせてくれたのだった!!


(「激烈オークション」に続く)


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