第三章 異次元からの迷い人 その十
初めての投稿で不慣れの部分もありますが、どうかよろしくお願いします。また、所々にAI(名前や誤字脱字の修正など)を使っているため、完全に自分作の作品ではありません。どうか暖かく見守ってください。
俺たちは不気味な足跡を追って、さらに森の奥深くへと進んでいった。足跡は次第に数を増し、まるで地面が黒い絵の具で塗りつぶされたかのように、道なき道に続いていた。その先には、巨大な岩壁にぽっかりと開いた洞窟の入り口があった。
「ここが……奴らの巣か」
俺が呟くと、ボロスが巨大な斧をしっかりと握りしめた。
「間違いなかろう。この周りからは、村と同じ、不自然な静寂が満ちておる」
洞窟の入り口から漂ってくるのは、カオルが先ほど言っていた火薬のような匂いと、それに混じる、不気味な生臭さだった。
「警戒してください。中には、もっとたくさんの影の魔物がいるかもしれません」
カオルが、腰のSIG P226に手をかけながら注意を促す。彼女の表情は、先ほどよりもずっと引き締まっていた。
「わかってる。アヴァン、明かりを頼む」
俺の言葉に、アヴァンは杖の先から微かな光の玉を放ち、洞窟の奥へと送り出した。光の玉は、しかし、入り口から数メートル進んだところで、まるで何かに吸い込まれるかのように、あっという間に消滅した。
「やっぱり……光の魔法が効かない。影の魔物の特性なのかも……」
アヴァンが悔しそうに顔を歪める。
「ならば、わしが先陣を切ろう」
ボロスがそう言って、洞窟の中へと足を踏み入れた。俺もすぐにその後を続く。カオルとアヴァンが、その後に続いた。
洞窟の中は、外の静けさとは打って変わって、微かに『ゾワゾワ』という不気味な音が満ちていた。それは、何千、何万という羽虫の羽音にも似ていたが、その正体は、壁や天井を蠢く、無数の小さな影だった。
「ひっ……!」
アヴァンが思わず声を漏らす。彼女の顔は、恐怖で蒼白になっていた。無理もない。無数の小さな影は、まるで一つの巨大な生き物のように、脈動しながら洞窟の奥へと続いていた。
その先に、広々とした空間に出た。そこには、一つの巨大な影が、まるで心臓のように蠢いていた。それは、先ほどカオルが撃退した影の魔物よりも遥かに巨大で、その中心からは、赤黒い光が脈打つように放たれている。そして、その光から、小さな影の魔物が次々と生み出されているのが見えた。
「あれが……! 異変の元凶か!」
俺が叫ぶと同時に、巨大な影は俺たちの存在に気づき、無数の触手を俺たちに向けて伸ばしてきた。
「散開しろ!」
俺は剣を抜き、巨大な影の触手を切り裂いた。しかし、触手は斬られてもすぐに再生し、その数は一向に減らない。ボロスが巨大な斧を振るい、影の触手をなぎ払うが、やはり手応えがない。
「くそっ! 名月流……!」
俺は剣に力を込める。ゴブリンシャーマンを倒した時のように、あの光の力を呼び出そうとする。しかし、今回はいくら力を込めても、剣が熱を帯びることはなかった。体の中から湧き上がるはずの力が、まるで深い底に沈んでしまったかのように、感じられない。
「ダメだ……! 力が出ない!」
俺が焦っている間に、影の触手がボロスに襲い掛かる。
「ぐっ……!?」
ボロスは再び力を吸い取られ、その巨体がよろめいた。
「ボロスさん!」
カオルが叫び、ショットガンを構える。しかし、彼女もまた、先ほどの戦いでかなりの精神力を消耗しているのだろう。その顔は青ざめ、手が震えている。
「カオルさん、無理しないで!」
アヴァンが叫ぶが、彼女も闇魔法で小さな影を撃退するので精一杯だ。
「このままでは全滅だ……! 一度、引くぞ!」
俺はそう叫び、後退を指示した。ボロスを抱え、カオルとアヴァンを庇いながら、必死に洞窟の入り口へと向かう。巨大な影の魔物は、追いかけてこようとはしなかった。まるで、獲物が逃げ去るのを嘲笑うかのように、奥で脈動を続けている。
俺たちは、どうにか洞窟から脱出し、村の中まで戻ることができた。しかし、その顔には敗北の色が濃く浮かんでいた。
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