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僕とゾンビじゃない彼女  作者: 松戸京
チャプター20
110/204

ただいま 2

「で、あの紫藤さん……とかいう人とは駅で会ったんですか」


 一連の出来事があった後、俺と古谷さんは机を挟んで向い合って座っていた。


 小室さんは、紫藤さんに「しゃべるコツを教える」とか言ってリビングから出て行っていった。


 よって、リビングには俺と古谷さんの二人だけが残されたのである。


「うん。しかし、まさか二人で線路を歩いてここまで帰ってくるとは思わなかったけどね……あはは」


 俺は笑いながらカップ麺を啜る。しかし、なぜか古谷さんは俺のことを睨んでいた。


「え……どうしたの?」


「……二人で、ですか」


「あ、うん。それがどうかした?」


 すると、なぜか古谷さんは身体を俺の方に乗り出して俺のことを見る。


「ど、どうしたの? 古谷さん?」


「……赤井君。私は赤井君のことを信じていますが……あの婦警と、何もなかったんですよね?」


「え? 宮本さんと?」


 古谷さんは少し恥ずかしそうにしながら小さく頷いた。


「あー……うん。宮本さんには何もしてあげられなかった……結局、そのまま一人で置いてきちゃったし……」


「そういうことじゃないんです!」


 と、なぜか大きな声で宮本さんは叫んだ。


 リビングに響いたその声で俺は思わず驚いてしまう。


「え……ど、どうしたの?」


 古谷さんは不機嫌そうに黙ったまま俺を睨んでいる。俺、何か変なことを言っただろうか?


「……あの紫藤さんとも、何もなかったんですか?」


「ああ。何も無かったぜ」


 と、いきなり聞こえて来た声に思わず俺は驚く。


 瞬時に振り返った先には、紫藤さんと小室さんが立っていた。

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