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鬼姫様が征く異世界道中記~地獄の沙汰も金次第だが、私にも慈悲はあるぞ。  作者: あまのやぎ
第1章~鬼姫様、異世界に!
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貴女達は、何者なの?

実はリンは……

 先ず、この世界の私達が居る大陸には、幾つもの国が存在するのだけど、それは獣人族やエルフ族にドワーフ族にも当て嵌まるのよね。

 つまり、獣人族やエルフ族にドワーフ族の国も1つずつじゃないという事。

 実は……



 ~回想~


「キサラお姉様、よろしいでしょうか?」

「どうぞ。」


 サラとレナが落ち着くまでは、リンには席を外して貰っていて、私がサラとレナの相手をしている間に、リンにはリズ達に説明をお願いしていたのよね。


「皆さんへの、説明をしておきました。」

「ありがとう、リン。」

「……リン……リンディーナ王女殿下!」

「……本当だわ! リンディーナ王女殿下だわ!」

「え、ちょっと待って! どういう事?」

「……貴女達、ムーンナイト王国の民だったのね。」

「はい。リンディーナ王女殿下も良く御無事で……」

「止めて。今の私はムーンナイト王国の王女では無く、キサラお姉様の奴隷のリンよ。」

「……はい。しかし……」

「説明をして欲しいわね。」

「はい。実は……」



 ~回想終了~



 リンが王女なのは驚いたけど、リン達の説明だとリン達の故郷は、この大陸に3つ有る獣人族の国の1つである「ムーンナイト王国」で、クーデターが起きて王女であるリンや、王族派のレナやサラの実家も負けて潰されて、処刑であっさり終わらさずに、奴隷に堕として屈辱の生を押し付けられたみたいで、奴隷にした後、国外追放されたみたいだわ。

 そして、虐待を受けながら流れた先で出逢ったのが私という訳よ。


 ……まあ、行っても良いかもしれないわね。


 もしかしたら、その国に魔王復活を企む奴が居るかもしれないから、リン達には、私は「とある方」から魔王復活を企む奴らを探し出して処分して欲しいと頼まれている事を話したら、「私達も付いて行きます!」と言ってくれた。


 そんな訳で、数ヶ月後の今日は、私達がCランク冒険者になる為の試験を受けに来ている。

 試験は行われ、1日目は、1人1人の戦闘力を見るみたいで、受験者は前衛と後衛に分かれるんだけど、私達は全員が前衛の方に向かったわ。


「集まったみたいね。これからCランク昇級審査を始める。名前を呼ばれた者から、此処に有る模擬戦用の武器を選び、私と戦って貰う。言っておくが勝たないと合格にならないという訳ではない。あくまでも内容が審査対象だ。だから、負けたからと言って不合格になるという訳ではない。」


 そりゃあ、そうよね。


「では、名前を呼ぶ。……」


 こうして、審査か始まった訳だけど、Dランク冒険者になれば、それなりの場数を経験しているし、モンスターも場合に因ってはオークとの戦闘も経験した者もいるだろうと思う。

 でも、それで対人戦が通じるかと言えば話は別。

 モンスターは、本能で攻撃するだけ。

 しかし、人は違う。

 そんな理由から、対人戦に少しでも何かある者は、その場で合格を言い渡しているわ。


「次、レナ。」

「はい。」


 あら、レナの出番だわ。


 ……ちょっと緊張するわね。


 レナの合否は、私の指導に関わる部分があるから。


 結果は、レナの模擬戦用の槍の切っ先が相手の喉元に当てている所で終わったわ。

 勿論、レナは合格したわ。


「素晴らしい技術だわ。私は、貴女の今後の活躍に期待しているわ。」

「ありがとうございます。」

「次、サラ。」

「あい。」


 次は、サラね。


 ……結果は、サラも合格したわ。


 終わり方もレナと同じで、サラの手刀が相手の喉元に当てている。


「……また、喉元……次、リン。」

「はい。」


 此処でリンが呼ばれたから最後は私か。

 結果は、リンも合格よ。

 やっぱり、リンの武器である短剣の切っ先が相手の喉元に当てているわ。


「……1つ質問するわ。レナ、サラ、そして、貴女の3人は、同じ人に指導を受けているの?」

「はい。」

「……最後、キサラ。」

「はい。」


 私は、模擬戦用の武器の中に日本刀系が無かったから、普通の長剣を選んだわ。

 ……何故か、曲刀系が無いのよね。


「それでは、始め!」


 さて、リン達3人の模擬戦を見たから大体の強さは分かっているわ。

 勿論、相手が本気を出す訳が無いから、「見切った!」と言うつもりは無いけど、敢えて、リン達と同じ流れで勝ちましょうか。


「それまで!」


 勿論、私の長剣は、真ん中辺りの刃の部分が相手の喉元に当てているわ。


「……キサラ、合格!」


 やったわ!


「先程の3人と同じ……か。もしかして、貴女も同じ人に指導を受けているの?」

「いいえ。私がリン達に教えたわ。」

「……!?」

「もう良いかしら?」

「悪いけど、貴女達4人は残ってて。」

「……分かったわ。」


 この後、不合格になった者達へのアドバイスをして、励ましの言葉を伝えて不合格者達は帰っていったわ。

 合格者達は、移動して応接室に入り、明日の審査についての説明が始まった。

 内容は、護衛で、片道半日の距離の町に行くという仕事だ。

 1泊2日で、宿代はギルド持ちとなる。

 無事に、往復の護衛が出来れば合格という事になる訳だけど、まあテンプレなら、盗賊ぐらいは来そうね。

 多分、Cランクから護衛依頼を受けれるから、「殺人」が出来るかどうかが、審査対象だと思うわ。

 護衛の仕事をしているのに「殺人は出来ません!」じゃあ、仕事にならないもの。


 そして、明日の説明が終わり、私達だけが応接室に残ったわ。


「貴女達は、何者なの?」



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