21.ダンジョン、クリア! 旅は続くよ
そうして理想の装備を手に入れて、タマネギも無事に倒して。私たちは無事、初めてのダンジョンをクリアした。
森は元の平穏を取り戻し、動物たちの鳴き声が聞こえる。豊かなそれを背にして、私たちは街へ向かった。
そうして始まるのが、祝勝会だ。
「無事にクリアに――」
かんぱーい! みんなで声を揃えて、グラスを重ね合う。
ユートの労いの言葉に始まり、届いた料理を楽しみながら報告会。こんな事があったよ。リルがお尻を怪我したよ。その話はいいから。中ボスが個性的だった。
話はなかなか尽きず、大人組はお酒が進む。
「で、理想の装備は手に入った?」
ユートの問いに、私は頷く。
「とりあえず、かな。今後もっと良いものが手にはいるかもしれないし」
「そのたびに更新していく。それがこの世界の醍醐味やもんな」
アンミィもうんうんと頷いている。そうしてまた、強いモンスターと対峙をし、さらに強い装備を手に入れて次の相手に。
その終わりは、自分の限界が見えた時。だろう。もしくは――。
「モデルって、いくつぐらいまでやっていられるかな?」
「人それぞれ、だと思うよ。サナティスだって充分できる」
「それ、どういう意味?」
サナティスがユートを睨みつける。
どうせ始めたのだから、モデルというものに向き合ってみたい思いもある。そう考えると、こうして旅ができるのはどのくらいの間、なのだろうか。
「ねぇ、アンミィもモデル、やってみない?」
「えー、ウチは顔出しNGやねん。恥ずかしがりや、やからね」
軽く振られてしまったけれど、それもまた良いだろう。いつか道が分かれたとしても、仲の良さだけは変わらない。
グラスが空いて、空になる。直ぐに新しい飲み物を注文する。なんだか、この世界の旅がここに詰まっているようだ。
「家を建てたら、次はどこへ行く?」
その質問に、みんなが思い思いの場所を告げる。全部、行ってみよう。二次会は、それからだ。




