不良?
うーん、1限目が自習になったとなると相沢君はあそこにいるな~。よし見に行こう。席を立つ。
「朱里、どこ行くの?」
「ん~ちょっとね~。」と濁しながら答える。
「も~早く戻って来てね。」頬を膨らませながら答える。
「うんうん出来たらね~。」適当に返事をし、教室を出て行く。
「ふふん、相沢君きっと校舎裏だよね~。さあ、今日はどんな子といるのかな~」胸を弾ませながら校舎裏に向かう。
「おっ!いたいた。今日は誰かな~。おっ!今日は虎次郎とクロとミケか~。今日もモテモテだな~相沢君」ニコニコしながら言う。
「たく何だよあの女。いきなり話しかけてきやがって。無害そうな笑顔で近づいて来たくせに目はまるで肉食獣そのもの。気持ち悪いったらありゃしねー。」忌々しそうに言い放つ。
「ばれてやがんの。あいつ。演技力磨いた方が良いんじゃねーか。」笑いながら相沢を見つめる。
「たくてめーらも俺に近づくんじゃねーよ。」と言い放つ。おいおい少年よそんな顔で言われても。普段は鋭い目が今は優しげに下がっている。これじゃあ猫が好きだと言っているようなものだ。
「さてとそろそろ1限目が終わるなあ~。もっと見てたいけど授業が始まるしな。仕方ない戻るか。」私は後ろ髪引かれる思いでここを後にした。