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僕とゾンビじゃない彼女  作者: 松戸京
チャプター24
136/204

彼女はゾンビ? 8

「え……あの子って……夕樹さんのこと?」


「はい……だって、そうとしか考えられないじゃないですか。他に誰がいるんです?」


「そ、それは……このデパートの中にまだゾンビが隠れている可能性だってあるじゃないか。それなのに夕樹さんを疑うのは良くないよ……」


 そうだ。夕樹さんは人間だった。


 俺が握った時に感じた温かいぬくもり……それじゃあ、あれはどう説明するって言うんだ?


「赤井君……私達のこと、信用してくれないんですか?」


 と、古谷さんがいきなりそう言った。


「え……な、何言っているのさ、古谷さん」


「だって、これは直感なんです……あの子は危険です。これ以上関わらない方が……」


 古谷さんはそう言って紫藤さんの方を見る。


「……なぁ、赤井。俺はゾンビモドキと意見が合わないことの方が多いが……これだけは賛成だ。どう考えたってアイツは危険だ」


「そ、そんな……紫藤さんまで……」


 俺は思わず小室さんを見る。小室さんも心配そうに俺のことを見ていた。


「……わかった。とりあえず、夕樹さんと話をしてくるよ」


「はぁ? お、おい! なんでそうなるんだよ……」


「大丈夫だよ。もし、彼女がゾンビだったら、もっと早くに俺に襲いかかってきたはずだよ? それに、もし小室さんや古谷さん、紫藤さんと『同じ』なら、彼女はゾンビじゃない。人間だ」


 俺がそういうと、三人は顔を見合わせ、大きくため息をついた。


「……ったく。たぶん、そんなことを言うんだろうと思ったぜ……ホント、仕方ねぇヤツだ」


 紫藤さんが呆れ気味にそう言う。


「そうですね……わかりました。でも、1人で行くのはあまりにも危険です。だから……私に考えがあります」


 と、古谷さんは得意げな顔で俺に向かってそう言ったのだった。

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