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少女と呪石とほどほど人外  作者: 宮居/四葩
第2章
22/80

021 昔話

担当:宮居

情報収集……。どこに行けばいいのかしら……?

とりあえず、シナと合流しましょう……。

今彼女はどこにいるのかしら?

左耳の上を2度叩き、目を閉じる。

『なぁに?』

『......今どこにいるかなと思って』

『お茶会は終わったのね。合流しましょうか。話もあるし。どこがいい?』

『そうね……情報収集がしたいのだけどいいところなかしら?』

『図書館があるわ。城の近くの、大きな建物。わかる?そこで合流しよう』

そう言うとシナは通信を切った。

これくらいのならここでも使えるらしい……。にしても彼女は驚かなかったな。ルイとも同じように、やり取りしてるから……?

「まぁ、いいか。エルはどうする?」

「……付いていく」

とのことなので一緒に歩いて図書館に向かった。

移動中、会話は一切なかった。




「アンジェ」

「シナ。ほんとに大きな図書館ね」

「ここの館長、変わってなければお喋りな人だから、いろんな話してくれるのよ」

大きな扉を押し、中に入る。

そこには高い本棚が並んでいて。

「いらっしゃい。大図書館へ」

「館長」

「おぉ、久々だねぇ。連絡くれればよかったのに。ルイは?」

「彼女は来ない」

「ふぅむ……まだ気にしているのか……?来ればいいのに……」

「まぁ、いいから。それより、彼女に色々お話してあげて。わたしは別にやることあるから。終わったら連絡ちょうだい」

そう言うとシナは奥に歩いていった。

やること……?というか、知り合いなのね……

「ふむ、何が聞きたいんだ?」

「……そうね……この国に、何があったのか……というとこかしら」

「昔話をすればいいんだな…じゃあ場所を移そう。この階段を上がってすぐの部屋にいてくれ。俺は本を持ってあとから行く」

「わかったわ」


階段を上がってすぐの部屋の扉を開ける。

そこは、とても綺麗で広い書斎だった。ここにも本が沢山ある。

「凄いわね……」

エルは黙って、部屋を見渡している。

「お待たせした。そこに座っていいぞ。さて、どこから話そう?」

名を名乗ることもなく、聞かれることもなく、話は進もうとしている。

まぁ……好都合といえばそうかしら、ね。

「あなたが語れるところから」

「ふむ……じゃあ古い文献も漁りながら、先代の話も混ぜながら、少し話そうか。お前さんらの時間にもよるが最後までは語れないと思うぞ」

「それでもかまわない」

「ふむ。まぁまた後日来てもらってもいいし、シナに聞くのもありだろ。好きにすれ。じゃあ始めるかの」


その言葉にうなずく。

ゆっくりと、彼が語り始める。



昔この国は中央の壁どころかほかの壁もなくてな。竜が、この近くに生息していて、そこは広大な森だった。その森の近くには人の住む町なんてなかったんだが、いつからか森に子供が捨てられるようになった。

その子供を竜たちが育てた。その森にはたくさんの子が捨てられていて、竜は見つけた子を拾って育てた。

そしていつからか……竜と人は共存するようになった。

心優しき竜たちは、人間のことを気に入り、人間たちも自分らには危害を加えず、むしろ良くしてくれる竜たちのことを気に入った。お互いは、協力しながら生きていくことを決めた。

そして……初めて拾われた男の子が、大人になって、そしてここに、この地に国を作ることを決めた。

今の王、だな。彼はとある呪術師に呪いをかけられ死ねなくなった。不死の呪いだな。ただ、何をされても死なないってだけの呪い。彼女はどこからかやってきて……どこから来たかは全く分からないんだ。これにも書いていない。ただ、彼女がその呪いを使って死んだ後、国の地下から彼女たちが暮らした跡が見つかった、らしい。写真はここにも載ってる。見たいなら見ればいい……。借りっててもいいぞ。特別に許可をやろうじゃないか。そのかわり丁重にな。


さて……話は少し飛んで今から数10年前。一人の人間が竜に恋をした。

竜もそれに応えた。そしてどうやってかはわからんが、子供ができた。そして、それから3年だったか……竜たちは突然暴走した。あの壁はその時に王が作ったものだ。きれいに国を半分に。壁で別けたんだ。

竜たちの目は、緑色に光っていた。

初めて半竜人を産んだ母親が持っていた腕輪にあった石の色と同じだった。今その腕輪はその母親の子供が持っているんだろう……シナに聞いたんだ。何故か彼女たちは仲いいらしいからな。後は本人に訊いてくれ。そういえば、ルイにはあったのか?ん?そうか……元気ならそれでいい……今は……


何かぶつぶつと言い始めた。うまくは聞こえない……


おっと、すまんな。話を戻すか。


数秒ぶつぶつ言ったあと我に戻り彼は話を再開した。

この人とルイはどういった関係なのだろう……?後でシナに訊いてみるか……教えくれるかしら。



それで……腕輪をつけられた女の子の父親は母親に殺された。その母親も、その石の呪いのことやなんかを話して自殺。ただ、父親の死体は見たが、母親のは見ていない。もしかしたら、生きているのかもしれないな。興味はないが。


んー。壁が建ってから数日後、竜たちは何故か落ち着いてきて、今のような状態になった。詳しいことはわからない。誰が、何をしたのか。何も明かされぬまま、人は口を閉ざした。

竜と人の間の子は、どこかでひっそりと暮らしていると聞いた。俺は見たことないが。


そこで書斎の扉がノックされた。

「開いているよ」

「話は終わったかしら?」

予想通り、扉をたたいたのはシナだった。

「ある程度は、といったところかな」

「アンジェ、そろそろ帰る。あの人も来るらしいし。話はまた今度」

「そうか。ところでシナ?」

「……またいつか、ね。今日は時間ないし」

「仕方ないな。また今度おいで」

「いくよ」


シナに声をかけられ、館長に頭を下げ書斎を出る。

3人で宿に戻る。

その間、誰も何も言わなかった。


宿に帰ってしばらくすると扉がノックされて開いた。


「シュリュッセル」


入ってきたのは、ウルだ。


遅くなって申し訳ないです。PCの授業中に書き上げました←


次回更新未定。その小説を更新してからもまだ本調子ではないので2週間で更新できるとは限らないです。すみません。

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