表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
不通普通  作者: サラニネル


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

23/23

23

俺はパーに、この星では俺の弟にすること。他にも主神メーナーが妹のメ゛ッメ゛としていること。あとストレス溜まって、更におかしくなると困るので、ゴンタコに了承取れば物を壊さず、他の人の迷惑がかからないなら殴りあってもいいということにしておいた。というかゴンタコなら好きにしてくれ、どうでもいいし...


そんな時だった、ゴンタコがメーナーとコメコを両手に抱え戻ってきた。

「兄貴、持ってきたよ、コメコも来たいって言ったから」

「ありがとな、ゴンタコ」

俺が感謝するとゴンタコはニンマリ笑っていて、降ろされたメーナーとコメコは明らかに、ほっとしていた。


すると、メーナーもコメコも誰という顔をしてパーを見ていた。なので、まず俺はメーナーだけに耳打ちした。

「こいつは俺の親戚の死神の孫娘でパワーだ。とりあえず、お前の兄のパッパってことになった。あと、すまないけどゴンタコはバカだが...こいつはパーだ」

「わがっだあ...メェ

メーナーは明らかに嫌そうな顔で頷くと奥ゆかしい顔で鳴いた。仲間がいるっていいな...


「コ、コメコ、こいつは弟のパッパだ。用事があって、遠くに行ってたんだ。仲良くしてやってくれ」

俺はコメコに紹介しながら、パーに耳打ちした。

「俺達を家に住まわしてくれてるコメコちゃんだ。あとこのクルクルの髪の毛の子の方がメ゛ッメ゛だ。絶対殴るな。守る対象だからな」

パーは頷いたものの頭を傾げながら2人を見ている。不安だ...

「パッパさん、よ、よろしくお願いします」

コメコは見た目が美少年だが、ゴンタコで経験したからか、少し警戒している。流石に頭がいい。

「兄゛ぎ、元気゛かあ」

メーナーも作り笑いを浮かべ芝居をしてくれている。迷神芸かな...


「む...か、かわいい...」

パーは真顔で幼女2人を見ながらつぶやいた。

「...しんぼおおお...んぐ」

「叫んじゃダメなんだぞ!」

そして顔が赤くなると叫び出したので、後ろにいたゴンタコが両手で首を絞めた。しかし、最初は何か嬉しそうだったが顔が更に赤くなっていった。その途端ゴンタコの両手を掴むと、体が若干浮くぐらい顔をイヤイヤしだし、それを見たメーナーとコメコの目がゆっくりと死んでいった。


「ん...んんん!」

それでも離さなかった手を、赤目になったパーが無理やり剥ぎ取ると叩きつけた。

「...んばハア...ハア」

すぐに馬乗りになり肩を揺らしながら不満そうなゴンタコの顔を凝視していた。

「...一緒」

そして、楽しそうに笑うとゴンタコの首を締める度に足がバタついていた。

あいつも、汚さらバカな...

その後、パーが視線に気付いたのか、上品に立つと笑いながら挨拶をした。

「パッパは弟。...よろしく」

コメコとメーナーは抱き合いながら頷いていた。なんか疲れてきた...


「とりあえず悪い奴は全員死んで、捕まってた子供達は馬車で気絶してるんだけど、ギルド持ってけばいいのかな?...あと子供全員漏らしてるんだけど」

俺はめんどいのでメーナーに丸投げした。

「...そ、そんだなあ、まんず、子供達゛を家で休ませであげてけろ」

メーナーは疲れた顔で馬車と馬達を見てさらに続けた。

「馬車のまま運べばいいべ、余っだ馬もついでに庭に置いでおけばええだ」

それから死体の方を見て、呆れたような顔で言った。

「死体はどっか分がりそうなどこに固めで、後から取りに来ればいいだよ」


その指示通り家に戻ると、メーナーとコメコが子供達の服を取り替え、部屋で寝かせてくれた。するとメーナーが俺に耳打ちしてきた。

「ゲンタ、なんでワラシ達゛漏らしてたんだあ」

「...多分、倒してるとこ見て気絶した子達と...人質になって近くで戦いを見てた子は...死体持ってたのを怖がったから、近くの木に、ぶん投げた後そうなったな」

俺がそうメーナーに耳打ちすると、ため息をついていた。その後メーナーが子供達の頭を触ると顔から険しさがとれていった。

「こんれで、嫌な記憶も無くなったべえ、安心だあ」

メーナーは嬉しそうな顔で俺に耳打ちした。バカパー(ゴンタコとパー)も消えないかな...


その後メーナーの提案でまず、俺とバカパーでギルドに報告ついでに2頭の馬を売りに行くことにした。1頭は荷車引くのに使えるので残すことにした。

それから俺は、ギルドに着くとメーナーに言われたとおりに、大体報告をした。


「じゃあ、そ、その今度は...歩いてたら盗賊に襲われて?...倒したら子供が馬車にいたっていうんですかあ?」

すると、いつも通りミソコイがゆっくりと確認してきた。

「秘密、弟、殴らない、叫ばない...うりゃ、あ、だめだ...」

ゴンタコはパーを肩車して隣でスクワットしながら、ぶつぶつ言っていた。

「お腹すいた...殴りたい...なしだった...」

パーは少し顔を赤くしながら真顔でゴンタコのほっぺをつねったり、ツンツンしながらつぶやいていた。

それを見たミソコイは、また変なのが1人増えたが見ない事にした。


「あと、戦いで頭が無くなった死体もいくつかあるんですけど報奨金もらえますか」

俺はまず、お金になるのか聞いてみた。

「はあ...頭が無くなったと...ど!どうやったら頭が無くなるんですか!」

ミソコイは何か書いてる途中でツッコんできた。

「いや、その確か、この弟のパッパがパンチしたら飛んでったんですが」

俺は多分パーがぶん殴って飛んだんだろうと思いパーを指差した。

「こ、こんな、へ、変...子供のパンチで顔が飛ぶわけないでしょおお!」

見るとゴンタコは、また大の字で寝ていて、その上でパーが正座をしてゴンタコの顔を凝視していた。まあほっとこう...


「神様!」

ミソコイは真面目だったゲッゲが、明らかに頭のおかしい家族が来てから崩壊していくのを見て神に祈っていた。その頃メーナーは目をつむり諦めた声で鳴き、コメコがびっくりしていた。

(メェ)


「すいません。...あ、あの売れるって聞いたから、まずそいつらの馬だけ持ってきたんですが」

何やら、めんどくさくなってきたので俺は、まあ馬だけでもいいかと思った。

「...まず、盗賊の死体持ってきてください。荷車はギルドの物を貸しますから」

ミソコイの目が若干死んでおり、棒読みのような感じで言った。とりあえず現実を見て判断することにしたようだな。めんどいな...


それから2頭の馬とギルドに借りた荷車で死体を取りに行くことになった。というか借りる金ないと言ったら1頭の馬を残しそれを担保に借りれたのだ。そして、ついでにコメコの家でガンタレコを乗せてから死体を回収する事にした。


そんで、ガンタレコは猿ぐつわをしていたが最初はまだ元気が良さそうだったな。

それから、バカパーの封印を少し外してから死体を荷車に乗せるよう頼んだら、なぜか笑顔で血だらけになって戻ってきたんだ。

「兄貴、血垂れてたから、ぶん回して血落としたぞ!」

「私も落としたぞ!」

ゴンタコもパーも親切心を出してくれたらしい。けど、落としたのに全身にかかるってすごいな...


俺は疑問をぶつけてみた。

「じゃあ、なんで血だらけなんだ?」

「パーにかかったら、パーもかけてきたんだよ」

ゴンタコは少しムッとしていた。

「最初にかけたの、こいつ悪い」

パーもへの字口でムッとしていた。しかし、近くの木の皮を剥ぎ取り手で絞ると、それで顔を拭いて笑顔で言った。

「これで少し綺麗!」


「俺も、俺もやる!」

それを見たゴンタコも楽しそうに同様にしたが、どちらも微妙に血やら木のくずがこびりついていた。汚ね...

そんな様子にガンタレコは目を見開くと、なんか盛大に震え始めた。それから俺が持ってきた、バキボキになった死体のハカヒデブの顔と目が合うと小便を漏らして、もう目の焦点が合ってない感じで何も反応しなくなってしまった。ションタレコにすっか...


それで、やっとギルドの荷車置き場に死体をおいて報告しようとしたら、ミソコイの黄色い悲鳴で頭がキンキンしていた。

「ゲ、ゲッゲさん、妹さんと弟さんから血が垂れてるじゃないですか!」

俺はめんどいので近寄るなと言ったが、洗ってから来ればよかったな。

「自分の血じゃないから大丈夫ですよ」

俺が誤解してると思ったので言うと、ミソコイさんはフラフラしながら言った。

「まず血を洗ってから来てくださいいいいい!その間に死体は調べときます!」


ということで俺達はギルドの人から石鹸を渡され、街の近くの川に来ていた。何しろバカがいるので街の中で何か壊すよりはマシだと思ったのだ。念には念をいれ普通まで力を封印しておいた。

「じゃあ、お前らここで、体と服を洗え」

俺はそう言って川の砂利の上で座って待つことにした。

バカパーはお互いに顔を見合わすと、綺麗に飛び込んで楽しそうに泳ぎ出した。そうじゃないだろ...

「お前らあああ!戻ってこいいいいいい!」

俺は遠くに行ってしまったバカ共に声をかけたが、中々戻ってこなかった...


俺は嫌々追いかけていった。

「兄貴、兄貴!魚がいたよ!捕まえないと!」

ゴンタコは手に魚を持って微笑んで通り過ぎていった。

「私は今、水の中。ここはいい所」

パーは水に浮かんで悟りを開いたまま流されていった。

両方とも何もかも忘れているので追いかけて言いました。野生に帰したい...

「体と服を洗ったらこっちに来いいいいい!」


どうやら野生に戻ったのか?全然上がってこなかった。

俺は封印を少し解いて、無駄に生きのいいバカパーを無理やりふん捕まえた。そして2人の足を持ってぶん回して乾燥させた。

「あ、あ、あ、あ、あ、兄貴〜目が回るよおお!」

ゴンタコは両手に持った魚を放し、フラフラ回ってポテリと倒れた。

「腹、減り、腹、ホゲエ」

パーは腹を押さえ、なんかつぶやいた後、パターンと倒れた。

しかしクルクルパーから、余計に来る狂うバカになったか...


その頃、ミソコイとギルドの職員が死体を確認し動揺が広がっていた。何しろ、全身の骨が折れた死体の1つが名の知れた盗賊団であるケッタ団の幹部のトロクサだったからだ。トロクサは狡猾かつ残虐で、誘拐と人身売買だけでなく、気分次第で殺してしまう非情さがあり多数の被害者が出ていた。なので常時一緒にいる4人の部下と共にギルドから多額の懸賞金が懸かっていた。何しろ用心深く絶えず拠点を変え移動していたのでギルドで発見の報告を聞いても、いつも逃げられていたのだ。

そんな中、唯一生きていたチャチャッテから色々聞き出そうとしたが、なぜか精神崩壊しており全く話が通じなかった。なので残りの3つの首なしの死体も懸賞金の情報と特徴が少し似ていたし、いつも一緒にいると書いてあったので残りの3人の仲間だろうということで落ち着いた。


やっとこさ、バカパーを連れて戻ってくると、 ミソコイさんに奥の部屋に通された。しかも、なぜか体格のいい、物腰が柔らかそうな、知らないおっさんも一緒にいた。

俺は、めんどくなるのは嫌なので、まずバカパーに耳打ちした。

「お前ら、黙って正座しろ。一言も話すな、わかったな」

バカパーは嫌そうな顔で頷くと正座している。少しは反省しろ...


「お、おめでとうございます!ゲッゲさん!お手柄です!」

ミソコイは、それを微妙な顔で見たあと、俺に笑顔で話しかけた。

「はい?...馬を高く買ってもらえるんですか?」

俺は馬も盗まれて懸賞金でもかかっていたのかと思い嬉しくなってしまった。

「ち、違います?...じゃなくて、馬も買い取りますけど。...あの盗賊が大物で賞金がかけられてたんです!」

ミソコイは、真面目に雑用をこなしていたゲッゲが、あんな色々おかしい変な家族を連れながらも、ものすごい努力か、何か運が良かったのか、わからないが大物を捕まえれたことに感動していた。しかし、見た目は普通の人なので、どうやってあんな状態にできたのか、想像もつかなかった。

「そうなんですか、ありがとうございます」

俺はこれで、当分楽に暮らせるかなあと思うと顔がにやけてしまった。


そんな時、横にいたおっさんが落ち着いた感じで話しかけてきた。

「ゲッゲ君だったね、私はギルド長のシャビイだ」

シャビイはイビキをかいて既に寝ているバカパーを見ると、ひきつった笑みを浮かべながら続けた。

「き、君達が捕まえた奴らは、この辺りではケッタ団という名の知れた盗賊の中の重要人物だったんだ。何しろギルドで何回か捜索隊を出して捕まえようとしても逃げられていてな...ほんとによく捕まえてくれた。ありがとう」

シャビイは笑顔で手を差し出してきたので俺も笑顔で握手した。これは、いいんじゃないか...


「しかし、どうやって、死体があんな状態になったんだ?それとも、ただ見つけただけなのかい?」シャビイはカマをかけてみた。何しろシャビイ自身も冒険者上がりだったので色々観察していたが、見た感じ変人なのはわかったが、強そうな装備も無いし魔法使いにも見えないので不審に思ったのだ。

「...ああ、すいません。首がないのはパンチで飛んでっちゃったらしいです」

俺は、首がない事で確認がめんどかったのかなと思い謝っておいた。


「パ、パンチで...あ、頭が?...飛ぶんですか?」

ミソコイが真面目な顔でシャビイに聞いた。

「...ち、力の強い冒険者ならと、飛ぶ...飛ぶの?...かな?」

シャビイも元Aクラスだったが国を跨ぐSクラスならあるいはと思ったが、不審感のほうが勝り試してみることにした。

「そ、その、疑うわけじゃないがその、力を確認させてもらえないか?」


「いいですよ」

俺はそう言いながら寝ていたゴンタコを起こそうとした。しかし、いつも通り攻撃してきたのでバンバンとビンタで起こすことにした。

「こうしないと、起きないで、ぶん殴ってくるんですよ。元気いいですよね!」

ミソコイは理解不能で呆然とし、シャビイは、その行動の速さを見間違いかと目をこすっていた。

「ん?...兄貴ぃ、ほっぺた痛い...」

ゴンタコは寝ぼけていたが、パーまで起こすと、さらにめんどくなるのでゴンタコにおんぶさせて運ぶことにした。


そしてミソコイとシャビイに案内され、ギルドから少し離れた訓練ができる所へやって来た。そこは開けた草もまばらにしか生えてない場所で奥の方には岩壁があり、何人かの若手が戦い方を教えてもらっているようで、防具をつけた木製のカカシに不慣れな攻撃をしていた。

「下手くそお!もっと腰入れろお!」

目を離すとゴンタコが笑いながら文句を言っている。

「...さっさと行くぞ」

俺はゴンタコの頭をアイアンクローで掴むと素直に従った。


そんな感じで時々掴みながら奥の方へ進んで行くと、そこでは人の形をした岩が置いてあり、それに向かって女性の魔法使いが複数の火球の魔法を放っていた。それ以降も何回か攻撃が当たったのだが、岩人形は焦げもせず特に何も変わりなく立っていた。その一息ついた時にシャビイが声をかけていた。

「エヴィフレアか?すまない、これから使っていいか?」

「ギルド長?...もう終わりました。...それでは、失礼します」


エヴィフレアが頭を下げて去ると、シャビイは岩人形を指差して言った。

「あの頭にパンチしてくれないか?...飛んでいくか壊せるんだろ?」

シャビイは魔法すら跳ね除ける岩人形を見て、嘘なら降参して本当のことを話すだろうと思っていた。ミソコイはただ心配そうに見守っていた。

「ゴッゴ、あの岩の頭一発だけ、ぶん殴ってこい」

俺はそう言って、ゴンタコの力の封印を少しだけ解いた。

「任せてよ、兄貴!」

ゴンタコは笑顔になるとドサっとパーを落とし、岩人形にスキップしていった。


「ちょっと、待っ...」

シャビイは、てっきりゲッゲがするものと思っていたから慌てて止めようとしたが、動くのが早すぎて気付いた時には、凄まじい轟音が響き岩人形の頭は消えて無くなっていた。

しかも後ろの岩壁に大きなヒビと深い穴が空いていて、そこに頭がどこまでめり込んでいるのかわからなかった。何もかも異常な光景にミソコイとシャビイは、口が開いたまま呆然と立ち尽くしていた。


「兄貴、他は無いの?」

ゴンタコが腕をぶん回しながら戻って来たので、俺は再び封印をしてから言った。

「そ、それだけでいいぞ...とりあえずパーをおぶってやれ」

俺は、なんか訓練場が静まり返っていたので、これ以上壊すと弁償かと思い言っておいた。これで頭打ちか...


「...あ、あ、あの、あれは普通の強い冒険者ならできるんですかあ?」

ミソコイは信じられないものを見てシャビイに質問した。

「...そ、そ、その、あの...私もあんな風に壊せる人間を見たのは初めてです」

シャビイは首都の訓練場でSクラスの戦士が、あの岩人形を切り裂くのを見たことがあるが、まだ少しは動きが見えたし、壊れた部分を見失うなんてことはなかったので別の不安が出てきていた。


「...ゲ、ゲッゲ君...き、君も、その子ぐらい、つ、強いのかい?」

シャビイは、なぜか若干震えていた。

「何言ってんだあ!兄貴は俺なんかより、もっともっと強えぞ!」

その途端ゴンタコはパーを背負い胸を張って自慢していた。土に帰れ...


その時、シャビイは、あまりの桁外れの強さに嫌な想像が湧き出してきていた。

「ゲッゲさん!そんなに強かったんですねえ、すごいです!」

その反対にミソコイは、雑用から成長した姿に、素直に感動の涙を流していた。

「あ、ありがとうございます、ミソコイさん。...すいません。それで報酬は、いくらもらえるんですか?」

俺は嬉しかったが、とりあえずは気になったことを聞くことにした。


「そ、そうですね...さ、さっき計算した報酬は...」

「ち、ちょっと、そこで待っててくれ」

ミソコイが言おうとした時だった、シャビイが止めるとミソコイを連れて奥に行ってしまった。なんか計算とかあるんかな...


「ぜ、全部でいくらにしたんだ?...た、沢山払わないと我々の命が危ないんだ!」

シャビイは以前、この街を襲ってきた魔王デエレエの動きが、全く見えなかったのを思い出していた。その時は、なぜか他の魔物達と共に、急に消えてしまったが、もしかしたら、あいつらが、あの魔王か、その仲間なんじゃないかと思うと、そうとしか思えなくなっていた。その結果、報酬が安すぎて怒り出しギルドどころか街をスキップして破壊する姿が浮かび怖くてしょうがなくなっていた。


「だ、大丈夫ですよ!ゲッゲさん今まで真面目に雑用ばっかしてたんですよ!」

ミソコイは不思議そうな顔をしている。

「ざ、雑用?...え、あの、あれが...スキップ魔王のボス、雑用してたのおお!?」

シャビイは驚いて何を言ってるか自分でもよくわからない質問になっていた。

「はい、雑用してました」

ミソコイは何度も頷き返すと、最後に、いつも通りのんびりと答えた。


「...それはそれで、いいような、最悪なような...」

シャビイは誰にも聞こえないような声でつぶやき、目を閉じました。

そして、寒気のするような不安と薄っぺらい自分がシャビイと思いました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ