執事の正体と作戦__後編
地下室に行くと待ちくたびれた女王陛下とその侍女、
そしてアルフィリアが待っていました。
「貴方たち、もっと支度は手短にしてちょうだい。」
そう言われては少女は顔を青ざめて
「…申し訳ございません。」
と頭を下げました。
「俺…いや、私が一番支度に手間取ってしまったのです。」
「申し訳ございませんでした。」
人間界に居たとは思えないほどに礼儀作法が整ったお辞儀をすると
「まぁ、次から気をつけてくださいね」
少し女王陛下の表情が緩むと少女の表情も緩みます。
「それで…お母様、話ってなんでしょうか?」
アルフィリアが話を戻そうとそう聞きました。
「そうですね…。」
「アルスに計画が一部バレてしまったのです。」
全員が固まり困惑しては同時に
「え…?」
「なので大幅に作戦を変更することにしました。」
「それは一体…?」
エリスですら知らなかった様子です
「私とエリスが主犯だと思っている様子。」
「なので、あえて捕まりに行きます。」
大きくそう宣言してはみんなさらに驚いている様子。
「どうして捕まりに……?」
アリアがポツリと呟くと
「私達が捕まればあなた達には危害が及ばず
そして、アルスにも怪しまれにくい。」
「尚且つ、私はアルスよりも弱い、と思い込まれていますから…。」
「捕まることで、逆にアルスの目の届く場所へ入り込める…。」
女王陛下がそう言うとエリスが
「確かに私たちにとっては動きやすくなるかもですね。」
「でも、捕まったあとはどうするのですか?」
「いい質問ですね、エリス。」
「捕まったあとはアルフィリアにその事が悟られないよう、外交等の行事に専念してもらいます。」
自信満々で任務を任せて貰えるのが嬉しそうに
「わかりました!わたくし、精一杯務めてみせますわ!」
「そこで噂などの情報収集もしっかりしてきてくださいね。」
「はい!」
「アリアには能力を使ってアルスの部下の様子を見張っててください。」
初めて何かを任せてもらえたことが嬉しいのか、尻尾を振りながらも、まだどこか謙虚な様子。
「私なんかでお役に立てるなら…!!」
「そしてカナト。」
「はい。」
「貴方は専属執事と共に、他にも戦力になりそうな人材を見つけてきてください。」
「…なぜ、デイトリッヒと…??」
疑問に思う少年を見てはふふっと微笑んで
「それは彼に直接聞けば答えてくれますよ。」
疑問には思いながらも
「分かりました、謹んでお受けしましょう。」
「明日、明後日には私達を捕まえに来るでしょう。」
「その時は…頼みましたよ。」
全員同時に「はい!」と元気よく返事をしました。
作戦は本当に上手くいくのか___。




