表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
笑う彼には月光る  作者: かくかくしかじか
赤髪の少女

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

20/83

第三章 異次元からの迷い人 その十

初めての投稿で不慣れの部分もありますが、どうかよろしくお願いします。また、所々にAI(名前や誤字脱字の修正など)を使っているため、完全に自分作の作品ではありません。どうか暖かく見守ってください。

俺たちは不気味な足跡を追って、さらに森の奥深くへと進んでいった。足跡は次第に数を増し、まるで地面が黒い絵の具で塗りつぶされたかのように、道なき道に続いていた。その先には、巨大な岩壁にぽっかりと開いた洞窟の入り口があった。


「ここが……奴らの巣か」


俺が呟くと、ボロスが巨大な斧をしっかりと握りしめた。


「間違いなかろう。この周りからは、村と同じ、不自然な静寂が満ちておる」


洞窟の入り口から漂ってくるのは、カオルが先ほど言っていた火薬のような匂いと、それに混じる、不気味な生臭さだった。


「警戒してください。中には、もっとたくさんの影の魔物がいるかもしれません」


カオルが、腰のSIG P226に手をかけながら注意を促す。彼女の表情は、先ほどよりもずっと引き締まっていた。


「わかってる。アヴァン、明かりを頼む」


俺の言葉に、アヴァンは杖の先から微かな光の玉を放ち、洞窟の奥へと送り出した。光の玉は、しかし、入り口から数メートル進んだところで、まるで何かに吸い込まれるかのように、あっという間に消滅した。


「やっぱり……光の魔法が効かない。影の魔物の特性なのかも……」


アヴァンが悔しそうに顔を歪める。


「ならば、わしが先陣を切ろう」


ボロスがそう言って、洞窟の中へと足を踏み入れた。俺もすぐにその後を続く。カオルとアヴァンが、その後に続いた。


洞窟の中は、外の静けさとは打って変わって、微かに『ゾワゾワ』という不気味な音が満ちていた。それは、何千、何万という羽虫の羽音にも似ていたが、その正体は、壁や天井を蠢く、無数の小さな影だった。


「ひっ……!」


アヴァンが思わず声を漏らす。彼女の顔は、恐怖で蒼白になっていた。無理もない。無数の小さな影は、まるで一つの巨大な生き物のように、脈動しながら洞窟の奥へと続いていた。


その先に、広々とした空間に出た。そこには、一つの巨大な影が、まるで心臓のように蠢いていた。それは、先ほどカオルが撃退した影の魔物よりも遥かに巨大で、その中心からは、赤黒い光が脈打つように放たれている。そして、その光から、小さな影の魔物が次々と生み出されているのが見えた。


「あれが……! 異変の元凶か!」


俺が叫ぶと同時に、巨大な影は俺たちの存在に気づき、無数の触手を俺たちに向けて伸ばしてきた。


「散開しろ!」


俺は剣を抜き、巨大な影の触手を切り裂いた。しかし、触手は斬られてもすぐに再生し、その数は一向に減らない。ボロスが巨大な斧を振るい、影の触手をなぎ払うが、やはり手応えがない。


「くそっ! 名月流……!」


俺は剣に力を込める。ゴブリンシャーマンを倒した時のように、あの光の力を呼び出そうとする。しかし、今回はいくら力を込めても、剣が熱を帯びることはなかった。体の中から湧き上がるはずの力が、まるで深い底に沈んでしまったかのように、感じられない。


「ダメだ……! 力が出ない!」


俺が焦っている間に、影の触手がボロスに襲い掛かる。


「ぐっ……!?」


ボロスは再び力を吸い取られ、その巨体がよろめいた。


「ボロスさん!」


カオルが叫び、ショットガンを構える。しかし、彼女もまた、先ほどの戦いでかなりの精神力を消耗しているのだろう。その顔は青ざめ、手が震えている。


「カオルさん、無理しないで!」


アヴァンが叫ぶが、彼女も闇魔法で小さな影を撃退するので精一杯だ。


「このままでは全滅だ……! 一度、引くぞ!」


俺はそう叫び、後退を指示した。ボロスを抱え、カオルとアヴァンを庇いながら、必死に洞窟の入り口へと向かう。巨大な影の魔物は、追いかけてこようとはしなかった。まるで、獲物が逃げ去るのを嘲笑うかのように、奥で脈動を続けている。


俺たちは、どうにか洞窟から脱出し、村の中まで戻ることができた。しかし、その顔には敗北の色が濃く浮かんでいた。

最後まで読んでくれて、ありがとうございました。感想やレビュー、どしどし募集してます。時間があればぜひ協力お願いします。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ