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序章~はじまりの福音~


 岩壁に包まれた空間

 うすぐらく、闇の集う洞窟

 ただ、足音だけが響く

男A「ここに入っていろ!」

 格子が開く音が響き

 そして、投げ入れられる

理緒「んもう~、なんで、こうなるのよ~。」

 銀髪でお下げの少女が格子の内(牢獄?)に放りこまれる

 その言葉だけを発する

 特に抵抗はしない

 再び格子が閉じられる

男A「そこで、しばらくおとなしくしているんだな。」

 そう発するとその場から去っていく

 ただ、足音だけが残り

 しばらくして、

 足音が聞こえなくなる

理緒「ふぅ~。」

 辺りを見まわす

 正面の出口には、金属の格子が何本も連なっている

 まるで、内と外を完全に区切るように

 足音が消えたのを確認してか、

 少女が姿を現す

 基本は黒髪、前髪の一部分のみが赤のメッシュが入っている少女

 不思議な感じを身に纏った少女が現れたのだ

ショウ「これは…」

 目の前に格子に触れる

 瞬間、何かが走り、火花のようなものが散る

理緒「…障壁ですね。」

 さきほどまでの惚けたような、

 天然のような顔がマジメになる

ショウ「みたいですね。」

 再び、ショウが手を前に出す

 そして、気を集中させる

 理緒が何かの謳を歌い始める

理緒「“真紅の刃を与えられし者よ。我が問い掛けに答え、邪悪なる者に裁きの光を!!”

」

 透き通るような謳

 その謳のみが辺りに響く

 次の瞬間、ショウに光が宿る

 その光が宿ったのを確認すると

 目の前を見つめて

ショウ「“真紅翔破斬!!”」

 ショウの背中に真紅の翼が現れる

 その翼から、数枚の羽根が抜け、辺りを飛び交う

 そして、その羽根が鋭利な刃となり、格子に向かい

 飛んで行く

理緒「なっ!?」

 ショウが放った攻撃は格子にあたる瞬間、

 平面状に弾かれて消えていく

ショウ「…対ツバサ用の結界か…。」

 冷静に分析をする

理緒「えぇ~、それは計算外(笑)」

 なぜか笑みを浮かべている

 すると奥の方から、女の声が聞こえる

花音「まったく、あんた達も掴まったのか?」

 声の主は、壁に寄りかかり、

 体育すわり(?)のような状態でいる

理緒「花音君!!」

 理緒が花音の姿を確認すると抱きつく

花音「まったく、おまえは…」

理緒「これで、任務完了だね。」

 理緒が笑顔でVサインをする

花音「ここから、出れればね。」

 花音が呆れ顔で答える

 それに反して、理緒は笑顔で答える

理緒「大丈夫。これも私の作戦だよ☆」

花音「はぁ?」

 対ツバサ用の結界

 そして、障壁

 普通に考えれば出れる場所ではない

理緒「論理の旋律は奏でられているんだよ。」

 理緒が笑顔で答える

 いつも通りの台詞を。

 口癖とも言える台詞を。

花音「はいはい。」

 いつも通りの反応を示す

 確かに理緒がこの台詞を言った時、

 絶望を希望に変えることが出来る

 だが、わずかな希望は、

 ある一閃を超えるとまやかしの希望にしかならない。

 花音にはそれがわかっていたのだ。

理緒「何よ~、信じてないの~?」

 理緒が頬を膨らませて起こっている

 はたから見たらただの子供だ

 それ以上デモそれ以下でもない

花音「別に。」

 そんな会話のなか

男A「ギャッー!?」

 先ほどの男(兵士?)の悲鳴が響き渡る

 それを合図に理緒が何かを取り出す

花音「なっ…」

 理緒が取り出したものをショウは手に取り、

 炎で包み込む

理緒「いっくよ~!」

 そのこと場と共にショウがそれを投げる

 それは、大爆発を起こし、格子を完全に吹き飛ばす

 辺りには煙が立ち込める

ショウ「ご支配…少しやりすぎなのでは…」

理緒「うんうん、これくらいしないと破壊できないから…」

 煙が張れて辺りが鮮明になっていく

 それを見極めて花音は理緒に突っかかる

花音「なっ、な~んてことすんのよ!死ぬかと思ったじゃない!!」

 黒こげな花音

 髪は暴発している

 煙が完全に張れると

 格子の前に一人の少年が立っている

アイズ「いつまで、そこにいる気だ?」

 冷たく冷淡な声

 銀の長髪で、黒衣コートを着ている少年

 その少年を見て

理緒「計画通りだね。」

 笑顔でVサインをする

 それに対しては何もせず

 花音の方を見て

アイズ「大丈夫だったか?花音」

 花音の方を気遣う

花音「も~ちろん♪」

 Vサインで返す

 それを見ると降りかえり

アイズ「では、出るぞ。たぶん、この爆発だと…」

 言葉が言い終わる前に

 ざわめきと走る音が響き渡る

B「脱獄だ!!」

アイズ「ちっ、やはり…」

 何人もの走る音が聞こえる

 そして、何かを持っているようだ(武器)

ショウ「ご支配…」

 ショウが理緒に離しかける

 それを聞いて、また謳を歌う

理緒「“真紅の衣まといて、再生と破壊を紡ぐもの纏わん”」

 謳を歌うと、ショウは光となり、

 理緒の背中に宿る

 その光は、真紅の翼の形を取る

アイズ「まったく…」

 そう言うと、何かの謳を歌う

アイズ「“煌き放つ、一閃の刃、このみに纏わん”」

 アイズの周りにも光が宿る

 その光は消えることなく

 アイズの周りに宿っている

C「敵は三人だ!」

花音「(M)まったく、脱出するのも一苦労だね。」

 花音が格子の破片を拾う

 その破片を両手で持ち、

 集中する。

 すると、光が宿り花音の手から離れる

理緒「行きますよ!」

アイズ&花音「はい!」

 三人が攻撃を開始する

 辺りに銃声が響き渡る

理緒「その程度の速さじゃ、ボクは捕らえられないよ。」

 高速で移動している

 敵の銃弾は全て壁に当たる

 壁の一部が壊れる

 その破片が花音に向かう

花音「“我が身宿る精霊よ。物質に宿る力よ。内なる身に宿り、我が思いとなれ。”」

 光が破片に宿る

 そして、動きが止まる

花音「オレの力を見せてやる!」

 破片が兵士を次々に倒していく

アイズ「行くぞ。」

 光の線が辺りを破壊していく

理緒「そうですね。」

 瓦礫をのけながら飛んで行く

現世-学校-ノア

 機械が開く

理緒「ふぃーーー」

 理緒が背筋を伸ばし

 起きあがる

アイズ「なかなか、楽しめましたね。」

 肩を鳴らしながら起きあがる

花音「そうか?オレは、あんまり…」

 その言葉に対して、

リコ「花音は掴まっていただけだからね~。」

花音「なんだよ~。」

リコ「本当のことじゃない~。」

花音「なに~!!!」

リコ「(笑)」

 理緒が機械から出て、アイズに近づく

理緒「ほーんと、リコってよくしゃべるよね~。」

ショウ「そうそう、アイズ君とは違うね。」

アイズ「悪かったな。」

 そこに一つの影が降りてくる

アンジェ「よくやりました。ミッションコンプリートです。」

 拍手をしながら、近づいて来る

 そして、笑顔

理緒「でもさ~、こんなのより、早く実践をさせてよね~。」

花音「本当だよ~。」

 プリントを見ながら、

アンジェ「理緒、ランクE…花音、ランクD…」

 彼らの成績を読み上げる

 それに反応して

理緒「成績なんて関係ないよ~。」

アンジェ「それも一里ありますが…」

花音「だったら、いいじゃない!!」

アンジェ「…そうですね…では、一つ試験をしても宜しいですか?」

 その言葉に反応して

アイズ「試験?」

アンジェ「そうです。あなた方三人で…」

理緒「どんな試験?」

アンジェ「はい…」

 どこからか、一枚のプリントを取り出す

 そして、渡す

理緒「これは?」

アンジェ「『ブルー・ローズ』の仕事の一つです。誰もやる人がいないものですが…」

花音「これをやれと?」

アンジェ「はい。その通りです。仕事としてのランクも低いですし、あなた方の試験には丁度言いかと。」

理緒「なるほど…」

 プリントを見ながら答える

花音「期限は?」

アンジェ「期限は特にありません。何度兆戦していただいても構いません。」

アイズ「妖魔退治…」

アンジェ「どうです?腕だめしには丁度言い相手ではないでしょうか?」

 その言葉に反応して

理緒「わかりました。やります!」

花音「そうだな。」

アンジェ「では、詳しくはそのプリントに書いてあります。」

 言葉と同時に

 彼らの前に光が現れ、プリントが現れる

 そして、消えていく

帰り道

 いつも通りの道を歩いている

 陽光が辺りを包んでいる

花音「でも、これをクリアすれば…」

リコ「そう、上手く行くといいのですが…」

花音「どうした?いつも前向きなオマエが…」

理緒「緊張するんだよね。」

ショウ「ですよね。初めてですしね。」

アイズ「緊張しても言いが、ミスだけはするなよ。」

理緒「平気、平気♪」

花音「そうですね。」

リコ「じゃぁ、とりあえず、後で…」

理緒「うん、バイトが終わったらね~。」

 理緒が走っていく

花音「アイツ…」

アイズ「体を壊さなきゃいいのだが…」

リコ「毎日ですよね。」

 去っていく理緒の背中を見ている

 フェイドアウト



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