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少女と呪石とほどほど人外  作者: 宮居/四葩
第5章
78/80

076 彼女の話

担当:宮居




入国審査はあっさりだった。

何故かわからないけど彼女が来ていたから。シスターの友人。

だけどそのまま面会とはいかないらしい。挨拶もそこそこにどこかへ行ってしまった。そもそも面会とか出来るのか知らないけど。

「落ち着きのない人だな。あれが国を治めているのか」

「そうね……」

まぁ、忙しいのでしょう。あの人はなんか色々思うことがあるっとか言って行動するような人だったから、何かを感じてわざわざ港まで出て来てたんだわ。多分、あたしのことを。そう思うことにして、今日は港近くの宿で休むことにした。

彼女は小さく「またあとで」って言ってた。

あたしだけ呼ばれたりするかもね。

ついでに協が今どうなってるか聞ければ良いんだけど……。

部屋は3部屋取った。いつも通りに別れて眠る予定。それまではルイたちの部屋で今後の話。

でも、もう、話すことなんて殆どないのよね。

教会がどうなってるか次第で大分と変わるー……。


紅茶を飲みながら話しているとコンコン、とノックがされた。

ルイが静かに、と合図する。

シナがなにか呪鎖を使っているのがわかった。あたしにもそれくらいはわかるようになったのだ。へへーん。効果まではわからないけどね。

「……港で会ったやつだ」

「シスターの友人ね」

念の為小さい声で話す。ルイが小声だったから合わせただけだけど。

「あたしが出るわ」

扉を開けると確かにシスターの友人が立っていた。しかも1人で。出てきていいわけ?

「やぁアンジェ」

「覚えていてもらってて光栄だわ。先程はありがとう」

一応お礼を。彼女がいなかったら入国に手間取っていたかもしれないしね。

もしかしたらこの国にも、指名手配的なの回って来ていたかもだし。

「いいえ。それで、その、みんなとお話がしたいのだけど……?」

うん……?

「みんなって言うのはオレらもってことか」

ルイが顔を出した。

「あなた達のことをちょっと調べさせてもらってね。手配書は破棄しておいたから安心してこの国に居てくれていいんだけど、その代わりに、ちょっと色々聞かせて欲しくて」

「近くには誰もいないか?」

「1人で来たわ」

「……いないよ。確かに」

シナも答える。青色の呪鎖が見えてた。

「そうか」

短く答えるとルイは扉を大きく開け、彼女を招き入れた。


「何の話を聞きたいんだ?」

新しい紅茶を淹れながらルイが言う。

エルは一応フードを被っていた。窓辺の方に座って外を見ている。

「アンジェたちの、冒険の話をね。この国のことも話そうかと思って」

紅茶を受け取りながら彼女は言う。

「私は一応、この国を任されてるサナリという者よ。主な業務は国民たちの声を聞いて、それを反映したり、お金の管理とか、国民達の戸籍情報の管理とかね」

「ほう。そんな方がなぜわざわざこちらまで?というか、勝手に抜け出していいのか?」

「そうね、他国と違って王様って硬っ苦しい感じじゃないから好きに出歩けるわ。それに、国を治めるものは国から護られて死なないと言われてるの」

「そんなことがあるのか?」

「これがその証」

彼女は肩を見せてきた。紅い、紋章のような模様があった。

「なるほどなぁ……呪痕かぁ……」

「もう少し詳しく聞かせてもらっても?」

「勿論よ」

シナが呪痕に寄る。

「……これは誰から?」

「教会の牧師様からよ。12年に1度、この国を治める者を変えるんだけど、その時にしか来てくれないのよね。彼がやってくれるの。知らないうちにパッパっと。痛みもないわ」

「ふーん……触ってもいいか?」

今度はルイが。

「構わないわよ。痛みもなければ凹凸もないけど」

ルイが痕をなぞるように触れる。何か考えてるみたいだけどさっぱりわからない。

「……ふむ。そいつに会ってみたいが、その時にしか来ないんじゃなぁ」

「いつかその時が来たらまた来ればいいわ」

「考えておこう。ありがとう」

「いいえ。それじゃあ次はあなた達の話を聞かせて貰えない?」

「その前にいいかしら、今教会がどうなっているのか知りたいのだけど」

あたしには呪鎖やらなんやらのことはわからない。その辺はルイたちの専門分野。

だけど教会の話が出たならこれはチャンスでしょ?

「大きな教会は今閉めてるの。宮殿の近くにある小さな小屋でみんなはお祈りしてるわ」

「その大きな教会には入れないのかしら?」

「基本的には入れないわ。誰もね」

「あなたでも?」

「牧師様が言うからね。もう何年もその時にしか開けてないの」

これはちょっと厄介だな……?

「失礼、もう一度呪痕を見せてもらっても

?」

ルイが言う。

勿論、と彼女はそれを見せてくれた。何をするのかしら……?

ルイはもう一度呪痕をなぞった。

だけど1度目とは違って慎重に、丁寧に。

指から黄色の光が見えてるけど、何してるのかしら……。

「んー……」

もう一度、今度は紫の光が見えてる。

「……うん。ありがとう」

「どういたしまして。それじゃあ次はあなたたちの話を聞かせて?」

「何が知りたいんだ?」

「どうして手配書が回るようになっちゃったかーかな。昔仲良くさせて貰ってた人が指名手配だなんて、ね?」


少し怪しい表情で彼女は言った。

大変遅くなってしまい申し訳ありませんでした……特に相方……すまん……


年末には更新する予定だったんですが……このザマ( ・´ー・`)ほんとすんません



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