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僕とゾンビじゃない彼女  作者: 松戸京
チャプター10
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怪しい婦警さん 2

「……なんですか。アナタのことは呼んでいませんよ」


 ぶっきら棒に宮本さんにそう返す古谷さん。宮本さんは苦笑いしながら俺達の方に近づいてきた。


「あ、あはは……申し訳なかった。だが、行くなら早く言った方がいい。夜遅くの運転は危険だからな」


「危険? 車だったら危険じゃないんじゃないですか?」


 古谷さんがそう言うと宮本さんは少しためらいながら、先を続ける。


「それはそうなんだが……やはり夜遅くは眠気が襲ってくる。だから、なるべく早い内に運転はしたほうがいいと思う」


「……そうですね。アナタは人間だから、眠くなっちゃうわけですか」


 古谷さんがなぜかものすごくわざとらしくそう言った。宮本さんは相変らずどうすればいいのかわからないようで困り顔である。


「あ……古谷さん。宮本さんさんだって別にそういうつもりで言ったんじゃ……」


 俺がそう言うと古谷さんはキッと俺のことを睨む。


「……わかってますよ。私と小室さんは車に乗っていますから」


 そういって古谷さんは小室さんの手を掴んでそのまま部屋を出て行ってしまった。部屋から出る時に小室さんが俺のことをその生気のない瞳で見ていたが……何かを伝えようとしたのだろうか?


「……すまない。赤井君」


 小室さんと古谷さんが玄関の扉を開けて出て行ってしまった後で、宮本さんが申しわけなさそうに俺にそういった。


「あ、あはは……いいんですよ。宮本さん。俺の方こそ……なんか……すいません」


「……いいんだ。私はどこに行ってもこんな感じなんだ。だから、君が謝ることはない」


 宮本さんは悲しそうに目を伏せた。なんだかさすがに可哀想である。古谷さんにはもう少し宮本さんには優しく接するように行ったほうがいいだろうか。


「……だが、私だって警察官だ。君は市民。私は君のことだけは守ろうと思う。君はそもそも私の命の恩人だしな」


 そして、宮本さんは俺にニッコリと微笑んできた。美人のお姉さんの笑顔に、俺は思わず戸惑いながらも、曖昧に微笑んでそれに返す。


「あー……とにかく、車。乗りましょうか」


 俺と宮本さんは今度こそ俺の家の車に乗り込むことにしたのだった。

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