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HL project  作者: ピコ
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操り人形は女装男子 後編

「くそ!コイツら簡単に操られやがって!」

三島が棗に向かって傘を振り下ろし攻撃してくるが刀で攻撃を受け流す

「そんなに怪我してぇのかよ!」

どうにか怪我をさせずに動きを止めたかったがそんな余裕もなく攻撃の応酬に耐える

宙也が少し離れた場所からタクトと双樹に向けて二丁拳銃の銃弾を打ち込む

双樹が弓を数本持って構えて放たれた銃弾を打ち落とすように相殺した後タクトの風が宙也の足元に吹き荒れ宙也の体を上に飛ばす

そこを狙ってもう一度風を使おうとしたところに十夜が懐に入ってきてタクトの横っ腹に一発食らわせる

「うぐっ」

「先輩!」

ノックバックして数メートル飛ばされるが足を滑らせながら止まり双樹をみると十夜に蹴られそうになっており扇を地面から上に振りかぶるように扇ぐと風が地面を這い衝撃波のような風が生まれる

双樹が弓で十夜のパンチを受け止めるとタクトが放った風をもろに受けて飛ばされて地面に転がる

「はぁ…制服切り刻んで全裸にしてあげるよ」

十夜の攻撃が痛かったのか殴られた箇所を押さえながら着地した宙也と起き上がった十夜を睨むタクト

「こんの!!」

刀を振り下ろし地面に傘を押し付けると足で傘を踏みつけ三島の顔面を蹴り上げる

ドサッと後ろに倒れこみ気絶する三島

「ちょっとー私のお人形汚さないでくれるかしら?」

先ほど立っていた場所にイスとテーブルを置き優雅に紅茶を楽しんでいるスカーレットが戦っている姿をみて眉を潜める

「あぁ?!お前が変なことやってるからこうなってんだろ!こいつら元に戻せ!カマ野郎!」

「スカーレットとお呼び。何を手間取っているの?さっさと捕まえなさいな」

宙也と十夜がスカーレットに命令され再び攻撃を始める

双樹が弓で援護している間に棗が走りこみ宙也の銃弾を避けつつ十夜に接近すると刀を一振りするが軽がる避けられてしまう

二人が戦っている間にタクトは倒れている三島の側にいき髪から外れている髪飾りをみて宙也と十夜を観察する

「これが原因か」

足で髪飾りを踏み潰して壊し扇子で三島の頬をペチペチ叩く

「三島先輩、起きてください」

「んん…」

目を覚ましタクトの顔を認識してゆっくり体を起こすがひどくだるい

「おはようございます。体の調子はどうですか?」

「タクト…体は…だるい」

「そうですか。ではそこで休んでてください」

元に戻す方法がわかったところで再び二人が戦っている元へと向かい扇子を構える

「え?…おい、タクト…」

だるい体を動かそうとしたところで自分の格好に目が点になり声にならない声を発する

「っっっっ!!!!!!」

宙也に近づき服を引っ張り木にたたき付ける棗

「宙也!目覚ませ!」

「……」

真顔のまま押さえつけてくる棗を見据えてどうにか引き離そうと手足を動かし殴ろうと攻撃するが両手を棗に封じられて身動きがとれない

「双樹、水城先輩の頭についてる髪飾り撃ち抜いて」

「え?…わかりました。やってみます」

双樹とタクトに駆け寄りパンチを繰り出すが寸前で避けられる十夜

タクトが扇子を構えて瞬間的な強風を十夜に浴びせてふっとばし木に叩き付ける

風を操り十夜についている髪飾りを風で粉々にすると気を失いそのまま倒れる十夜

双樹の放った矢が宙也の髪飾りに命中し髪からするっとはずれると宙也の力が抜け棗にもたれかかる

「宙也?」

「片桐先輩その髪飾り壊してください」

タクトが遠くで倒れた十夜を担ぎ上げたところで声をかけられる

「…これか?」

地面に落ちた髪飾りを踏んで壊す

「三島先輩、十夜おねがいします」

「タクトあそこにいる派手なオカマなに?」

「悪魔みたいですよ」

「は?!お、俺も戦う」

悪魔と聞いて驚きだるい体を起き上がらせ立ち上がるがふらつく

「そんな格好でうろつかないでくださいよ迷惑ですから」

女装姿の三島に心底嫌そうな表情を向けるタクト

「はぁ?そんなこと言ってる場合かよ!」

「あらあら、全滅?残念ね」

少し離れた場所で眺めていたスカーレットが口を開き残念そうにため息をつく

「なかなかやるわねルプス」

双樹が弓を構え宙也を寝かせた棗も刀を構える

「よく訓練された傭兵だこと…私に操られているようじゃまだまだだけど。見込みはありそうね」

「お前の目的はなんだ?」

「目的…そうねぇ?ただ見届けにきただけよ」

目的と聞かれて頬に手を当てて考え答えるがどこか含みを持たせた答えに全員眉を潜める

「私はあんた達がどうなろうと興味ないもの」

タクトが扇子でスカーレットの周りに風を起こし切り刻むがスカーレットの周りには見えない糸が張り巡らせており攻撃は届かない

「知っていることを話せ」

「やぁね…せっかちな男は嫌われるわよ?」

双樹も弓を放つが目の前の糸にささるだけで当たらない

「そのうちわかるわよ」

目の前で止まった弓矢をじっと見つめて笑うと手の指を動かし森の各所から悪魔を呼び出す

「!!」

全員を囲むようにたくさんの黒い動物型の悪魔たちが見つめている

「今日は楽しかったわ。また会いましょうルプスの皆さん」

にっこり笑うと指から出ていた見えない糸を外しその場から踵を返して歩き出す

指から糸を話した途端ルプス全員に向かって悪魔たちが襲い掛かる

「待て!!オカマ野郎!!」

「片桐先輩!危ない!」

双樹が弓を撃ち悪魔を蹴散らすと走って行きそうな棗を止める

「くっそ!宙也!!起きろ!起きないと死ぬぞ!」

逃がして悔しそうに顔を歪めると刀を握りなおし目の前の悪魔を斬っていく

「水城先輩!起きてください!わっ!」

双樹が宙也の肩をゆらして起こそうとするが悪魔に邪魔され宙也にのしかかる

「…んん…うるさ…」

「水城先輩!」

「双樹…何やってんの?」

「宙也!早く立って手伝え!」

目の前の大量の悪魔に目を見開きだるい体にも驚き自分の格好にも驚く

「説明はあとでします」

双樹に起こされて立ち上がると訳がわからないまま銃を構えて目の前の悪魔を撃ち抜いていく

「三島先輩、十夜起こしてください!」

大量の悪魔を蹴散らし風で切り刻んでいく

「十夜、おい起きろ」

「んんん~…」

「十夜!うわっ!」

悪魔からの攻撃を傘を開いて防ぎながらも十夜の体を揺らして起こそうと試みる

「このっ!」

タクトが二人の周囲に風を使い囲んで悪魔が入れないようにする

「三島先輩早くしてください」

素早い悪魔にはタクトの風は避けられてしまい逆に攻撃され不利な状況

「十夜!起きろ!」

「んーなぁーに?」

眠そうに目を擦りながら寝ぼけ眼で三島の顔をみて首を傾げる

「立って悪魔倒すぞ!」

「あくまぁー?」

風の壁がなくなると二人に一斉に悪魔が飛び掛ってきて三島が傘で殴りつける

「うわあぁぁ!!」

十夜も反射的にグローブを装備して悪魔を殴っていく

六人で暫く戦い片付いた頃には太陽が傾き夕方になっている

校舎や校門の方から帰る生徒の声や部活動の音が聞こえてくる

「はぁはぁ…はぁはぁ…」

息切れを繰り返しその場に座り込むと寝転がって夕暮れの空を見つめる三島

「やっと…片付いた…」

「はぁ…はぁ…説明しろよ棗」

「今…むり…」

制服も破れたり汚れたりと散々な姿にタクトが深いため息を吐くと疲れた体を立ち上がらせる

「帰ってシャワー浴びます…」

「俺も帰る…」

棗も立ち上がり乱れた髪をかきあげると寮に向かって歩き出す

「ちょ!待てよ棗!説明するって言ってただろ!何で俺こんな格好してんだよ!」

棗につっかかりながら宙也も寮に戻っていく

「双ちゃん大丈夫?」

「十夜の方こそ体平気?」

「うん、大丈夫!女子の制服初めてきちゃったー!」

嬉しそうにニコニコ笑う十夜に困ったように苦笑いをして寮へと歩いていく

三島も体を起こし、まだ軽く息切れをしながらもすぐ近くにある扉を見つめため息をつき立ち上がる

「訓練された傭兵…」

スカーレットが言っていた言葉の意味がよくわからず首を傾げ悩みながら三島も寮に向かって歩き始める

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