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アビリティ.0「警告」

春の始まり。


新一年生を含め全校生徒が集まった体育館は、静かに校長の声だけが響いていた。


お決まりのような台詞は聞き飽きたものだ。


勿論、言うまでもなく生徒たちは上の空に浸っていた。


一年生の列であろう場所には一際目立つ髪の色をした少年が立っていた。


目立つと言っても髪の色だけではなく、その少年が醸し出す独特の雰囲気からもそれが理由づけられた。


一部でざわざわと声が聞こえる。


その少年の様子がおかしい。


もうそろそろ倒れそうな姿に見物人たちはどこか期待を膨らませていた。


その瞬間、少年の背中から二つの大きな翼が突き抜け、多くの生徒の前で体育館の天井へ飛び立った。


後ろの数人が叫ぶと生徒たちは一斉に振り返った。


少年が天井近くのロープに止まる。


「随分退屈な世界にいるんだな、ただの人間共。大丈夫だ、もうすぐ面白い世界にしてやる。始まるぞ。」


嘲笑った少年の表情に先程までの学生らしさはなくなっていた。


能力者メサー...能力者メサーだ....!!」


誰かが叫ぶ。


それと同時に少年は窓の外へと飛び出した。


残された体育館は誰の声もなく静まり返っていた。

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