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プロローグ
その日、すべてが切り離された。
深夜に響き渡る魔力の衝突音。
火がついたように泣き叫ぶ赤子の声。
「いやぁ! エド!」
血を流した背中に縋る女。
その女を確保しようと迫る黒装束の男たち。
「アンジー! こっちに!」
叫ぶ男――ルークの声が、混乱の中で響いた。
アンジーは、強い瞳で彼を見た。
「来ちゃダメ。ルーク。あんたには未来がある」
その一言で、世界が一瞬だけ静止したように感じた。
次の瞬間。
ルークが怯んだ、その隙。
アンジーは腕の中に何かを抱えたまま、窓の外へ身を投げるように消えた。
それが最後に見た、彼女の姿だった。




