ハッチの針
ハッチがもってきたモッカ村防衛案を聞く運びとなった。
「へい。まずは何が一番村の中で守りたい物を考えました。」
「なるほど」
「まんず、オラが守りたいと思ったのは村長でした。」
「恩、があったのか。」
「へえ。ありました。」
……しばし見つめ合う。
「で。」
「村長の家に駆けだしました。だから一番守りたい物は村長の家でした。」
「なるほど。」
「へい。」
「そうか。」
「へい。」
「村長は死んだ。」
「え、え。」
「死んだ。」
「……では、村長宅を一番大切な場所として、そこから村を作っていく。それでいいか。」
「へい。」
「ではそのように。地理学とか都市経営学とかわからない。村単位ならサークル単位と考えて把握できる。」
「つ、ちり、としけいえー。さーくれ、ですか。」
「すまん、頭で計算している時にでる独り言でな。」
「へえ。」
そう言ってハッチは見上げた。しっかりと俺の目を見た。
「またあるかも知れません。」
「そうだな。」
「後悔したくないっす。」
「そか。」
ハッチ。彼が提案する
「……。」
「……案はあるのか。」
「へえ!子供を守る場所が欲しいです。村長守って村の子供守る、村にしたいです。」
「子供か。では村長宅の横づけでいいか。」
「……へえ。」
「……急に返答が鈍ったな。何か言いたそうだ。」
「……い、いえ。へい。」
「……もういいよ。お前の考えた事を話してくれ。」
「モッカ村は四方を森に囲まれています。」
「そうだ。」
「村にいては、守れません。」
「そうか。そうだ。」
「……だったら、地下でせ。」
「お。」
「地下なら出入り口一か所。罠も張れますぜ。へへ。全員地下に籠って、その入り口を村長が守る。これがい一番。」
「考えてもみなかったな。」
「へ。」
「採用だ。」
……ふう。息を吐く。来るべき悪雲。は予想できないが。それに備える準備。
防備に最善を尽くす。それをした上で、平穏なら尚いい。
評定の場に出る。
右見てセシリアに見返された。左見てマアルにも見返された。じゃあもうまっすぐ見るしかないじゃないか。口を開く。
「我らモッカ村、敵へ備えて地下を掘る。依存はあるか。」
「ありません。」一同が答えた。……え、今熊田さんも喋ってなかった。
嘘だろ。そんな事ありえないと思ってた。
誰も気にしてない。誰もだ。
いやいや、ぜってー隣の人とか気づいてたからね。こっちだってわかるよ。
皆意気揚々と解散していったが、俺はある一人に目星をつけていた。
あとで呼び出そう。左にいたアイツだ。
ヘッピ・ブルスケボーン
左にいた奴だ。
今後の方針が決まった。
プロット達成率30%




