代理戦争
ディオメデス:「待っていたぞ」
ディオメデスはペンテシレイアが来るのを待ち構えていた。
ネメアの獅子:「どうやらこちらの動きはわかっていたみたいだな」
ペンテシレイア:「これは代理戦争のようなものだからな」
ネメアの獅子:「代理戦争?」
ペンテシレイア:「私は軍神アレスの娘で、あいつは鍛冶神ヘパイストスに仕えている」
ネメアの獅子:「どうしてそんな事がわかるんだ?」
ペンテシレイア:「武器だ、あいつの武器からヘパイストスの気配がする」
ネメアの獅子:「そんなもんかね、俺にはさっぱりわからん」
隣にいたアマゾネスが苦しみ始める
アマゾネス:「うう・・・あが・・」
アマゾネスは膝をつき、目が白くなり筋肉が盛り上がる
アマゾネス(アレス):「この者を借りるぞ」
ペンテシレイア:「父上」
メネアの獅子:「なんかよくわからんが、心強そうだな」
女王ペンテシレイア、ネメアの獅子、白いアマゾネス(アレス)
その後ろには多くのアマゾネスたちが並んでいた。
さすがのディオメデスも、この状況に苦笑いをするしかなかった。
だが、ディオメデスの軍はアマゾネスたちの3倍はあり決して劣っているわけではなかった。
ネメアの獅子:「で、どうして代理戦争なんだ?」
ペンテシレイア:「くだらん話だ私に言わせるな」
白のアマゾネス(アレス):「それでは私が話そう、ヘパイストスは俺の弟で、弟の嫁が俺の彼女ってわけだ」
ネメアの獅子は口をアングリとあけた。
ネメアの獅子:「って、ことは弟の嫁を寝とったってことか?」
ペンテシレイアは頭を抱え首をふった。
ネメアの獅子:「で、本人が出てきてるところを見ると、これはもう代理戦争じゃないな」
両者の大きな掛け声と共に、両軍がぶつかり合った。
ネメアの獅子はギリシャ兵を喰いちらかし、アレスの怪力も兵士たちを投げ飛ばした。
だが、ディオメデス槍も、多くのアマゾネスたちを貫き切り裂いた。
ペンテシレイア:「さすがは鍛冶神ヘパイストスが作った槍だな」
白いアマゾネス(アレス):「あの槍では生身の人間はどうすることもできん」
軽装のアマゾネスにはなおさら厄介な武器だった。
そのディオメデスの槍が狙い澄ませてペンテシレイアに飛んでくる。
キーン!
ネメアの獅子は盾となり、その槍を体で弾いた。
槍はすぐさまディオメデスのもとに戻っていった。
ネメアの獅子:「俺もちょっとばかり特別でね、ただのおしゃべりなライオンじゃないんだ」
ディオメデス:「なるほど覚えておきましょう」




