楽しいひと時
ピヨピヨッ ピヨッ
「……」
(全然眠れなかった…)
「はぁ…」
(何もしていないのにすごい疲労感だ…)
「はぁ…」
(とりあえず、障子をあけて…)
「……っ、まぶしい…」
(いつもよりも暖かい…もう三月になったのか)
「…早めに準備しておくか」
縁側から離れ、身支度をし始めた。
しばらくして、身支度を済ませると縁側に座ってふと思いついた歌を歌った。
「ふゆごもり 草木の芽生え 晴れる日に 輝く光 涼しき蒼」
「へぇ~!優って歌を詠むのが上手なんだね!」
「……!!!!」
俺は驚いて反射的に後ろに下がった。
「律輝…!」
「ご、ごめん!勝手に入るつもりはなかったんだよ!扉を叩いても、叫んでも全然出てこなかったから!」
「……いや、気づかなかった俺が悪いから大丈夫だ」
「そ、そう?ならいいや!」
俺は縁側に座り直し、律輝にも座るように手引きした。
「それでね、さっきから言いたくて言いたくて仕方がないこと言っていい?」
「……?いいぞ」
「さっき詠んでた歌なんだけどさ……『晴れる日に』じゃなくて『はるの日に』の方がいいと思うよ!」
「……え?」
「こっちのほうが、『春』と『晴る』がかかっていいんだよね~!」
「……」
「ん?どうしたの?急に黙り込んで?」
「いや…少し意外で……」
(律輝が歌を詠んでいる姿をまったくもって想像がつかない)
「……あ、もしかして歌に詳しいこと?」
「あぁ」
「僕は一応、武家の家系だからね。もともと歌は練習してるんだよ…まぁ、あんまり上手くなかったけどね」
「武家の家系?」
「掃除屋はね、表向きでは武家の家系なんだよ!」
「……あぁ」
(そういえば、掃除屋のことは公になっていないと言っていたな……)
「武士ではないけど、武士みたいなものでしょ?だって刃物を振り回してるし」
「……」
「んー、じゃあ華族と武家だったら武家の方が近いでしょ?」
「そう言われれば納得できる」
「でねでね!ちょっと前に凪がね!教えてくれたんだ!歌を上手く詠む秘訣!」
律輝は目をきらきらと輝かせながら言った。
「思うがままに詠むといいんだって!」
「思うがままに……」
「『わざわざ難しい言葉なんて使わなくてもよいのです。自分の表現したいことを自由に詠めばいいと私は思いますよ』って言ってた!」
「そうなのか」
「そうそう、こうも言ってた!『もし自由に詠むこともできないのであれば、それは我慢のし過ぎです。もっと羽を伸ばして生活してみては?』だって!」
「我慢のし過ぎ……」
(…哲学か?これは……)
「なんか、哲学みたいだよね……」
「あぁ、ちょうど思っていた」
ピヨピヨッ ピヨッ
「…本当に今日はいい天気だね。そうだ!散歩がてら、もう学校の方に向かおっか!」
「そうだな……ちなみに、学校はどこにあるんだ?」
「水の中!」
「……」
「あれ?あんまり驚かないんだね」
「……ここに来てから予想外なことばかり起きすぎていて、もう驚き疲れたというか…」
「え~。反応、ものすごく楽しみにしてたのに」
律輝はりすのように頬を膨らませた。
「仕方ないだろ…とにかく、もう行くぞ」
「はーい」
律輝と俺は立ち上がって家を出た。
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「……あとがきで登場人物たちの姿を公開していっている。ぜひ見てくれ」
皆さんこんにちは!
波澄 怜です。
まずは、今作品を読んでいただき、本当にありがとうございます!
今回はいつもよりも少ないですが、投稿したのには理由があります!
それは、登場人物の画像をできるだけ早くお伝えしたいからです!
ということで!公開される二人目の登場人物はーーーー誰かわかるでしょうか!?
さぁ、だれかわかりましたか?
正解はーー紅月祈流です!
イメージとあっていたらとてもうれしいです。
作った私が言うのもあれですが…ものすごくイケメンでちょっとびっくりしました!
小さくて見にくい場合はみてみんでご覧ください!
長くなってしまいましたね。
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