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僕とゾンビじゃない彼女  作者: 松戸京
チャプター28
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ジャージ組の戦い 2

「うん♪ 今日も廊下は静かだね。皆まじめに授業を受けていて感心だなぁ~」


 廊下に出ると、俺達の少し先をそんなことを言いながら椿先生が歩いて行く。


「……アイツ、大丈夫なのかよ?」


 紫藤さんが俺に耳打ちしてくる。おそらく、大丈夫ではないと思うのだが……


「っていうか、こんなことしてねぇで、さっさとアイツらと合流しねぇと……アイツらは大丈夫かな?」


「う~ん……まぁ、小室さんと古谷さんなら……たぶん大丈夫だとは思うけど……」


 かと言って全然心配していないと言えば嘘になる。できるならば早く2人と合流したいものだ。


「……君たち、他にも仲間がいるのか?」


 俺たちの背後を歩いていた角田がいきなり話しかけてきた。紫藤さんは面倒くさそうに角田を見る。


「ああ。それがどうしたよ?」


「あ、いや……他の仲間は教室組か?」


「教室? ああ……そういえば、そんなこと言ってたなぁ」


「そうか……それは……」


 角田の顔が曇った。なんだ? 教室組も、何か問題があるのだろうか?


「みんな~♪ お掃除教室に着いたわよ。早く来なさ~い!」


 そんな折に、椿先生の間延びした声が聞こえて来た。


「なんだよ、お掃除教室って……ったく、くだらねぇ」


「まぁまぁ。とりあえず、行ってみようよ」


 俺としても一体この学園で何が起きているのか掴みきれていない節があった。


 平野先生を連れて脱出するにしても、もう少し現状を把握しておく必要がある。


「わかったよ。ほら、行くぞ」


 そういって俺と紫藤さん、角田は椿先生が立っている教室の方に向かった。


「はい♪ ここがお掃除教室です♪」


 ニコニコしながらそういう椿先生。なんだか嫌な予感がするけど……とりあえず、俺は教室の扉を開けてみた。


「ひっ!」


 と、教室の扉を開けた瞬間、紫藤さんが俺の腕にしがみついてきた。


 教室の中はところどころ血だらけでおまけに窓ガラスも割れている。そして、椅子や机は何で切断したのか、真っ二つに切れているのだ。


 率直に言えば、地獄絵図のような光景だったのである。

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