閑話2
「……ここは?」
気がつくと、そこには見知らぬ天井が広がっていた。
騎士達から逃げてる途中、毒によって倒れてしまいそこから記憶にない。
一瞬、倒れてた所を発見され、独房に入れられたかと思ってたんだが……鳥盤が見当たし、広すぎる。
よーく観察すると、何かの部品?らしきものや、焼き釜、トンカチなどがおいてある。作業場かな?と考えていると、ドアがガチャリと空いた。
「お、気がついたかい?」
老人?らしき人物が入ってきた。
「あ、あなたは……」
普通なら冷静に判断し、質問するところだが毒に侵され、頭がまだ痛いのだ。
「わしは、ただの鍛冶職人じゃよ。調子はどうじゃ?」
「まだ少し痛みますが、問題はありません。」
「そうかい。それと、雑炊を作っておいたからどうじゃ?」
さっきからいい匂いがするかと思ったら雑炊を作っててくれたのか。なんだか、申し訳ないな。
「ありがとうございます。」
俺は茶碗を受け取り、雑炊を食べた。
「味はどうかの?」
「……おいしいです。」
冷え切った体にはぴったりだっし、薄味だが、病み上がりには丁度いい。
「ほほ、この歳で1人で出来る料理は限られててのぅ。久しぶりに同じ釜の飯を食えてよかったわい。」
迷惑をかけて申し訳ないなと思っていたが、どうやら爺さんの方は楽しそうだった。同時に何かを思い出し、悲しい目をしていた。
「ご家族の方は?」
気になったので聞いてみることにした。
「娘が3人と嫁さんがいたわい。昔のことじゃがな。」
彼は懐から写真を出し、見さてくれた。
「この、右端にいるのが次女のマリー。真ん中が長女のサリーリ。左端が三女のスーム。
で、俺のとなりにいる。大きいのが嫁のカリーシュじゃ。」
丁寧に語ってくれた。どの子も可愛いな。特にサリーリちゃんとか美女確定だ。
「可愛いですね。」
「はは、残念ながら娘達はもう結婚して、幸せの家庭を気付いてるよ。子供も合わせて6人いるわい。」
また、新たに写真を見せてくれた。そこには満面な笑みを浮かべていた。おじいちゃん孫に囲まれてデレデレやん。
だが、俺はあることに気づいた。どう見ても幸せそうな写真だが……
「この写真……」
カリーシュさんがいない。
「気づいたかい?実はこの写真を撮る数日前に家内が死んじまったんじゃ。念願の孫に会う直前、馬車で急死したんじゃよ……孫を抱きたい抱きたいってうるさかったのぅ〜。」
この時、俺はこう思った。
運命ってやつはどうして人に牙をむくのだろうか。カリーシュさんの話を聞く限りでは、彼女はいい人だ。
ただ……
運命っていう運命に殺されたんだ。
爺さんはこの後、俺に命とは何か?生きるとは何かといろんな話を聞かせてくれた。
「あんたも見たところ何かをやらかしたんじゃろ?そうでなければ、今ごろ死んどるわい。」
「はい……」
「お主はまだ、若い。もう一度じっくり考えてみることじゃ。ま、こんなジジイが言うのもあれだな。」
確かに、今ならやり直せるかもしれない。でも俺には……
「俺には……約束があるからな。」
「ん?今何か言ったか?」
「いえ。」
「……そうか。」
自分でと聞き取れないくらいのトーンだった。
爺さんも何かを感じたのか質問をしてこようとはしなかった。
この静まり返った空気を少しでも明るくするために質問をしてみた。
「あなたはここで何をしてるのですか?」
さっきから気にかけていたこと質問した。
「ここはジャンク屋じゃ。いらない部品や機会を買い取って修理したりして、売っておる。あ、あとわしの名前はロレンスじゃ。」
ジャンク屋か。俺もよく通ってたもんだ。
「どうじゃ?暇つぶしに幾つか商品を見てくか?」
「はい、ぜひ!!」
何かいいものがあったら買おうかな。
「よし、ついてまいれ。」
おれは部屋を出て、近くの倉庫に向かった。
「今開けるからちょっと松つんじゃ。」
ガラガラガラ。
シャッターが開いて、暗い倉庫に光が差し込む。
そして、おれは目を疑った。
「これって、旧サリアント皇国の40式陸軍戦車じゃないですか?よくできてますね。」
レプリカにしてはよくできてるな。
「ほほ、これはサリアント皇帝の忘れもんじゃよ。」
「え!?じゃー、本物なんですか!?」
「もちろん。ちゃんと動くよ?」
まじですかー。てことはここにあるものって全部……
「ほほ、御察しの通りじゃ。」
まさか、古代兵器がわんさか残っていようとは……博物館でも残骸だけしかないのに。
どっかの貴族か王族が知ったら買いあさるだろうな。
それにしても本当にすごい。
次々と登場してくる兵器におれは興奮気味ている。
そして、一番奥で、あるものを見つけた。
「これは……バイク?」
形はバイクらしいが……
「ほほ、実はわしもこのバイクについてはわからんのじゃよ。」
「わからない?」
「ああ、バイクというとロリエスト王国の闘牛王だけしか生産せれてないんじゃが……これは闘牛王とは全然形も違うからのぅ。」
「これは……走れるんですか?」
「どうじゃろうな〜。長いことメンテナンスしてないからエンジンが錆びてるかもしれん。」
「そうですか。」
なんか残念だな。できれば乗らせて欲しかったんだが……
おれはせめてと思い、機体に触れてみた。すると……
まだ……走れる……殺さないで……
「!?」
まるでこのバイクがおれに語りかけてる用だった。
これがおれの相棒との出会いであった。
運命っていう運命(笑)何言ってんでしょうね?次回、で閑話を終わりにします。お楽しみに。




