第9話
今朝…寒いながらも起きたんですよ…。
起きたと思ったらまた寝てたんですよ…。
何?って思っいましたよね…。
いえいえ…ただ寝てる夢を見てたんです。
え?面白くないって?
泣きますよ…俺はこう見えてもメンタル弱いんですから…。
ゆっくりと白んでゆく空。
それを窓から見つめる。
昨日俺は四季のフラワーマスターこと大妖怪風見幽香と戦った。
その風見幽香に勝ったまではいいのだが…起きない…全然起きない。
まぁ確かに相当な傷を負わせたのは俺だからな…仕方無い…気長に待つとしよう。
しかし本当に治りが早い。
既に折れた骨はくっついており刀傷も殆ど治っている。
あの大妖力と身体能力…風見が俺を舐めていなかったら確実に結果は逆だったな。
「ふ…う…ん?ここは…」
風見が目を覚ましたようだ…寝ぼけているのか周りを見回している。
「やっと目覚めたか…」
「あなた…は…は!なんでここにいるの!」
「ダメだったか?まぁダメなら帰るが」
「いいえ別にそういう訳じゃないの…」
「風見はずっとここで一人住んでるのか?」
「そうよ?何故そんなこというのかしら?」
「なんとなく…どうりでそんな寂しそうな目をしているんだな」
「余計なお世話よ!」
おっと…図星だった用だ…。
「おっと済まない…それとお茶だ」
俺は湯呑に入れたお茶を風見に差し出す。
「あら?気が利くわね…!?美味しい…これどこの茶葉を使ってるのかしら?」
「この家のだが?」
「嘘よ!だって私が入れるのとは全然…」
あー…俺は毎日お嬢様の茶入をしてたからかな?おそらくそうだ。
「俺はこう見えても…一応数十年とある吸血鬼の元で執事長をつとめていたからな…一応そのお陰といったところか」
「そう…どうりでそんな変な格好してるのね」
「変か?」
俺は気に入ってるんだが…。
「えぇ…あとお茶のおかわりを貰えるかしら?」
「ん?あぁいいぞ」
俺は湯呑を受け取り茶を入れる。
「ほれ」
「やっぱり美味しい…ねぇ…なぜ私を放置して行かなかったの?」
とうとう来たか…この質問…どう答えようか
「なぜ…か…あのまま放置していってお前がほかの妖怪にやられるのが気に食わない」
「それだけ?」
「あぁ…それにこっちから勝手に来ておいてそのままってのも気がすまん」
「呆れた……」
なにゆえ!?
「まぁいいさ…結果こうやって普通に仲良く話せるんだからな」
「仲良く?」
「違うのか?まぁ違うのなら訂正するが…」
「あなた…人付き合いが苦手なの?」
「そうだ…未だに友人は片手で数える程しかいないからな…」
「あなたは妖怪?よね?」
「半妖…だな…ただ妖力があるだけだが」
「じゃ元は人間だったの?」
「あぁ…」
この次はおそらく何故半妖になったの?っと来るだろうな…。
「ふぅん…ま、理由なんてどうでもいいけどあなた!」
は?どうでもいい?
「聞かないのか?」
「何をよ?」
「何故半妖になったのかを」
「過去なんかに興味無いわよ」
そう…か…予想の斜め上を超えてったようだ
「それよりあなた…私の友人になりなさい!」
いや…ビシッと言うのはいいが…ベットから上半身のみ起こして寝癖の付いた頭でこっちを指差して言われても…おもろいだけだぞ?
「…こちらこそよろしく頼みたい」
友人とはこうやって作るものか…ふむ勉強になるな…。流石大妖怪…生きてる長さが違う
「うぐっ!!」
急に頭に衝撃が走った。
「何を……」
「今失礼なこと考えたでしょう?」
「そんなことは…無いはずだ…」
俺は頭をさすりながら否定する。
「さて…私は水浴びして来るわね…覗きに来てもいいけどここの保証はできないから」
っと言って俺の胸に傘を突きつける。
「そんなことは絶対にしない…ま、上がってくるまで適当に過ごしておく」
俺はそう言って木の椅子に座り窓の外に目を移す。
「そ」
これだけ行って奥に引っ込んでいった。
にしてもここの花畑はほんとにすごい。
屋敷にも欲しいくらいだ。
っと…今は戻れないんだったか。
俺は窓際に置いてある花に目を遣る。
「よう…お前達の主人はいい人か?」
花は喋らない…が風もないのに花が揺れている。まるで肯定しているかのように見える。
「そうか…お前達もいい主人を持ったな」
心無しか嬉しそうに見える。
「俺か?俺も主人持ちさ…主は吸血鬼で優しい方さ…ま、まだ幼いのが欠点だけどな」
花は喋らない…が分かるような気がする。
「お前達の主人はお前達には優しいけど僕達を虐める人達には恐ろしいって?」
俺は風見が花を折られて激怒りになっているのが目に浮かぶ。
「…確かに…怖そうだな…」
正直背に寒いものがかけあがっていったよ…
「俺もお前達の主人に育て方を教わりたいな」
正直あの花畑は何度もいうが見事だ…俺もあんな綺麗な花を育ててみたい。
「お兄さんも花が好きなの?って?あぁ…見てて気持ちがいいからな…お前達のような綺麗な花を咲かせて見たいものさ」
花は嬉しそうに揺れる。
「あ!ご主人様だって?俺の後ろ?ん?」
俺は後ろを向く。
すると髪をまだ若干濡らしながらも俺の後ろで微笑んでいる風見がたっていた。
「風見…お前は花達に愛されているんだな…」
「あなた…この子達が話してることが分かるの?」
「何となく…だがな」
俺はそう言いながら窓の外に目を向ける。
「この子達もあなたと話せて楽しかった…って言ってるわ」
そうか…ん?
「お前…花達と話せるのか?」
「これでも花妖怪だから」
そう言うと風見は椅子に腰掛ける。
「いつか風見に花の育て方を教えて欲しい」
俺はそう言いながら茶を入れ風見の前に置く
「ありがと…そう…ふふふ…私は厳しいわよ??」
そう言ってお茶を啜る。
「そうか…ま、お手柔らかに頼むよ」
俺はそんな風見を見つめ窓の外に目を遣る。
「さて…そろそろ俺はやることがあるんでな…そろそろ出るか」
俺は扉に向かい歩を進める。
「また来なさい…今度は遊びに…ね?」
「あぁ…ありがとう…必ず来るさ」
そう告げて俺は扉を開け外に出る。
…妖怪の山って…どっち?ってかどこ?
「今度ってまだ数十秒しかたってないわよ」
さっき俺の入れた茶を啜りながら文句を言う風見を見つめ俺は申し訳ないっと頭を下げる
「すまん…妖怪の山に行きたいんだがどこか分からなくてな…だから頼む!道案内をしてくれ!」
俺はそう言って再度頭を下げる。
「はぁ…ま、いいわさて…じゃあ行きましょう?」
そう言って傘を持ち俺より先に家を出ていく
俺は後に続くように風見の後ろを歩く。
「で?妖怪の山にはなにをしにいくのかしら?」
急に聞かれたが俺は全て話した。
「へぇ…あの天狗共をねぇ…ふふ…面白そうじゃない…」
そう言って日傘をくるくる回す風見。
それに俺は見とれてしまった。
でボケーっと風見を見ていたら急に傘で殴られた。
「な…何見てるの?恥ずかしいじゃない」
そういいつつも傘で殴るのはいかがなものか
ってかなんの素材使ってんだよ…紫の扇子といい風見の傘といい…まともな素材を使ってる奴はいないのか?この幻想郷には。
俺は殴られた所をさすりながら風見の前に置く後ろを歩く。
「んで風見…天狗って強いのか?」
すると、急に機嫌が悪くなる。
「いい加減風見と言うのをやめなさい…普通に幽香でいいのよ」
そんなことか…。
「わかった…よろしく幽香」
にしてもだいぶ歩いたな…流石に…疲れた。
「ここから先は天狗の領域…入れば面倒な哨戒天狗がやってくる…何をしにいくのか…気になるところだけど…まぁいいわ」
俺にそう告げてもときた道を戻っていく。
「ありがとな…」
さてと…天狗共!今行く。
俺は山を登り始める。
登り始めて数分で初天狗に見つかった。
「速やかにこの山を降りろ…さもなくば排除するのみだ!」
刀をこちらに向け警告してくる白い…天狗?なのか?どう見ても犬耳尻尾のコスプレじゃあないか…。
「お前は誰なんだ?」
「私は白狼天狗の犬走椛!邪魔者は排除するのみだ!」
刀を振り上げこっちに突進してくる犬走椛…
俺何か言ったか?って言うか何も言ってないんだが…。
「お前…他人の話聞かないだろう?」
俺は一瞬で背後にまわるがその場所には既に刀が配置されていた。
俺は咄嗟に後ろに下がったが体にはまるで下半身と上半身を分別けようとしたかのように服に切り込みが入っていた。
「あの幽香でさえ…苦戦したこのスピードを捉えるとは…だがお前にそこまで戦闘が強いようには見えんのだが?」
実際あいつの目は俺の方を遅れて見ていた。
だが…まるで分かっているかのように到着地点に…刀が置かれていた。
「透視か…先を読んだか…」
だが向こうは黙って俺を見つめてくる。
「だんまり…か…ならとことん潰してやるよ!覚悟しろ!」
俺は妖力を全開にする。
妖術も満足に使えないただ容量が馬鹿多いだけの膨大な妖力…。
流石にこの妖力の違いを感じたのか相手の額に汗がにじみ出ている。
「それでも引かないか…」
それなら気絶させて天魔の元に引きずって行ってやる!
俺は妖力を腕に込める。
「花刀1曲目…血塗れ桜!」
俺は裾からナイフを出し逆手に構え走る。
高速のスピードのまま切りつける。
コンマ1秒…その間に何十と切りつける…が…全然手応えがない…。
刀で防いだか…このスピードを…見切るとは…正直舐めていたな…。
「正直舐めていました…ではお手を拝借…Let's dance with me(私と踊りましょう)」
「貴様…何を…」
俺は両腕に妖力を纏い障壁の様に固める。
「花刀…2曲目…花折水仙!」
俺は高速で両腕を振るう。
狙うは関節!幽香殿に防がれていたがあなたはどうでしょう?
肩!肘!膝!背!胸!首!
俺は狙えるところは全て狙い腕を振るう。
拳に刀が折れる感触を感じた。
それと同時に俺は後ろに跳躍し下がる。
俺の視界には腕が折れたのか腫れ上がり左腕で右腕を庇い両足も折れている様で地面に座り込んでいる相手が移った。
右腕には折れた刀が握られ破片が右腕に突き刺さっている。
「…貴様!…うっ…はぁ…はぁ…」
「少し眠っていて下さいね」
俺は首に手刀をあて眠らせる。
ま、強制的に…だが…。
俺は白髪犬耳尻尾少女を脇に抱え一気に頂上を目指し走り出す。
「待ってろよ…天魔とやら!!」
実はこの人…完全にボッコボコにするつもりなのだが…それはまた次回!
ほいほいほいほい第九話投稿!
次回本編にしようか…主人公設定に使用可迷いますねー。
ま、おいおい考えますので!




