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少女と呪石とほどほど人外  作者: 宮居/四葩
第2章
25/80

024 過去へのプレリュード

担当:四葩

ウルとシナの後をひたすらに付いて歩いて、ホールを抜け出して暫く人気が完全になくなる場まで行き着いた。

「もう大丈夫でしょう」

シナが呟くと先頭のウルが頷き足を止めた。

「で、あたしをおいてけぼりにしたお二人様。さっきの会話どういう意味か説明してくださるのでしょうね」

少し怒気を込めて言うとやっと二人が振り返った。

「あー、世間では俺とシナの関係はあんな感じで捉えられているんだよ」

「まったく、いい迷惑だわ」

ウルは頭を掻きながら、シナは不満げにそう応える。

「そう、なら周りが言っていた”婚約者“がルイかしら」

ちょっとした意趣返しするとウルは目を丸くして笑った。

「ははっアンジェは直球だな…あえてノーコメントにさせてもらうよ。ルイに会ったとき怒られそうだし」

「だから、ルイにそんな気は微塵もないわ。諦めなさい、もう彼女には会えないわよ」

「願うくらいは自由だろ」

「はぁ、もう好きにして……害がない程度に」

「そうさせてもらうよ」

「で、なんで貴方がいたのかしら」

笑いかけるウルに呆れ顔を隠そうとしないシナはウルに問いかけた。

「さっき言ったろ。王に呼ばれたんだよ」

「何のために呼ばれたの」

「シイの身代わりみたいな感じだな。偵察も含めてな」

「身代わり?王がシイに会いに来たってこと?」

「そうだよ。今更過ぎて笑えるくらいの内容でな」

嘲笑しているウルに何かを悟ったシナが今度は驚く。

「まさかっ」

「お察しの通り、石についてな」



「アンジェたちと話してた時に王からの使者が来てただろ、そんとき一旦棲みかに戻ったんだ」

そう言ってウルは空白を埋めるように語りだした。




「ふぅ、間一髪か?まったく間の悪い使者だな」

シナがいた宿から魔法で戻って着たはいいものの、話が全然進んでいない

「少し経ったらもう一度話し合いに行くか」

「兄様おかえりなさい」

「おう、シイただいま。ああそうだ、アンジェは貴族との関係は深くないようだから安心しろ……大丈夫だ」

「わかった。兄様が言うなら、信じるよ」

微笑んでやれば、安堵したように微かに笑うシイ。なら次のステップだ。

「でな、腕輪の石を外すにはこの国から出なくちゃならないって話したよな?…その段取りを話し合おうとしてたら邪魔が入って結局出来なかったんだ。だから俺はもう一度行ってくるけど、シイも行けるか?」

「う~ん……ボクも行ってみようかな」

「偉いぞ。まだ時間あるから時間になったら呼んでやるよ」

「わかった」

さてこっちの準備は大丈夫だ



戻って着てから20分ぐらいが経った。「シイ~。もうそろそろいくぞー」

「はーい」

戻ってきたシイと手を繋ぎ魔法を唱えようと口を開く。

「……兄様?」

喋ろうとしないウルにシイが不審がって握った手に力を入れた。それでも動かない。遠くを見つめていた。

「……来る」

そう呟くとシイを自分の背に隠すようにした。

「兄様?ほんとどうしたの」

戸惑いながらも並々ならぬウルの気配から緊張感が伝わったのかシイはその背にしがみついた。

「やぁ、半竜人のお嬢さん」

男の声が聞こえて正面を見ると豪華な装いをした男と黒の簡素な装いを着ている数人の男がいた。

「勝手に人の妹に話しかけないでいただけますかね」

ウルの一言に黒服達が気色ばむ

それを手で制して男、アリュードは今度はウルに話しかける。

「おや、君の許可が必要なのか。では妹さんと話がしたい、城に連れていっても構わないかの」

「良いわけがない。こちらにもルールってのがある。今まで虐げられていた相手に関わりたくない」

きっぱりと言い放つウルにアリュードは心得ているとでも言うように笑みを深くした。

「メリットはあるぞ」

「……メリット?」

「……腕輪を外してやろう」

シイの腕を指差しながらアリュードが提案する。

「それは危険なものだ。回収の必要を感じてね…何すぐに外れるよ……異国人より確実に、ね」

シナ達とのことがバレていたのか……一体なぜっ

「……信用ならない。どうして今更」

「やっと後継者になれそうな子に出会えたんだ……だから不安の芽は摘むいでおきたい。……あぁ今夜その子のお披露目会をするんだ、是非来てほしい。ちょうどお嬢さんくらいの年齢だし気が合うかもしれない」

そう言って招待状らしきガードを差し出された。

「行かせるわけないだろう。帰ってくれ」

「ならば強制連行になるな」

柔和な顔つきから目をギラつかせて凄む

「さぁ、選ばせてあげようお嬢さん。客人として招かれるか手錠をつけて連行されるか」

シイが背後で震え上がるのを感じ、ウルはその頭を優しく撫でた。

「お披露目会には俺が出る。石について話したいのなら俺がまず話そう」

「ふむ、よかろう。確かに彼女では説明を理解するのは難しいだろうからな」

着いて来たまえ

そう言い残してアリュードは背を向け歩き出す。

「兄様行っちゃいや」

すがるように抱き付くシイを離して目線を合わせる。

「大丈夫だ。シイは待ってな。必ず帰ってくるから……その後シナの所に行こうな」

シイの手を自分の身体から放してウルは先を行くアリュード一行に付いていった。



「とまぁこんな感じだな」

回想を伝え終えてウルは二人の反応を見る。

「王は私達が呪石について動いているのに気付いていたのね」

「さっき王と話してたけどウルに会っていたことバレてた」

先程の会話を思い出し二人に伝えた。

「あぁ昔馴染みだから会っていたでは誤魔化せなかったんだな」

「それどういうこと?」

ウルの一言に怪訝になるアンジェにシナが補足する。

「魔法を使っていたし会っているのを知られるのは計算内だった。ただ会話は聴こえないから昔の因縁から会っていると思われると思っていたの」

「昔の因縁ってなんなの?パーティーを出る時にも言っていたけど、ルイも含めて貴方達には何があったのよ。これ以上あたしが知らないことで話を進めないで」

今までの鬱憤を晴らすように二人に告げる。

「………きっと今回の件には、俺ら三人の、そしてシイの過去が複雑に絡み合っているみたいだ。シイのことはまだ憶測が多いから話せることがないけれど……すまない。アンジェは知るべきだったな」

ウルがそう告げ、シナに目配せをする。

「そうね…話しましょう、わたしたちの過去を、因縁を」


最高なパス回し(b・ω・)b

次回ですが萊梛が海外研修のためいつになるか分かりません!w

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