おお~、絶景かな。
1回につき1人とは限らない。
私達は馬車を預け、公爵家屋敷の応接室で、美味しい紅茶とお菓子を頂いていると、クレンザム公爵と美しい貴族令嬢が入って来た。
「紹介しよう。妻の……」
「初めまして。クレンザム公爵の第1夫人のルザリア=デロク=クレンザムです。」
「私達は、先代から引き継いだばかりでね。今、挨拶周りをしていて、その帰りなんだ。」
通りで、若い筈だわ。
「それで我が家のメイドを助けて貰ったお礼を改めてしたいと思っている。何か要望は無いかい?」
「特には……」
「そうか。しかし、だからと言って、そのまま帰す訳にはいかない。数日でも構わないから我が家で身体を休めて欲しい。」
「……分かったわ。数日間、お世話になります。」
「ああ。」
そうして、夕食を頂き、今はお風呂に入っているわ。
しかも、ルザリア公爵夫人も一緒よ。
おお~、絶景かな!
2つのたわわな薄い桃色の何かが浮いているわ。
「改めて、私からもお礼を言わせて。」
「もう良いですよ。」
「そういう訳にはいかないわ。だって、盗賊から助けた彼女達には『無かった事』にしてくれたし。」
「まあ、私も同じ女なので。」
その後は、ルザリア公爵夫人との会話を楽しんだだけど、やっぱり、シャンプーとかについて詰め寄られたわ。
まあ、ソーマ、頑張れ!
追伸
ルザリア公爵夫人は、腰のベルトより下の「桃」も大変素晴らしかったわ。
そんなある日に、クレンザム公爵に言われたわ。
「キサラ殿の冒険者メンバーは強いかもしれないが、少なくないか?」
そう言われても仕方ないかな?
何故なら、クレンザム公爵の護衛18人を、リン達3人で勝ったからよ。
その夜、私達は相談したわ。
「……う~ん。確かに少ないわよね。」
「はい。キサラお姉様と私達では実力の差が大きいですから、どうしても、キサラお姉様が単騎になり易いです。」
「そうだな、リン。」
「私も同意です。確かに、リンの言う通りだと思います、キサラ姉さん。」
「分かった。増員しましょう。そうなると……」
「はい。増やし方ですが、気長に奴隷から集めれば良いかと思います。」
「そうだな。キサラ姉には秘密が多いもんな。」
「そうですね。リンやサラの言った理由から奴隷で集めた方が良いかと思います、キサラ姉さん。」
「分かったわ。リン達の意見に私も賛成よ。」
翌日
私達は、クレンザム公爵から紹介状を貰い、都市クレンザムの奴隷館に訪れたわ。
「ようこそ、ギラブ奴隷館へ。私、館長のギラブでございます。」
私は、クレンザム公爵から頂いた紹介状を渡す。
「……なるほど。最大限の配慮をさせて頂きます。」
「お願いするわ。」
簡単に私達の自己紹介が終わると、ギラブ館長を先陣を切ったわ。
「さて、どうの様にされますかな? キサラ様のご要望をお聞きして、該当する商品を並べた方がよろしいでしょうか? それとも、多少の不愉快な気分になるかもしれませんが、直接見られたいですか?」
「直接、見るわ。」
「畏まりました。ご案内させて頂きます。」
そして、私達は、ギラブ館長の案内で、順に見て廻ったのだけど……
まさか、こんなにも直ぐに出会えるとは思わなかったわね。
「ギラブ館長。」
「はい。」
「あの人族の娘を、もっと見たいわ。」
「畏まりました。」
私が指した人族の娘は、私達の前に連れて来られたから話し掛けたわ、日本語で。
『……断崖絶壁。』
「……有るわよ! ふざけんじゃないわ!」
「初めまして。」
「……あ!」
「さて、此処で2択よ。私の奴隷になるか、ならないか、のね。どうする?」
「……なる。私、貴女の奴隷になるわ!」
「まあ、詳しい話は後でするわ。」
「分かったわ。」
こうして、とある理由で予定外の奴隷を購入したけど、何時もの処理をお願いして、私達は再開したわ。
やっぱり、リン達と一緒に戦える獣人族の奴隷は居なかったわ。
そうすると、私達の後ろに控えていたギラブ館長が言ったわ。
「クレンザム公爵様からの紹介状を頂いておりますし、特別にお見せしたい奴隷がございますが、如何なさいますか?」
「……見るわ。」
「畏まりました。どうぞ、こちらです。」
そう言って、私達は地下から最上階に移動したわ。
そして、かなり厳重な扉を開くと、そこは貴族の客室みたいな豪華な部屋で、1人のエルフが居たわ。
「当館最高の奴隷です。とあるエルフの王国の王族に連なる者です。知識教養、礼儀作法もしっかり学んでおり、更に性的経験もございません。如何でしょうか?」
「何故、エルフの王族が奴隷に?」
「はい。どうやら、あの者の国で政争があり、その混乱の中で拐われ、無理矢理借金を背負わせられたみたいです。しかし、無理矢理であれ、借金の書類自体は正式なモノの為に本人もどうする事も出来なかった様です。それに……」
「それに……」
「それに、なんらかの魔法に掛かっているのか、本人は精霊魔法が使えません。」
「なるほどね。エルフとはいえ、精霊魔法が使えなければ、用途は愛玩しかない。貴方としては、同情等の感情を持ってしまった以上は、愛玩系以外の扱いをする者に買って欲しい訳ね。」
「奴隷商としては恥ずかしい限りですが、全て言われてしまいました。ご明察です。」
「性格は?」
「はい。その辺りは奴隷商として教育をしましたが、本来は明るく元気で仲の良い友人も居たみたいです。」
「……幾らかしら?」
「精霊魔法が使えない事から価値が下がりますので、白金貨200枚を白金貨80枚で如何でしょうか?」
「半額以下になったわね。」
「はい。やはり、エルフでありながら精霊魔法が使えないのはかなりの減額対象になります。」
「買うわ。」
「ありがとうございます。」
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