最終決戦へ
思い出したのはネアウェンの言葉だった。
「お店だけの売り上げではないんでしょうけど……船が何十艘も買えるくらいにはもうかっているみたい」
何故かこの言葉が引っかかる。港……船……
シナプスがつながるように頭の中で雷が落ちる。
「ヒョーカさん、彼らは船で装置を移動させているってことはありませんか?」
船の上なら装置は常に場所を移動できるし、隠す必要もない。
"輸入"してきた金品は、港から倉庫に上げてしまえばいい。
「船……なるほどね〜」
ヒョーカは納得したような驚いたような様子を浮かべる。
その面持ちは少し暗くも感じた。
「……そしたら倉庫内を探してみようか〜。移動はしていても船の場所がどこかを示すものはないとそもそも立ち寄れないだろうしね〜」
ヒョーカとともに倉庫内を探る。気絶したルイは目覚める様子がないため尋問することはできない。
倉庫内の事務所で家捜しをする。何冊もある本の中で、航海地図のようなものが見つかった。
これだ。
本の中では地図が表示されており、船と思しきアイコンが少しづつ動いていた。
確認するとこの港から約10kmほど遠方を巡回しているようだった。
「見つかりましたね……」
緊張で手が震える。ヒョーカの面持ちもずっと真剣なままだ。
「……どうする~?このまま一気に潜入して完璧に証拠を上げようか~?」
ヒョーカはこちらに提案をする。決断はこちらに任せてくれているようだ。
自分を転生させた組織、機械。恐怖を感じずにはいられない。
しかし、ここで引くわけにもいかないだろう。確認すべきこともあるし、まさに乗りかかった舟だ。
「……行きましょう。ここまで来たら結末を見ないで帰るわけにはいきませんから」
本心からの言葉だった。自分を陥れた相手と決着をつける。そのためには危険を承知で突っ込むしかない。
「わかったよ~。そしたらここから飛行の魔法で行こうか~。10分もたたずに船にはつくだろうね~」
ヒョーカにいざなわれて倉庫からでる。飛行の魔法を使い、最終決戦の場に向かっていく。
ヒョーカと行動をともにしながら、俺は頭に浮かんでいた"もう一つの閃き"についてぐるぐると考えていた。
もう少しで第一章終わります。推敲して投稿するのでもしかしたら毎日の投稿じゃなくなるかもしれないです。




